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2016年7月26日火曜日

南無妙法蓮華経

雨の中、東名高速道路を走っています。

ニュースで、相模原市の障害者福祉施設で多くの入居者の方々が惨殺された詳細を聞きながら、言葉が出ず、見つからず、走っています。

あまりにも非道な、酷い、狂気の事件。

衆議院議長に宛てて「障害者が安楽死できる世界を」と書いた手紙を渡したとか。

インターネットには出頭直後のツィートが紹介されています。

そこには彼自身の言葉で「世界が平和になりますように。beautiful Japan!!!」という言葉と、赤いネクタイをつけたうすら笑いの自撮り写真。

つい先日はドイツ・ミュンヘンのマクドナルドで子どもたちを狙った銃乱射事件があり、その前は南フランスのニースでトラックが歩行者に突入して無差別に多くの人びとを殺傷しました。

そして、今回の、日本の、神奈川県の、とても身近で起こった、弱者を狙った、大量殺害事件。

偏狭な宗教思想によるものだけではなく、世界中で、悪魔に心を奪われたような、悪魔が心を乗っ取ったような、心の闇から出てこれなくなった、偏った人間が増殖し続けてるように思います。

日曜日に、相模原の後輩の病院にお見舞いに行きました。

その道の先にあった、今回の施設。

ただただ、ご冥福をお祈りし、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経と、御題目をお唱えさせていただいております。

人間の心を何とかしなければ、この世は何ともなりません。

何よりもまず人の心です。

みんなで、ここに焦点を当てて、なぜ心に闇が生まれるのか、心の闇とは何なのか、光を当てるためにはどうしたらいいのか、考えなければならないと思います。

この数年間、暴力には暴力で報いるという風潮、戦略、政治判断が、世界に広がってきました。

表と裏、本音と建前を使い分け、ヘイトスピーチとは行かないまでも、誰かを誹謗し中傷すること、それらを過激に行うこと、それらを見て愉しみとすることが、広がってきたと感じます。

仏教は他の宗教とは異なり「自覚の宗教」と言われます。

神仏に救いを求めるだけの宗教ではありません。

人間を知る。

自分を知る。

人間の癖を知る。

自分の癖を知る。

癖は、自分では気づかない。

いい癖ならまだしも、悪い癖なら、それを知って、直さなければ、そうやって成長してゆかなければ。

人間の癖を知り、自分の癖を知らなければ。

本当に、今こそ、仏教徒が、佛立仏教徒として、その尊い教えを伝えてゆかなければならないと思います。

ニースで多くの方々がトラックにひき殺された翌日、顔をしかめてレポートするカメラの向こう側の海岸で、優雅に日光浴してる人びとが映っていました。

世界各地に心を傷めている人びとがいる中、その事故現場のビーチで日光浴とは、これが末法の別の狂気、空恐ろしさだと痛感しました。

何かが麻痺して、麻痺したまま、麻痺させたまま、生きていないか。

先ほど、ツイッターというものの中に、今回の容疑者のツィートがありましたが、これに返信した人たちの書き込みを見て、ゾッとしました。

大丈夫でしょうか、この世の中は。

大丈夫なはずがありません。

今日の心の痛みを、今日からの、明日からの、生き方に伝えなければ、申し訳ないと思います。

心の闇を照らす妙法。

南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経。

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