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2008年10月25日土曜日

高島さんの歌

 スリランカへのご奉公の経緯については、ここで何度か触れてきた。あの、スマトラ沖地震と津波の直前、私はスリランカを訪れ、インド開教御講のご奉公をさせていただいた。その約1ヶ月後に、あの大災害が起きたのである。
 あの津波のニュース速報が流れた直後、今回もスリランカ団参に参加してくださった高島さんが妙深寺を訪れた。いろいろな思いを胸に抱かれ、しかも多額の支援金を手にして、せっかくご弘通が広まっているスリランカが大被害にあった、どうか支援活動を開始してほしい、と申し出られたのだった。
 ここで詳細を全て書くことができないが、その申し出が私たちの背を強く押して、妙深寺はウェブサイト「HBS NETWORK」を通じて支援活動の呼びかけを開始した。
 1月に福岡御導師ご夫妻がスリランカ支援に行かれた。また、「お金よりも顔の見える支援を」という御導師の呼びかけに答えて、3月末には高島さんや瓜生さんと若者たちで組織した支援団を送り出した。あの時のことを、スリランカの人たちは決して忘れていない。高島さんや瓜生さんにとって、今回のスリランカ訪問は、あれ以来2度目となる。感慨深く過ごしておられたに違いない。
 サリーを身につけて、記念大法要へのお参詣。ミランダさんやアルンダティーとの再会、感無量のご奉公である。世界中に、ご信心で結ばれた家族がいることを実感しておられただろう。温かい心と心の輪で築かれた関係は、永遠の宝物だと思う。支援活動から始まった御縁なのである。
 高島さんは、俳句をされており、団参などの際には歌にして、その時の気持ちを残してくれる。西澤さんと共に、イタリア団参の時などでも、旅の味わいに深みを与えてくださる。今回も、帰国後にメールで送ってくださった歌をご紹介したい。一つ一つに、写真を加えたいくらいなのだが、残念ながらこのブログではそれもできない。特別のアルバムや写真の下にこれらの歌を添えると、とても味わい深くなる。
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 秋光や サリーあふれる 式典へ
 秋の日の 白亜の階段 サリー満つ
 大塔の 秋の法要 苔むして
 千年の 塔ぞふたたび 秋時雨(しぐれ) 
 秋時雨 塔はふたたび 千年へ
 はぐれ象の 河は濁れり 雨季の秋
 茶褐色の 道をたたけり スコールかな
 両手広げ 驟雨に打たれし 青年僧は
 み仏の 縁の秋や スリランカ
 素足にて お寺参らせ たまふかな
 草原の 象よ大地よ スコールよ
 検問の 兵士の詰め所 緑濃き
 店先は トマト・きゅうりに 茄子かな
 田起しの 深く入りて 鍬打てり
 草伸びて 田起し親子の そちこちに
 秋の日の 縁日楽し スリランカ (日本も?)
 ハレからケ サリーの秋なり おんなたち
 街超えて 別荘地帯の 秋の朝
 汗ふきて 看経の間の 紅茶かな
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 旅の思い出、ご奉公の場面が、しっとり、ゆっくり、心に染みてくる。

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