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2019年3月23日土曜日

イチロー選手









































地球が春分点を通過し、太陽は真東から昇って真西に沈み、月は太陽と地球の反対にあって輝き、桜は平成最後の花を咲かせ、野球界ではイチロー選手が引退。


一昨日はあり得ないようなことが重なって、奇跡に奇跡を重ねたような特別な一日でした。


妙深寺では春のお彼岸、春季総回向を奉修させていただきました。


次世代の方々が、たくさんお参詣、ご奉公くださり、嬉しいお彼岸の総回向でした。


完成したツリーハウスを中心に、森には子供たちの笑い声が響き渡っていました。


厨房の婦人会さんにも新しい方が次々と加わり、明るい笑い声の中で素晴らしいご供養を準備してくださっていました。


本当に、ありがたいです。


残念ながら、全体のお参りは少なく、妙深寺も大きな分水嶺を越えたと感じています。


31で住職になってから19年、時代の移り変わりを実感します。


50になったらブログやSNSを止めると宣言していたのですが、こちらはもう少し延長することにしました(涙)。


物好きでも趣味でもなく、自分なりに、この情報化社会の中で、仏教と佛立の再生や発展のために必要な、時間や存在を捧げたご奉公と思ってきました。


世の中はどんどんスレて、どんどん小粒に、小賢しくなり、便利と言って努力を忘れ、情報の中で大切な人やものを見失い、頭と心と体、時間と空間のバランスを取りにくくなっているようです。


自分という奇跡の乗り物に取り扱い説明書はなく、本屋さんにも売っていません、ネットでも見つからないはずです。


これを見つけようと苦労し、あてもなく漂流している人がたくさんいます。


迷いの種類やレベルが、変に余裕があって救い難い。末法とはこういうものだといいます。


仏教は人間という奇跡の乗り物の取り扱い説明書。ご信心をいだだけば、ほかに何も探す必要はありません。


毎日が奇跡の連続で、本当にありがたい。それがご信心の本質であり、実証。才能があるとか無いとか、恵まれているとか、恵まれていないとか、そういう分け隔てもなく、誰もが結果を得られる尊いご信心です。


ただ、このことを心に留め、実際にご信心をされる方は稀で、本当に難しいです。


今の世の中は選択肢がいっぱいあって、価値観もいっぱい。どんな反対意見でも簡単に読めるし、嫌でも目に飛び込んでくる。しかも、ファクト(真実)にフェイク(嘘)が入り混じり、簡単に「あっち」にも行けるし、自分だけで珍妙に納得できる。


凄い勢いで、変わってゆく世界、変わってゆく暮らし、心。


御簾の中に隠れることで凡人も貴人に見えるものですが、そのままでは通らない、ご弘通にならない時代です。


誰もが膨大な情報に接する時代。ローマ法王やダライ・ラマですらアカウントを持っています。


「開化第一」の佛立宗。本門佛立宗らしく生きるならば貴人になどならない方がいいし、なってはいけない。ご弘通のためには、発信してゆくしかないと。


35才になり、40を過ぎ、50才が節目だと思っていましたが、ご奉公の不成就で、いろいろと間に合いませんでした(涙)。


もう少しだけネット社会の片隅に存在します(涙)。


さて、奇跡の3月21日。


妙深寺の春季総回向、評議委員会会議を終えて、東京ドームに向かいました。


野球音痴のこんな私にチケットを3枚いただいていたのです。次男と、若手教務で一番野球ファンの清翔師と観戦させていただきました。


最初から、メジャーリーグ開幕戦に湧く会場に圧倒され、イチロー選手の存在感、その熱気に包まれて、感動していました。球場で野球を観るなんて、本当に無いこと。しかもメジャーリーグ。


しばらくして、携帯電話に、イチロー選手が引退の意向で、この試合の後で記者会見をするらしい、とメッセージが入りました。


ゾゾっと鳥肌が立ちました。目の前でプレーしているイチロー選手の試合が、ものすごく貴重な上にさらに貴重な最後の試合になる。そんな場にいさせていただけるなんて、考えてもいませんでした。


前人未到の偉大な記録と共に、僕たちにも決して忘れられない記憶をくださいました。イチロー選手にも、チケットをくださった方にも、本当に、もったいなく、ありがたく、ありがとうございます(涙)。


その帰り道で、満月の周りにある雲が、うっすらと虹色に輝く、「月暈(つきがさ・げつうん)」を見ました。


月にかかる彩雲です。


今年中に絶対に成し遂げたい自身のご奉公があり、取り組みを始めました。


わが家の家庭環境は複雑で、少し時間をいただきました。申し訳ないです。


とにかく、奇跡の毎日。生きとし生けるものが幸せでありますように。

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