ヴェネツィアには魔法がある。
あっという間に、夜は白みはじめて朝となり、賑やかな喧騒を聞きながら眩しさに眼を細めている間に陽は傾いて夕闇が迫り、また夜が来て。
世界に類を見ない圧倒的な都市空間、数百年間慕われてきた重み、ここを訪れた人々、彼らが編んだ美しい文章、紺碧の海の歴史。地中海の、つわものたちの、夢のあと。
ふと唐突に、どこに行きたいか尋ねられたら、イスラエル、イスタンブール、そして、このヴェネツィアと答えると思う。次を、思索するには、最適の時間と空間があるように思うから。
サンタンドレア・イン・ペルクッシーナも、忘れ難く、外せないが。少なくとも、前回よりは時間が必要だと思う。
いずれにしても、ヴェネツィアには不思議な魔法があり、どこでも味わうことのできない旋律のようなものがある。
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