2011年2月12日土曜日

小磯妙清師のこと

小磯妙清師のこと。

昨日の妙深寺は、御題目の声が響いていました。

何度も何度も書いてきましたが、妙深寺の誇る尼僧・小磯妙清師の血圧が40となり、妙深寺の教務、家族、有縁のご信者の皆さまにお集まりいただき、妙清師の枕元に集まって御題目をお唱えさせていただきました。

時折、息がスーッと消えそうになり、ここまで、妙深寺の礎となり、初代日博上人、先住松風院日爽上人にお給仕の誠を尽くされてきた妙清師をお見送りしなければならないのだろうかと、胸を詰まらせながらのお看経となりました。両脇には、妙清師に育てていただいた母や素江さんや博子さん、私たち、今日までお給仕してきたまゆみさんやチノブや、エリちゃんや智子さんなど清和会のみなさん、瓜生さんをはじめ、医師としてご奉公してくださっている真理先生や有縁の方々。涙、涙のお看経でした。

妙清師の目を見据え、御題目を、ゆっくりと、ゆっくりと、噛みしめるようにお唱えさせていただきました。本当に、大変なご奉公をしてきてくださった。どれほどの教務、どれほどの家族、どれほどのご信者の方々が、妙清師によって教えられ、支えられ、励まされてきたか。日博上人が、どれほどあなたを頼りとし、頼みとし、誇りとしておられるか。先住が、どれほどそのご奉公に感謝しておいでか。妙清師、本当に、数え切れないほどのご奉公、その献身、お給仕、ありがとうございます、と。

年を取ることは大変なことです。生きることも大変ですが、死を迎えることを大変なのです。このことに対してあまりに無頓着な人間に対し、臨終の事を先に習えと教えていただいているのです。妙清師の姿、言葉に表せないのですが、本当に、最期まで様々なことを教えてくださっていると敬服し、ひたすら感謝しております。

お看経をさせていただきながら、さすがの妙清師は、細くなる息を重ねながら、両手を合掌し、口で御題目をお唱えされる。徐々に、徐々に、お助行のお看経に併せて手をたたき、お看経のリズムを取られる。御題目が部屋の中に響き渡ります。

血圧が40から60、60から70と上がってきて、蒼白だったお顔が明るさを取り戻しました。教務全員、家族みんな、ご信者さんの目の前で、また、その堅固堅牢なご信心の姿、現証の御利益を顕されて、まさに息を吹き返されました。

この後、一人ひとりにご挨拶をされ、また、妙清師流の、ひと言ひと言、温かくも厳しい、御教歌と御指南、昔からの妙深寺の誇りと喜びを、語ってくださいました。

今朝も、韓国から出産のために帰国しているチカちゃんがご挨拶に行くと、しっかりお話をくださったと。もちろん、ご高齢のこともあり予断は許しません。しかし、いただいた時間を、有縁のご信者さんへのご指南の時間と心得て、ご挨拶していただこうということにいたしました。

今生に於いて、妙清師にご挨拶したい方は、寺務所かチノブさんまで声をかけてください。出来る時間、出来ない時間もあると思いますが、可能なかぎりご挨拶していただきたいと思います。時間は、それほど残されていないと思いますから。

ありがとうございます。

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