2015年4月1日水曜日

「班長さん、ありがとうございます。」 妙深寺役中テキスト H2704


ありがとうございます。

喜びの溢れ出る、感動の春を迎えました。妙深寺の境内で咲き誇る今年の桜は、例年以上にひときわ美しく輝いて見えました。

三月十九日、ディリーパ・マドゥシャーン・良潤師が、優秀な成績で佛立教育専門学校を卒業いたしました。翌二十日、本山宥清寺のご宝前に於いて、佛立第二十五世講有・山内日開上人御唱導のもと、かねて妙深寺や長松寺で花嫁修行をしていたケネカさんとの結婚式を挙行していただきました。本当に素晴らしい日でした。

六年前、来日直後のディリーパ君の本堂でのご挨拶は英語でした。つまり、日本語ですることができなかったのです。その後、横浜国際教育学院に入学し、日本語を修得してゆきました。彼の努力と才能によって今では会話はもちろん、日本語の読み書きに苦労することもなくなりました。そして、見事優秀な成績で佛立教育専門学校を卒業することが出来たのです。これほどの喜びはありません。本門佛立宗の宗義を身につけた、英語、日本語、シンハラ語を堪能に話す佛立教務が誕生いたしました。このことがどれだけ未来の可能性を広げるか図り知れないほどです。

3月末、彼はスリランカに帰国しました。今後、生涯の伴侶となったケネカちゃんと手に手を取って、スリランカでのご弘通、ひいてはインドや南アジア全般のご弘通に力を尽くしてくれるでしょう。

昨年夏、妙深寺はスリランカ・コロンボ別院の地所と建物を、約2800万円の浄財を投じて購入いたしました。日本の本堂も老朽化が激しいのですが、向後のご弘通を確信して、スリランカへの御有志を決断したのです。たくさんの方から良潤とケネカに結婚のお祝いをお預かりいたしました。本当に、妙深寺教講の支えがあればこその旅立ちです。担任となる良潤師は、私たちの決意や愛情、信頼の重さを噛みしめて、法城を護り、ご弘通の地歩を確かなものにしてくれるはずです。この場をお借りいたしまして、スリランカのご弘通、良潤師とケネカちゃんを応援してくださる皆さまに心から御礼申し上げます。ありがとうございます。

そして、3月21日、昨年10月13日から妙深寺に入寺し、見習いとして修行してきたコレイア・悠時くんが、晴れて出家得度をいたしました。僧名を「清行」といただきました。今や、本門佛立宗だけではなく、仏教界の宝物・コレイア御導師が、15才で、はじめて日本の土を踏んだのも、3月21日。そして、コレイア御導師が明子奥様と結婚されたのも3月21日。

そのお二人の間に次男として生まれた悠時くんは、いわゆる未熟児で、生後間もなく心臓が何度も止まり、お助行で生命をいただいた子だと言います。その子が発心して得度することとなり、そんな過去を知る由もない私が得度式に選んだ日が、太陽黄経の0度となる二十四節気の春分、3月21日だったのです。単なる偶然とは思えません。御法さまのお導き、日水上人や日博上人をはじめとする先師上人方のご采配を感じてなりません。

翌22日、小山ご講尊のお慈悲をいただき、浅草清雄寺にお参詣させていただきました。茨木日水上人がブラジルに仏教を伝えるために旅立たれたお寺です。妙不可思議の連続。考えて日程を組んだわけではないのです。有難いことでした。

「地涌の大士立かはり。入かはりに出世ありて御弘通絶ることなし。弟子となり師匠となり。旦那となり無令断絶。疑ひなきこと也。」扇全12巻318頁

謹んで妙深寺教講皆さまに御礼申し上げます。また次の春を慶び合える日まで、共に精進いたしましょう。

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