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2017年10月12日木曜日

この国のかたち







 

明日は10月13日、お祖師さまの祥月ご命日。


連日、朝から教区御講を奉修させていただいています。


今日は池田さんのお席と鈴木さんのお席。


それぞれ思い出のたくさん詰まったご宝前です。


池田さんのマンションの裏には大きな森が広がっていました。


季節にかかわらず、お伺いするたびに、森の中から美しい鶯の歌声が聞こえてきて、それはそれは感動していました。


いつも、この季節は鳴かないよねーと言っていても、そんな時にも鳴いてくれるから、感動が何倍にもなって。


数年前、その森が切り拓かれてマンションになると聞き、どれだけ悲しい気持ちになったことか。


今日、お伺いして、立派なマンションが建っているのを見ました。


鶯の声は聞こえませんでしたが、手前の林の中から秋の虫たちの鳴き声が聞こえていました。


鶯も、森がなくなったのに時々戻ってきてくれていると聞き、嬉しかったです。


新しく建ったマンション。


まだ入居者は1組しかおらず、全く売れていないのだそうです。


全国各地で行われていることだと思いますが、貴重な森が失われて、人間のために開発されて。


しかし、そうしたことが見境なく過剰に行われていて、部屋が余ってるなんて愚かなことですね。


いま、僕たちが学生だった頃と同じくらいの「バブル」が来ているそうです。


いつの時代も官制バブルは読みが浅く、忍耐もない。


それだけお金を刷って回しても、潤うのは一部の人たちだけで、民の世界には回ってこない。


そうこうしている間に、バブルも終わる、大きな請求書の山だけが民の元に届くということになります。


ずーっと、こうです。


巨額の建設費や運営費を投じた御殿のような全国各地の保養施設が、たった1000円で売られていたニュースが、忘れられません。


中小企業であれば絶対に許されないこと、必死に働いている人たちであれば首を切られ、路頭を迷うようなことでも、国家事業では許されてしまうのでしょうか。


普通ならば、死に物狂いで責任を取る算段をするのに、誰もとらない。


そんな、また、バブルが来ていること。


余裕あって、いいですね。


お寺には様々な人がおられますが、一様に厳しい生活を迫られています。


偉い方々が内部留保をどのように民のために使ってくださるか、今か今かと待っていればいいのでしょうか。なんかおかしいです。


5年後には、住宅も供給過剰でパンクするんじゃないかな。


それでも、また変なルールでローンを組ませるために誤魔化すかな。


考えてしまいます。


総選挙。


政治家の方々が作ったテーマではなく、僕たちには僕たちのテーマがあるはずです。


ここまでグチャグチャなのに、大きな方向変化やシフトチェンジをするという総選挙が間近に迫って。


こういう悲しい世相を目の当たりにすると、こちらが選挙に出たくなります。


それは無理だけど。だからこそ選挙に行かなければならないけど、判断がつかない(涙)。


どの組織であっても、同じようなことが続いています。


改革と言いながら改革できない、する気もない。


運動方針、部局改変、人事考課やシステムなどなど、壇上では自分で褒め称えておきながら、内心では「このままではダメだ」「なんとかしなきゃダメだ」と思ってる。一番罪が重い。


戦争が始まっちゃうとか、始まらないとか、そういうレベルで考えてももはや仕方ないです。


もう、すでに戦争が始まっていると仮定する。そんな感覚で「この人にはこの国を任せられない」という、思想、行政手腕、根性が見えなければ投票できない。


バブルは終わる。しかも、気に入らないものが勝ったら、バブルを作っていた者たちはさっさと手を引き、内部留保が上手に使われてゆく。


あの時と同じように。


パフォーマンスなんかではない、大きな変革、根本的な地殻変動を起こさなさなければ、どこの国とも変わらない「日本」になってしまう。美しい日本などにはなり得ない。


『中朝事実』でも平田篤胤でもなく、この「日本」が歩んで来た稀有の道、その稀有の道こそが、人も文化も経済も含めて特別であったということ。


だから日本は美しいし、日本は愛される。


この国には美しい、美しいだけではなく世界に果たすべき役割がある。


徳を重んじる国。


とにかく、不在者投票をしたいし、絶対にしなければならないと思うのだけど、今はわけがわからない。


みんなが囚われの身。長くボーッとしていたツケだと思うしかないのかな。


なんとか、したいですね。

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