2007年5月24日木曜日

スリランカでのお助行 その2


 スリランカでのお助行についての続き。写真があるので、載せてしまいたい。


 各ご家庭に伺っても初めて伺うような気がしない。ご信心をさせていただいている仲間、家族として、遠い異国で、もちろん面識もないのだが、お役中からの紹介をいただいてあっという間に親しさを感じる。

 みんなで御題目をお唱えし、御宝前に合掌する姿。写真にあるように、あっという間に「佛立家族」になれるのである。

 やはり、偉いのは日本でも海外でも教化親(その人とご信心を結んだ方)やお役中だ。丁寧な説明、包容力や理解力、そして何よりも明るさ。何より誰もが「御利益」をベースにしているから疑いがない。明るい。楽しい。


 私も驚くのは、スリランカの方々の御利益の「速やかさ」である。スリランカの御講が終わると、参詣者が一人一人導師座まで近づいてきてくださって、ご挨拶を受ける。


 その際に、多くの方が「お数珠をもんでください」と頼んでくるのだ。私などがご信者さんのお数珠をもんだところで、すでに御開眼をされているお数珠なのだから御利益があるわけでもないと思うのだが、そのように頼まれる。

 それを見ると次から次へとご信者方が近づいてこられて、一人一人と握手をし、お数珠を手渡されることになってしまうのだ。

 先日、同じように御講の後でお役中から一人の女性を紹介された。


「結婚して、10年間子どもが出来ません、病院で治療をしたがダメなのです、そこで私はこのご信心のことをお話ししました、そして入信したのです」


 私は、彼女と手を取ってご挨拶をし、他のご信者さんと同じように真新しいお数珠を手渡され、同じように御題目をお唱えして彼女に返した。

 次のスリランカ。その時の御講から約3ヶ月経ってから伺ったのだが、彼女が妊娠したという。驚くやら背筋が寒くなるやら、有難さがゾクゾクっとこみ上げてきた。

「彼女は最近妊娠したことが分かったのです。病院で聞いたところ、あの御講の日の前後に妊娠していたのです。素晴らしい御利益です。有難いです。南無妙法蓮華経、、、、」

 こうしたお役中のお言葉、お話をきいていれば、誰もが御題目のご信心のお力を信じて疑わないだろう。もちろん、私の個人的な力などは存在しない。それで御利益が現れ、妊娠したのでもない。スリランカのご信者さんは、純粋無垢に、素直正直に、まさに御法さまに向かい、御題目をお唱えする。少しだけ私たちは知恵がついて、純粋になれないところがあるのだ。その違いなのだと思う。

 この左の女性は、ご主人に先立たれ、子どもも独り立ちして孤独を感じている中で法華経の教えを求め、入信された。
 彼女は、ご主人が亡くなられた後、インドに渡ってメディテーション(瞑想・禅)、ヨガなどの修行をしたという。しかし、何の心の変化もなく、平穏な気持ちも得られなかった。
 しかし、教化親の家に伺って御題目を唱え、ご本尊の無い家の中でも御題目口唱行を続け、この日を待ち望んで、晴れて「ご本尊奉安」となった。感激して涙ぐんでおられた。

 この左の写真は、家ではない。工場なのだ。工場と家が一緒なのだろうか。どちらにしても、ここは工場で、この写真の左側にはミシンが20台くらい並んでいて、ガタガタガタガタと音を立てて小さな子供用の洋服を縫っていた。しかし、小さな工場で、扇風機もなく、室内は40度を超えていたと思う。ご主人は、とっても怖そうな顔をしているが、実はすごく優しいのである。私は、帰り道にも車の中から彼を見つけて手を振った。満面の笑顔で応えてくれた。お助行をした甲斐があった。
 経営も厳しいと思うが、必ず御利益をいただかれると思う。

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