2007年8月8日水曜日

シンガポールから

 いまは、シンガポールのホテル。今日からシンガポールでのご奉公である。明日はシンガポールの42回目の独立記念日。その記念すべき日にインターナショナル・ブッディスト・アソシエーションが大きな国際会議を開催する。そこでスピーチと御題目口唱を披露する。

 福岡御導師の御唱導によって、このシンガポールの公式の場で御題目口唱が紹介され、そして多くの人が初めて御題目を聞き、そして共にお唱えすることになるだろう。スリランカやインドでも体験しているが、こうした「初めて」という機会、紹介する側も聞く側も、新鮮さがあって、さらに御題目口唱の尊いことを実感させていただく。有難いこと極まりない。

 ある日、スリランカの僧侶の方が成田に着いた。彼は日本の仏教団体から招かれていたそうだが、成田に到着するなり私の名刺を見せて、「ナガマツの寺に行きたい」と言ったという。不思議な御縁だが、それを聞いた招待者である日本に住むスリランカ僧も私のことを知っていた。そこで、私の携帯電話に連絡があった。

 このスリランカ僧は、チャンダララットゥナという方で、ウィージェセケラ氏のご弘通ご奉公をスリランカ国内で非常に助けている。私は何度か福岡御導師と共にお会いしたことがあり、名刺もそこでお渡しした。いつも非常に不機嫌そうな顔をしている(スリランカの小乗仏教の僧侶は戒律で笑うことを禁じられている)が、時折見せる笑顔がとても可愛いと思った。

 彼らはそこからそのまま妙深寺までお参詣した。私は外のご奉公に出ていたのだが、妙深寺の本堂で待っていてくれた。御題目をお唱えし、ビデオを見て(ちょっと不思議でしょう?一見して謗法の僧侶が本門佛立宗のお寺に参詣し、御題目をお唱えしているとは)、待っていてくれた。再会を喜び、日頃のスリランカでのご弘通に感謝した。そこに、シンガポールの仏教界で大変な力を持っておられる僧侶と信徒である大富豪の女性も一緒におられた。ご挨拶をして、京都に行きたいということで博子さんに頼んで長松寺にもお参詣した。

 そのご縁で、私がスリランカに一人でご奉公に行った際、チャンダララットゥナさんのお寺と、隣接する小学校で講演会と御題目の口唱会をすることになった。その時にもシンガポールから目の綺麗な僧侶と大富豪の女性が参詣されていた。セッションは大盛況で、会場から溢れかえった方々、特に子どもたちが一緒に御題目をお唱えしてくれた。大変に貧しい街ということだった。ゴムの木によるビジネスも下降の一途を辿っており、セイロンティーで有名な紅茶のビジネスもダメだという。子どもたちは英語を少しでも勉強しなければ将来は無いという。

 私は、そこで自分の住む横浜の焼け跡の写真を見てもらった。そこから復興した私たちのお祖父さんやお祖母さんのお話をした。みんなの努力が必ず報われること、だから努力すること、諦めないこと、同時に正しく仏教を実践しないと発展の影に問題も多くなることを説いた。分かってくれたか分からないが、説かせていただいた。

 不思議なご縁ばかりなのだが、こうして色々と南アジアでのご縁が深まって、今回のような機会も巡ってきて御題目をご紹介する。常に、先兵としてのご弘通は、謗法とギリギリの関係があり、お折伏があり、ディスカッションがあり、そして協力や信頼が生まれていく。理解してくださらない方もたくさんいると思うが、他宗教を忌避して山林に閉じこもっていたらご弘通は出来ないことは知っておられると思う。自分だけ清浄だと言ってもダメなのだから。お折伏は、拒否することではないから。出て行って、とにかく伝える、共に唱えさせる、ということが原点だから。そして、必ず喜ばれ、サインが出る。

 とにかく、数日間、シンガポールからご報告する。

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