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2011年2月24日木曜日

サバイブ

駆け足になりましたが、予定されていた香港でのご奉公を無事に終えることができました。本当に、有難く思います。
泰輔さんと真裕子さんがご尊像の奉迎されたこと。あれよあれよという間に、今日の日を迎えました。京都の全日空ホテルのロビーでお会いした日、香港から麩屋町に訪ねてくださった日、横浜までお参詣くださった日、思い出します。麩屋町に来てくださった際、「ご信心について、いくつか質問がありまして」と言われた泰輔さん。ご信者さんの息子さんではない泰輔さんは、奥さまのご縁で佛立信心と出会われました。質問を持たれているのは当たり前です。全日空の時も、あの日も、私なりに必死になってお話したように思います。
しかし、あの日から今日まで、真剣にご信心を考えて、大切なことだと思ってくださり、一歩一歩、確実に前に進んできてくださいました。そして、誰よりも、この一年のおはからいを感じてくださっていたと思い、それが有難かったです。
お二人で、一日の中に、お看経の時間を設けて、二人で唱えられる、祈れる、願えることを、素直に大切にしていただきたいです。
ご戒壇を香港にお供するのは、大変な苦労がいったようです。60キロを越す手荷物ですから。大きい。普通の赤外線のセキュリティゲートを通れないのですから、苦労したそうです。でも、なんとか、思いを込めて、しかも、ご主人が運んでくださったのだから、うれしさ百倍。まさに、一家の柱としてご信心的な責務を果たされました。
香港の海を見下ろすリビングに、お戒壇をご安置しました。他にもお部屋があり、聖なる静謐な部屋としてご安置しようかとも思いましたが、ご挨拶したりお看経をしたら閉め切ってしまう部屋ではなく、朝から晩まで、共に拝見できる場所、お看経出来る場所に、ご戒壇をいただきました。御法さまと共にある暮らし。有難いです。
今まで、香港の街でご供養を頂戴しました。また、たくさんお話が出来て、本当によかった。楽しかったです。この厳しい香港で、5年間もの生活。私も勉強になりました。特に、ここにいる若者たちの優秀さについては、私も同感です。4ヶ国語を話せて、苦学の末に大学も飛び級で卒業し、やる気もあり、根性もあるのに、仕事がない、チャンスに恵まれない、という青年たちがいる。日本人は、この苦労というか、この恐ろしいまでの厳しさの中では、きっと生きていけない。戦えない、立ち向かうことも出来ないのではないか、と。
確かに、そうです。甘い。本当に、甘い。世界の過酷な生存競争の中でサバイブする覚悟を、いまの日本の若者たちは持っているでしょうか。「持っている」と言うなら、勝負すべきです。甘いのです。
日本人は、なぜかネガティブなエネルギーを発しやすい。頑張っている人を見るとすぐに「自惚れるな」というようなことを言います。しかし、それは逆です。
「自惚れ」というのは、あなたです。「これで自分はいい。自分は頑張っている」と思うから、成長がない。成長する人は、自分の中で常に勝負していて、満足することがありません。つまり、永遠に、満足できていない。満足しないから、研鑽できる。むしろ、内向きな人が自惚れています。そう、自惚れている人は、必ず足下をすくわれ、自滅してしまう。そうならないように気をつけてください。
青年たちの向上心。負けてはいられません。がんばれ、日本。まず、アジアの中で修行しましょう。このままでは勝ち目はない。「日本が生き残るためには、鎖国するしかありません。」という案にも納得するしかない。このままでは。
明日、朝に香港を出発します。LCCでバンコク、そしてシンガポール。飛ぶかな。

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