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2025年5月9日金曜日

まだ始まってなかったりして


「一人来て 独り帰らむ 道なるを」


人間の、圧倒的な孤独を見失うと、大切なものが分からなくなる。


僕たちは孤独。徹底的に。


孤独だから、誰かを求める。何かを求める。


そして、安堵する。安心する。


それが幻でも、はかなくても、求める、すがる。


そして、失望する。悲しくなる、さみしくなる。


それも、人生。


それも、人間。


人間のせつなさ、あわれさ、愛しさは、この堂々巡りと矛盾の中にある。


人間に死があることが人間を真に人間とする。


いま、目の前にあるもの全て、一つたりとも、死後の世界には持っていけない。


箸一本たりとも。


お気に入りのグラスも、服も、何もかも。


一人で来て、また一人で帰る。


誰と帰る。どうやって帰る。どこに帰る。


私たちはどこから来て、どこへ向かうのか。


日々の修行の中に答えがある。


宗教性のない人が宗教を語るから間違うし、ミスリードする。


下手が名人のマネをしないこと。


自分がどうでもいい存在だと分かってから修行は始まるし、自分が間違えていることに気づくから信心修行になる。


大丈夫ですか?

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