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2007年6月9日土曜日

新幹線に乗って

 この形の新幹線は久しぶりに見たように感じる。とても懐かしい。
 明治5年(1972年)、新橋~横浜間に日本初の鉄道が開業した。それを皮切りとして鉄道網は想像を絶する速度で全国に施設されていった。明治22年(1889年)には東京~神戸間が全通。
 そのことを開導聖人は、
「東京へ一日でゆかん世の中に 氣車をきらひてありくのはたれ」
と御教歌されている。
 それ以前、東京法論に向かうご信者が蒸気船で京都から海路出張されたことを、
「うなばらや追手の風のふかぬ日も 湯の気にはしるなだの大舟」
と詠まれた。進取の気風に富まれた開導聖人。産業革命の代表格といえる「蒸気船」「鉄道」を賛じておられることからも分かるように、それらを積極的に取り入れ、ご弘通の活力にされていた。そういうお方であった。
 まさに、
「文明の 御代にかなへる 本門の 佛立講は 開化第一」
であった。
 私が生まれた当時、横浜と京都は4時間くらいだったと思う。すぐに3時間半になった。そして、現在では2時間ちょうど。文明の発展は止まることがないから問題なのだろうが、時間は短縮に短縮を続けている。便利さを追求しすぎていることが良いとは思えないのだが。
 とにかく、「スローライフ」をしたくてもさせてもらえない世の中になった。子どもの頃、この新幹線に乗って、父や母と京都に行くことが楽しかった。そう覚えている。この新幹線の顔を見て、思い出した。特に、父との思い出に浸った。
 今は新潟に着き、ジェットフォイルを待っている。既に団参(団体でのお参詣をこのように呼ぶ)の方々は前の便で佐渡に渡られた。

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