お名前は出せないが、嬉しい嬉しいお話をお聞きした。あらためて、私自身も現証の御利益のすごさを実感し、おそろしいくらいの有難さで胸がいっぱいになった。
いまの経済状況は非常に厳しい。しかし、その中でも経済的に現証の御利益をいただかれる方があって、ご信心をさせていただく意味や価値、功徳を積む生き方に目覚めることが、どれだけ御法さまのお力添えをいただけるか、お聞きするたびに再認識させていただける。
23日、本年最後の門祖総講が奉修されたのだが、その奉修後に、あるご家族がどうしてもお話があるということで局長室に入っていただいた。
その方は会社を経営されている。お聞きすると、特に昨年の12月は、事業を進める上でも厳しい時期で、いろいろと思い悩むことがあったという。その最も厳しい時期だからこそ、ご信心を始められた。そして、その厳しい中、3月末から4月上旬までブラジル、イタリアとお参詣・ご奉公をされ、その旅行期間中に日博上人の「コーヒーの壺」を読破したのだという。
23日に局長室で伺ったお話の内容は、まさに、その事業が妙不可思議の御利益によって、起死回生とも言うべきおはからい、現証の御利益をいただいたのだということだった。
この一年間、事業の面で非常に厳しかった、しかし、日博上人の本を読み、感じるところがあった。ブラジルから帰国後、人任せにしていたことも自分でするようになり、入信からちょうど1年後の今月、信じられないことに不動産のやりとりから2億円以上もの資金が、キャッシュで入ってくることになり、本当に、これは、まさに、御利益としか言いようがない、と言ってくださっていた。そのタイミング、金額、一連の流れ、すべてがおはからいとしか言いようがないんです、本当に感謝している、ありがたい、どうやって御礼をしたらいいか、と話してくださった。
ひろし君は、「ご住職、話を聞いてあげてください。どうやら2000万円くらいお寺に御有志したいらしいですよ(笑)」と冗談で言っておられたが、その方は本当に真剣な眼差しで「どうやって御礼したらいいか分かりませんので」と仰っておられた。本当に、妙法のご信心は有難い。
経営者のように、非常に厳しい、第一線で働いている人にしか分からない感覚がある。だからこそ、厳しく、微妙な経営をする中で、彼自身、本当に、御法さまのお力添えをいただいたと実感されたのだと思う。それが、この感激となっている。ありがたいことだ。
この不況下で、こうして喜びの声をあげてくださることは、何より他の方々にとっても励みとなり、大切なことであると思う。不況を嘆いているだけではダメで、何度も書いているとおり、私たちはご信心に励み、御法さまのお導きとお見守りがあるように、志を立て、志を貫き、時間と身体と心を使って、功徳を積ませていただくのだ。そこに、妙不可思議の、現証の御利益がある。
それは、一度の、大きな、数千万円の御有志ではなくてもいい。たとえば、ブラジルでお聞きした90才の佐藤さんがされていたように、毎月お米一俵を御宝前にという気持ちで60年間も続け、90才を過ぎた今でも健康で、家業も大きく順調で、一族全員でご信心され、3人のお嫁さんも婦人会などでご奉公され、本当に幸せだ、有難いと言われているスーパーおじいちゃんのように、コツコツと積み上げるご信心をしていただきたい。こんな大きな御利益をいただいた。だからこそ、コツコツと功徳の積める信心、コンスタントな信心をスタートしていただきたい。たとえば、例月の御花料、御初灯明料、御初穂、あるいは教区御講の願主となり、毎月のことを、積み重ねるように。もちろん、数千間円の御有志も有難いことだけどね(笑)、と。
だから、本当に嬉しいお話をお聞きした。それはそれは有難い。だからこそ、そのお気持ちを決して忘れないように、ずっと、長く続けられる功徳の積み方を、小さい小さいお金でもいいから、家族一同でご信心できるように、ご信心が行き渡るように考えていただきたい、とお話しした。
ひろし君に教えていただきながら、本当に、ずっと功徳が詰めるやり方を進めていってください、お願いします、とお話しした。本当に、嬉しいお話だった。ひろし君も大変よろこんでくださって、これから、また一緒にご信心、ご奉公いただける。ありがたい。
とにかく、現下の厳しい経済状況の中、こうして御利益をいただき、喜びの声をあげてくださっている人がいることをお知らせしたい。
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