昨日の午前中、横浜駅東口のポルタからルミネにある世界堂さんに行きました。
世界堂さんは画材・額縁の専門店。
横浜駅の、京浜急行の改札近くにあるエレベーターから、8階まで上がります。
世界堂さん、わがままを聞いてくれて、いつも有難いです。
この場所には、とっても痛い思い出があります。
少し時間があったので、30年前の記憶をたどりながら、思い出の場所に行ってみました。
この階段。
この空間。
17歳、高校は東京で、毎日満員の東海道線に乗って通っていました。
学校が終わると大井町のガード下にあった「ロイヤル」に集まり、友だちたちと何時間も飽きもせず話をしていました。
でも、横浜から通っている友だちはいなくて、行き帰りはいつも一人でした。
そんなある日、横浜駅の改札を出て歩いていると、前からムチャクチャに睨みつけた高校生が2人歩いてきました。
真っ正面から。
睨みつけて(ガンを飛ばして)。
当時の僕はバカのバカ、角だらけの生意気なガキで、当然ながら道を譲ることも避けることもなく、彼らと真っ正面で衝突。
いま考えたら笑うしかない情景です。
キスするくらい顔を近づけて「何か文句があるのかと」質問し合い(笑)、本当は、ただ若い獣が不機嫌で、力試しをしたくてイライラしているだけだったのだと思いますが、「では、表に出よう」ということになり、さっきの階段を上っていったのでした。
そして、僕は、コテンパンに叩きのめされて、何もかもメチャクチャ、眼球もズレたくらいに、ボロ負けしたのでした。
破れに破れたワイシャツのまま横浜市営バス35系統に乗って帰ったのを、今でもハッキリと覚えています。
バスの窓に映った、ぶざまな自分の姿。
その窓の向こう側に流れてゆく電灯の色まで、忘れられません。
人生の、いろいろな出来事を経て、今の自分。
全部がいい経験だったように思います。
返信削除《青春は例外なく不潔である。
人は自らの悲しみを純化するに時間をかけねばならない。》
吉本隆明『初期ノート』(1964)より
蛇足——純化しきれない老人が多すぎますね。
ありがとうございます。