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2022年8月7日日曜日

京都佛立ミュージアム10周年 記念御礼映像


今から10年前、2012年7月、「生きた仏教を伝えるミュージアム」として、京都佛立ミュージアムは誕生いたしました。年代物の仏像や絵巻物をお見せするミュージアムではなく、仏教本来の目的である「生きる指針」や「人として生まれた意味」、今を生きる人びとに身近な、今なお躍動し続ける仏教をお伝えしてきました。

これまで多くの方々に足をお運びいただき、ありがたくも開館10周年の記念日を迎えることが出来ました。心より感謝申し上げます。

「千年の都 京都北野の地で 生きた仏教に出会う」をテーマに誕生した当館は、歴史上の人物や時事的な課題、問題など、興味深いテーマを「仏教」の視点からスポットを当て、アプローチを重ねて参りました。
「坂本龍馬」
「宮沢賢治」
「長松清風」
「日蓮聖人」
南アメリカの逸話「ハチドリのひとしずく」、
原爆の惨禍を訴える「ヒロシマ・アピールズポスター」
焼き場に立つ少年を紹介した「トランクの中の日本」
アメリカ第四十五代副大統領 アル・ゴア氏の著書「不都合な真実」
持続可能な開発目標「SDGs」
日本と関わりの深い「ブラジル」や「スリランカ」など、この十年で大小二十六もの企画展を開催。

他にも
生涯学習支援プログラム「テラコヤスコラ」
毎月二十五日には「ほんもんさんアート市」
地域の皆さんに活用いただける「レンタルスペース」
普段着で聴ける「100万人のクラシックライブ」
今を生きる人々に、躍動する仏教を感じていただくべく、運営してまいりました。

当館は高名な学者や研究者によって運営されているのではなく、実際に悩み苦しむ人びとに寄り添い、その声を聞くことを使命とする僧侶らによって企画・制作・運営され、展示や解説、様々な広報活動なども彼らによって行われています。

これまで命を削るほどの情熱を傾けて京都佛立ミュージアムの運営をしてまいりましたが、気が付けば10年。

足を運んでくださった全てのご来館者の方々、そしてそれぞれの企画展にご協力、ご賛同くださった皆様、当館のロゴタイトルをデザインしてくださった日本を代表するグラフィックデザイナー・浅葉克己先生、岩手県花巻市・林風舎の宮澤和樹さま、当館にビデオメッセージを送ってくださったアル・ゴア元米国副大統領、仏教思想研究家・植木雅俊先生、100万人のクラシックライブ代表・蓑田秀策さま、クミコ・オダネルさま、編集者・大原哲夫先生、弁護士・河合弘之先生、文化人類学者・中牧ひろちか先生、歴史研究家・小美濃清明(きよはる)先生、映画監督・喜多一郎さま、画家・塩澤文男先生、歌手の白井貴子さま、歌舞伎俳優・中村橋吾さま、挙げれば切りもございませんが、ほんもんさんアート市やテラコヤスコラの講師の皆さま、クラシックライブ演奏者の皆さま、皆々様のおかげで今日を迎えることができました。
本当に、ありがとうございました。

開館以来、当館エントランスの上から私たちを見守ってきた幕末維新の仏教改革者「長松清風」は、形骸化した仏教に警鐘を鳴らし、今、そこに生きる、悩み、迷う人びとの心に寄り添い、仏教の復興、生きた仏教の再興を求め、「仏教ルネサンス」とも言うべき改革を行いました。

戦争、感染症、気候危機、環境問題から差別や格差、若年層の自殺。

現代は幕末に匹敵する、またはそれ以上の大混乱期を迎えています。

私たち京都佛立ミュージアムは、生きた仏教を体現した清風のように、その志と情熱を受け継ぎ、これからも多くの方々と共に、心豊かな世界への扉を開き、その階段を上ってゆきたいと願っております。

どうか、今後とも京都佛立ミュージアムをよろしくお願いいたします。

ありがとうございます。

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