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2011年5月5日木曜日

炊き出しのその後の報告と、今後の支援について

陸前高田からのお話。

炊き出しの後、小さな子どもたちが「お腹いっぱいになったなぁー」と何度も話してくれていたとのこと。

ヒロミ兄は深々と帽子をかぶりマスクをして淡々とお肉を焼いてくれていました。軽いタレントさんと全く違う、後ろに回って為すべきことをしてくれていたそんな男であるお兄がいい。最後、1000名が亡くなった場所で生還した6名の中のお一人に呼ばれて、何も言わずに、ずっとその方の話を聞いてくれていました。

昨晩その方が「話を聞いていただいただけで、本当に救われました。実は、あの時、目の前で妻が流されていきました。タイタニックの映画のシーンのように、海に呑み込まれていきました」と聞き、お兄に伝えました。

奥さまが流されたなんて言っていなかったから、本当に驚いて。昨晩、夜遅く電話で話しながら絶句でした。本当に、恐ろしいことが起きた。「腹へったぁー、腹へったぁー」と
僕たちを和ませてくれた子どもたちだって、あの恐ろしい津波を見て、大切な人を失っているかもしれない。

そう、あの子、ご両親のような人は、ずっと出てこなかった。「高い高いしてー!」と炊き出しの僕たちに甘えたり、鵜飼師にキャッチボールしてもらったりしていたけど、たくさんの哀しみや恐怖、さみしさを抱えていたから、あんなに天真爛漫に甘えていたのかもしれない。

そう考えていたら、もう、また行きたくなって、現地の様子を聞いていました。

あの炊き出しの時、陸前高田市の市会議員の方も来られていたそうで、後で知りました。私たちの懸命な活動を見てくださり、深く信頼してくださったようで、今後こうした活動をする時は公的にご協力いただけるようです。

あの炊き出しの話を聞いて、他の避難所や地域から「行きたかったのに」という声もあったようです。移動手段も限られた中ですから、申し訳なかった。避難所間には微妙なところもあるから、また、いろいろと考えます。

陸前高田は土地が限られているから、仮設住宅を建てる高台がありません。時間がかかります。何とか、速やかに、落ち着く環境が取り戻せるように、僕たちなりに努力したいと思います。

一方、原発近くへの支援活動も本格化させたいです。郡山のお寺など、直接お話できないのでどのようにお考えか分かりませんが、福島県が独自に検査し発表した県内の放射線量は驚愕の数値でした。年間積算量を計算することすら怖い。

いわき市の妙運寺もご信者さんが数軒でも残られてるならばお寺として護持し続けるべきことは間違いないと思います。極めて厳しい決断をしていかなければなりませんが、それでも、佛立寺院の使命と責任もあります。秋山ご住職の苦渋は余人には察し得ません。

私は、こうした厳しい数値が出た上で、なお人々がいる地域だからこそ、ご弘通ご奉公を本格的に、全力ですべきと提案しました。駅前に弘通拠点を妙運寺親会場として設置し、放射性疾患に間違いなく効果のあるお供水を無料頒布する。もちろん、お題目をお唱えくださらなければお供水の効果は減損してしまいますから、口唱してくださるようにお勧めした上で頒布させていただく。全国からお水を送ってくださるようにお願いする。交代でそこにかけつけ終日口唱し、さらには不安を抱えて精神的に苦しんでおられる方々の心のケアも行う。

夢のような話ですが、この先の見えない状態の中、見えない死神や悪魔と言われる放射性物質の恐ろしい数値だけ聞かされて、それでいて、そこにご信者さんも、たくさんの一般の方々、子どもたちだっている状態で、何もせずにいることも出来ない。ご弘通面での支援、佛立らしいお供水、お題目による支援や救済、現証のご利益による援助をさせていただきたいと夢想しています。

今後の支援。地震や津波の地域への支援、そして原発事故による避難地域に近い場所や人々への支援を、こんな風に考えていました。

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