2025年4月21日、第266代ローマ教皇・フランシスコの訃報が全世界を駆け巡り、多くの哀悼の言葉が寄せられています。
キリスト者でない者も教皇フランシスコの質素で献身的な生涯には敬意を抱きます。
南北アメリカ大陸から初めてローマ教皇となった彼は、当初から難しい時代と状況に直面しながら教会を変えようと実際に力を尽くしました。
「組織として傷ついていても表に出て病人を助ける教会か、引きこもっている教会か、そのどちらを選ばなくてはならないとしたら、私は前者を選ぶ。」
2018年の正月、教皇フランシスコが「焼き場に立つ少年」の写真を全世界に配布するように指示をしたという報道が飛び込んできました。
10年前、終戦70年、京都佛立ミュージアムは「トランクの中の日本 〜戦争、平和、そして仏教展〜」を開催し、この際、伊東満所顕彰会の方々が「焼き場に立つ少年」を中心とした『トランクの中の日本』やミュージアムのパンフレット、私の名刺などを、教皇フランシスコに届けてくださいました。
相次ぐ戦争や紛争を前に、様々な活動を続ける中で、「焼き場に立つ少年」が教皇の心を動かした一助となったとしたなら、有難いことだと思ってきました。
つくづく、私たちは時代の岐路に立っているのだと思います。
いま、ここに生きている、私たち全員が、世界や人類の在り方について、責任を持っているのだと思います。特別な地位にあるとか、力があるとかないとか、関係ありません。
何もしたくない気持ち、あきらめの心、無関心、自分だけで精一杯という心境、それどころじゃないという状況、疲れている体と心、なるべくイヤなものを見ない、近づかない、かかわらないという風潮、あると思います。でも、なんとかしないと、なんともならない世界です。
一人の宗教家、教皇フランシスコが残した言葉。
「戦争ですべてが失われます。すべてがです。戦争に勝利はありません。あるのは敗北だけです。戦争は人間性の破壊です。」2022年3月23日 水曜恒例の一般謁見
「教会における女性は、司教や司祭よりも重要な存在です」
(2013年6月28日 / ローマへの機中での取材)
「戦争のために原子力を使用することは犯罪以外の何ものでもない」2019年 / 日本訪問の際
みんなで、「ほんたうのさいはひ」「あらゆるひとのいちばんの幸福」「まことのみんなの幸」に向けて、生きたいものです。
生きて甲斐ある今生人界、命を最大化する旅を続けたいものです。
教皇フランシスコの訃報に接し、哀悼の誠を捧げます。
南無妙法蓮華経
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