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2018年10月12日金曜日

青地さんの後ろ姿














今日は長野で住職御講です。


昨日の朝、京都佛立ミュージアムの設立当初からご奉公くださっていた青地先生が亡くなられました。


昭和17年生まれ。テレビや舞台で活躍された音響デザイナーで、大阪芸術大学の講師もされていました。


青地さんが加わってくださったことにより、新しいミュージアムは力強く、確かな歩みを始めることが出来ました。


予算の少ないミュージアムですから、展示のたびに工夫をしていただきました。


天井からつるし、下にいる人にしか聞こえない、そんなスピーカーを作っていただいたこともあります。


今では荘厳なエントランスですが、開館から数年間は青地さんに借りた小さな丸いスピーカーでオープニング映像を聞いていました。


そして、2016年8月、太秦の映画村を借り切って撮影した「幕末維新の仏教改革者・長松清風伝」では開導聖人を気遣ってお助行に訪れた井上さん役を演じていただきました。


素人とは思えない見事な演技。何よりも立ち去ってゆく後ろ姿が素敵で、「カット」が言えなかった。言うのが寂しく、もったいない気持ちで。


青地さんには老境を迎えた孤高の剣士のような風格がありました。


呼吸器の病状が悪くなられていたのは聞いていましたが、本当に青地さんらしく一家を成した侍のように、逝ってしまわれた。


感謝しかありません。


映像を、見返していました。


太秦の記念写真、一番右側におられるのが、青地さんです(涙)。隣には松岡さん(涙)。


南無妙法蓮華経ー。


ありがとうございます。

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