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2007年5月26日土曜日

O君のことを書いておく

 19時から補講、そしてバーだから時間はないが、これも書いておきたい。

 先ほど、少しの時間だったが、O君がお参詣に来ておられた。彼から聞いた内容が素晴らしい、有難いと思ったので、書かせてもらいたいのだ。

 O君は、今日懐中御本尊を護持された、ご信心をされてから数ヶ月も経たない青年。懐中御本尊の御染筆のお願いをして、まだ御染筆が出来ていないというほどお寺にお参詣されるようになってから間もないのがO君なのだ。

 青年といっても30才くらいだろうか。最先端のウェブ・デザイナーである。その彼が、数ヶ月前からお教化をしていただいた方からの勧めで、毎週土曜日に欠かさずお参詣をされるようになった。

 その初めてのお参詣。その時、私は彼と会い、応接間でお話を聞かせてもらった。彼から会社での悩み、自分の内面についてのことをお聞きした。「自分の中の自分。嫌気のさす自分。会社の悪さ。会社が正当に評価してくれない。会社が、友人が、人が、家が」、、、と。それに対してお話をさせてもらった。その時は、お参詣だけは続けるが、私の言葉も上手に伝わらず、「いや、頭では分かるんですが、ちょっとぉ」という程度の反応。ただひたすらに「とりあえず、毎週土曜日にお参りします」ということだった。その時は、「それでも良い。まずお寺に近づくことだ」と私も思って、憲史くんに対しての思いと同じように思っていたのだ。

 今日、お参詣に来たO君。何か清々しい顔をしている。やはり応接間で話を聞かせていただいた。全く違う話をしていたのだが、彼から「あっ、そうだ、名刺をお渡ししていないですね」と。名刺をいただいた。最先端のIT企業である。

 そして、「いや~、8月にマネージャーになっちゃうんですよ」と。
 この前、会社の中のイヤなことばかり聞いていたので、「で、給料も上げてくださいって言ったらどうだ」と心配して聞いてみた。
すると、「いや~、給料もちょっと上げてもらったんですよ」とO君。

 おいおい、ちょっと待て。そりゃなんだ????
 あんなに愚癡と迷いばかりだったのが、ほんの1~2ヶ月のお参詣で、何という変わり様だ。

「なぁ、どういうこと?」と聞くと、「いや、会社の上司に良い人がいまして~、、、。それで、こういう風になりまして~、、、。その方のお陰で~、、、。有難いことに~、、、、」

「これこれ、O君、いま『お陰』とか『有難い』とか言っていたけど、そういうことを全く言わなかった、言えなかったのがお参詣の初日だったよな。覚えてないの?」

「うわっ、あっ、そうですね。いや~、そうだ!ご住職と話をして、頭がクリアになったというか、あの後で会社の上司と話をして、変に考えていたことも無くなっていて、それで自分の間違っていることもだらしなさも全力で改善しますとかって言えて、それでどんどん良くなってきて、こうなっちゃった」

「O君、それがサイン、お計らいというんじゃないのかな?」

「そうそう、うわー、そうだ。実際、考えてみたら、そうだ。ご住職に言われるまで気づかないんだから、本当にダメですね。でも、お寺にお参詣すると、気持ちが良いというか、感謝の気持ちが仕事の中で自然に湧いてきたりして、本当に本当に不思議なんですよ。なんだ、わー、そうだ。これだ」

 有難い。有難い話だが、「こりゃ、O君、最初から言ってるでしょ???」と本人に言いました。

 きっと、教化親さんは「アホ!」と言うでしょう(笑)。

 でも、偉いよ、O君。御法さまが見てくださっているということだ。しかし、順調にお計らいをいただいた時こそ慎重に。御法さまに感謝して、そのことを忘れないように。そうご本人にはお伝えしました。

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