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2013年2月28日木曜日

「世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はあり得ない」

この前、近くの公園から見た夕方の光景。真っ赤な夕陽に照らされた雲が、富士山を取り囲んでいて、まるで裾野が燃えているようでした。怖いくらい、綺麗でした。

箱根で群発地震が起きていたり、富士山が噴火すると言われていたり、先日の大きな地震にも驚きました。明日から3月。東日本大震災から丸2年が過ぎようとしています。3月9日から陸前高田市に入らせていただきます。10日、11日と、現地でご回向の一座を奉修させていただきます。そこに、息子を連れてゆこうと思っています。10才の彼の目と心に、大震災に真っ正面から向き合う人々の姿やご奉公を、しっかり刻んでもらいたい。体験しないと分からないこともあるから。そこで、三陸の海や大地を見ながら、父親から息子へ、いろいろなことを伝えたいと思います。

一方で、この国は、東日本大震災から、何も学べていない、という気持ちが、胸の中に渦巻いています。「ハチドリのひとしずく」と言い聞かせても、余りにもそれぞれの欲の中で命の無駄遣いをしている人が多く、言葉で遊んだり、悠長なことばかり言っているような気がして、哀しくなるのです。

命に違いはない。でも、厳しい運命に晒されている人と、周囲に甘えているだけの人がいます。努力しなければ報われることはありません。原因を追求することは大切ですが、何よりも大切なのは、「だから、いまどうするか?」「では、今どう生きる?」ということです。

お祖師さまは、過去世を見れば自分は尊い人を殺害したことがあるかもしれない、と仰せです。自分が不幸に陥った時、その悪しき運命の因を知りたいと思う気持ちは分かります。しかし、知ったところで、どうすることも出来ないことが多いのです。

自分自身が、法を謗る行いをしてきたことや罪障を積み重ねていたことは容易に想像がつきます。どんなことがあるにせよ、あったにせよ、結局は、行動でしか運命は変えられないのです。行動でしか罪障は消滅できない、悪いカルマは善いカルマを作る以外に変わらない。

死んだら、ゆっくりリラックスできるはず。生きている間、息のある間は、善なることを為してゆくこと、しっかり行動してゆくことです。「あなたが幸せだから、私は幸せなんだよ」という価値観がインストールできたら、最高です。それこそ、本物の仏教です。

宮沢賢治が、
「世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はあり得ない」
という言葉を遺していると教えていただきました。涙が、出ます。彼の生まれた年には明治三陸地震と巨大津波、陸羽地震があり、亡くなる直前には昭和三陸大津波がありました。被災地の、あるいは東北の心を、彼は謳ってくれています。彼が気づかせてくれることが、たくさんあります。

「いよいよ3月だなー」と思いながら、そんなことを考えていました。

まだまだ、原稿を書き続けなければ、明日の朝まで寝れません(涙)。これも、読む人がいないと、虚しいものなんですよねー。みんな、きちんと読んでくれてるのかなー。役中テキストや妙深寺報。

でも、半分は、50年後の人たちに向けて書いているんです。僕も、貪るように、日博上人が発刊していた「一実」という新聞を読み返しました。50年後の僕が、です。そう思うと、功徳は、ご奉公は、火にも焼かれず、水にも漂わない、功徳は堅牢である、と信じることが出来ます。一夜城で、しかも砂上の楼閣なんて、嫌ですから、ご奉公は積み重ねるしかない。人生も、きっと同じです。苦労して得たものは、簡単に離れることはない。逆に、苦労せず手に入ったものは、簡単に出ていってしまう。

そうそう、「とんび」、いいですねー。日曜日に観れることは稀なので、火曜日の夜とか水曜日の夜、一人でこっそり観るのですが、ボロンボロンに泣いてます。もう、涙が止まらない。

お坊さんの関わり合い方も、反省というか、勉強になりますー。素直に、そう思います。それぞれ役割があると思うから一概には言えないけれど、自分自身、世界だの、地方だの、いろいろな所を飛び回るのもいいが、それはキチンと近隣の方との結びつきがあってこそですよね。そう思います。

原稿を書かないと。

坂本龍馬と仏教展のアンケート


あっこちゃんが、有難すぎる内容をミュージアムのブログに掲載してくれましたので、ここに転載させていただきたいと思います。

2月25日、休館日だったのですが、北野界隈では毎月露店が出て大変賑わうので開館することになりました。そして、その25日、なんと来館人数の最高記録を更新して、172名もの方々がお越しくださったのでした。

これにはボランティアの方々の声かけが大変な効力を発揮しています。本当に、言葉が見つからないくらい、感謝、感謝です。

そして、今日ブログにアップしてくれたのは、来館者の皆さまのアンケート。ものすごい投函率ということで、有難いです-。

明日からいよいよ3月。月末の慌ただしさに追われて苦しんでいる中ですから、元気をいただきましたよー。

下記、転載します。

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多くの方々にアンケートにお答えいただいたので、ご紹介したいと思います。

川崎市在住Y・EさんとY・Nさんは
京都駅の旅行案内所のパンフレットで
ミュージアムのことを知り、
ご来館いただいたようです。

EさんとNさんはご夫婦で来られたようで、
坂本龍馬のことが新しく知りたかった、
展示内容が大変興味深かったということで
選んでいただいたようです。

「これまで知らなかった龍馬の一面や
閑愁録について知ることができ、
大変有意義な時間を過ごすことが
できました。」

「いろいろと知らないことが多いと
あらためて学びたいと思います。
どうもありがとうございました」
とコメントをいただきました!

S・Mさんは
観光案内所でミュージアムのことを知り、
本門佛立宗が博物館を作ったということが
決め手になり、お越しいただいたようです。
「坂本龍馬に興味はなかったが、
企画の切り口は面白かった。
知らない一面がうかがえて面白かった」
というコメントをいただきました。

京都駅の観光案内所の
効果が見れて嬉しかったですー!
これからもチラシを
どんどん置かせていただきます♪

京都のイベント情報ページで
ミュージアムのことをしっていただいた
京都在住の小林さんは、
龍馬と仏教という組み合わせに興味を持たれて
ご来館いただいたということです。
「切り口が明確で分かりやすかったです」
という感想をいただきました!
お近くにお住いということなので
次回新しい展示の際にも
ぜひお越しいただきたいです♪

通りがかりにポスターや
ボランティアスタッフさんの
お声かけに応じてご来館して下さった方々も多く、
「近くにあるのに知らなかった。
良い機会でした」
A・Sさん

「坂本龍馬がTVや本などを見て
外来物に興味があるのではと持っていたので
仏教への関心が強くあったことに
驚きました」
大阪市在住 T・Mさん

「今まで知らなかった
坂本龍馬の一面を見た気がする」
四日市市在住 H・Yさん

「映像もあり、分かりやすかったです」
和歌山市在住 Mさん

「幕末のことはあまりよく知らないが
テレビで見る以外の展示物が
みれたのは良かった」
愛知県知多郡在住 M・Yさん

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とっても有難い内容です。励みになります。

次回、3月2日15時からは小美濃先生によるテラコヤスコラ、「坂本龍馬と仏教」というテーマでご講演いただきます。

どうか、入場料は無料ですので、ひとりでも多くご参加ください。

ありがとうございます。

2013年2月27日水曜日

神奈川布教区 婦人会研修御講

今日は、神奈川布教区の婦人会研修御講で講演をさせていただきます。資料を作るのに時間がかかってしまって、結局朝になっていました(涙)。

お話の内容はいつもとあまり変わらないのですが、何と言っても婦人会の皆さまが聴衆ですから、内容や切り口を、ご信心の大切さや有難さが、ストレートに伝わるように心がけています。

2013年2月24日日曜日

「信心の大改良」

ご正当法要が無事に終わりました。大きな、大きな、節目であることを、改めて強く思いました。「信心の大改良をせよ」と仰せいただきました。とにかく、そのように心に刻むことが出来ました。

青少年の一座に引き続き、今回もご奉公者だけで映像収録と中継が出来ました。一般の制作会社や技術の会社にお願いしたら200万円から300万円もかかってしまいます。それをこちらで出来るようになったのですから、有難いですー。

ただ、スタッフがいないので、カメラマンのご指名をいただいてしまいました。プロからのご指示とあらば逆らえません。てっきり出座と思っていたのですが記念大法要までご奉公のお役があり、すでに席がない(笑)。

50年後、いや、100年後に残るように、一生懸命ご奉公させていただきました。「業者さん?」と言われそうですが、自前で出来るようになって可能性は無限に広がりました。

手間はかかるけど、とても
大切なことだと思います。どんなに有難いことでも、伝えなければそこで終わってしまいます。伝えたい、と思う気持ちと行動が大切なんですよね。

それにしても、亀ちゃんや前中くん、すごいです。本当に、貴重な存在です。

「撤収ー!」と声をかけてサクサク撤収していくみんなの姿は、本当の業者さんみたいでした(笑)。異体同心なれば万事を成ず、ですね。小雪の舞い散る中、寒かったけれど、何とか大過なくご正当法要が終了しました。

次回は記念大法要。こちらは東京や横浜から応援のご奉公をいただきますので、もうカメラマンはしなくていいと思います(汗)。パスワードを設定していましたが、全世界50拠点でライブ中継されていました。記念大法要ではさらに増える予定です。いいテストにもなりました。

いずれにしても、何より大切な今日の教えと決意は、「信心の大改良」でした。ありがとうございます。

2013年2月23日土曜日

冷たい足

今日は、明日に控えた門祖日隆聖人550回御遠諱ご正当法要の前日に当たり、全国からご住職や事務局長が参集して、「550特別企画」が開催されます。

本堂での準備ご奉公。靴下では足の先の感覚が無くなるほど冷えてます。

2013年2月21日木曜日

寄り道

雪景色から一転。少し時間があったので、寄り道をしてみました。そう、真っ直ぐ、最短で行きたい性格なのだけど、ほんの50メートル手前で車から降りたり、一駅手前で電車から降りたりするだけで、立派な冒険になりますね。

今日は時計を見ながらスターバックスに立ち寄ってみました。すると、雪景色から一転、「The Bright Spring」キャンペーン。ピンク色の桜の花びらが店内に。ピンク色って、本当にいいですね。心が柔らかくなります。

実は、想像もしなかった哀しい「報せ」を聞きました。ある人がこの世を去ったという報せでした。もがきながら、うめきながら、生きていた青年でした。何とかご信心に縁をいただいたけれど、周りの温かい手を振り払い、時には裏切りさえして、それでも待ち続けていた人たちの元からも離れてしまっていました。もう、何年も、会うこともなくなって。

私は、大前提として、生きることは厳しいことだと思っています。時々、人間という特権を外して、その厳しさを考えることにしています。大草原で、毎日繰り返される生と死の営みと同じくらい、僕たちの生と死が、厳しいものであることを、忘れてはならないと思っています。

生と死の困難さは、生へのあくなき感謝を生み出します。本当に、生きることは難しいのだと、思い知った上でないと、理解できないことがたくさんあります。だからこそ、人間は一人では気づけない、生きられない、と思い知らなければならないのだと思います。

彼が逝ってしまったことを、彼を知る僕たちは、きっと、何とも言えない気持ちで、哀しむ。しかし、もっと厳しく、そして彼の本当の命に対して、思いを馳せなければならないと思う。彼が得たものがある。

昨日から、グッとお腹の底にあった。彼の命と交信して、御題目を送っている。

咲く咲く常住。散る散る常住。散りますと花の云うのを聞いて飲め。春を待つ。冬は必ず春となる。

ちょっと寄り道をして、寒さの中、春を感じるものを見ることが出来て、よかったです。

雪国

毎日とても寒いです。この時期になって、やはり雪が深くなっているのですね。もはや雪国です。

2013年2月19日火曜日

霧が晴れるんだ

時々、霧がかかったように見えなくなることもあるけど、そんな時に思い返さなければならないのは、今までの、すてきな、大きな、明らかな、サイン。見せてくれた。見てきた。そういうこと。

自分にとって、この彩雲は、そうした素敵なサインの中でも、ズバ抜けてた。

「偶然」という言葉では絶対に片づけられない完璧なタイミング。だから、泣きながらでも、いいことをしなきゃいけないんだよね。悪いことをしちゃいけないんだよね。不器用は不器用なりに、真っ直ぐに生きるべきだと思える。

宇宙のおっきなシステムの中に、生かされてるんだ。すごいんだ。そう思うと、ボヤッとしていた霧が晴れるんだ。

2013年2月18日月曜日

さんきゅうさん、サンキュー!

渋谷から戻ってきました。大本寺・乗泉寺で大切な会議があり、参加させていただきました。

それにしても、今日のFMヨコハマの取材は有難かったです。もう奇跡です。

だって、この超人気番組「THE BREEZE」の看板街角レポーター・藤田さんは、妙深寺のボーイスカウト横浜35団に所属していたというのですものー!すごいですねー。だって、いつも聴いていた方ですから。

藤田さんのナビゲートで、信仰師が番組に登場してくれたのですが、とってもよかったです。信仰師、トークがうまいっ!日頃の妙深寺のご奉公や東日本大震災のこと、ボーズバーのことなどを丁寧にご紹介してくださいました。ボーズバーへの引きが凄かったですねー。有難いですね。積み重ねです。

とにかく、横浜を代表するFMで「は〜い藤田ですっ!さぁー、今日は、本門佛立宗の妙深寺さんにお邪魔していまーす!」って何度も何度も流していただいたのですから、さんきゅうさんに感謝しないとー。

さんきゅうさん、サンキュー(笑)。

FMヨコハマ THE BREEZE!

今日は、何とFMヨコハマさまが妙深寺にきてくださいますー!

「ザ・ブリーズ」という朝の超有名番組の街角レポーターの藤田さんが、ゆるキャラレポートということで妙深寺のゆるキャラ「さんきゅうさん」を取材してくださるのですー!

10時、11時30分、12時30分で中継が入るそうです!ぜひ、FMヨコハマを聴いてくださーい!

http://www.fmyokohama.co.jp/guide/breeze/top.html

2013年2月17日日曜日

忘れかけていたことに気づく

門祖会、本当に、有難かった、よかったと、感動がジワジワと胸にこみ上げてきます。

指田御導師の御法門、第二座、第三座ともに今の私たち妙深寺の教講にピッタリとあてはまる、絶対に忘れてはならないことをお説きくださり、まさに「平成の改新」のご奉公の指針となりました。本当に、有難かったです。妙深寺報にお載せします。是非ご聴聞くださいませ。

忘れかけていたことに気づけます。このご信心の本質、親への感謝、親の持つべき覚悟。そうした大切な機会が、この度の門祖会となりました。

副執行長は彩華ちゃん。11才とは思えない見事なご披露でした。妙深寺の美少女たちの代表です。子どもから大人まで、みんなの門祖会です。事務局長や次長の方と一緒に、彩華ちゃんも御導師へのお布施のご挨拶もしていただきました。有難いご奉公でした。

ここから、本当のスタートです。スタートできます。ご出座いただいた清水支庁長、前島ご住職、鈴江ご住職、そして現慈師、皆さま、本当に、ありがとうございました。

門祖会、始まります。

雲一つない、澄んだ空。無事に奉修御導師をお迎えいたしました。これより門祖会第二座、第三座を奉修させていただきます。

境内の池が全面凍りました。今日も寒さが厳しいです。しかし、先日来の隕石の落下にしても、その直後の隕石の大接近についても、その由来が違うというのはもっと怖いと思います。だって、そんな出来事が数日の違いだけで、地球に起こっているということだから、恐ろしい。

こんな時こそ、お参詣いただきたい。油断禁物。動かなければカルマは変わりませんから。

2013年2月16日土曜日

門祖会 第一座を奉修させていただきました。

今日は横浜も寒かったのですが、京都はもの凄い寒さですー。ブルブル震えるー。

無事に、妙深寺の門祖会・第一座を奉修させていただきました。見事な快晴でしたが風が強く寒かった。お外でご奉公いただいた皆さま、さぞ寒かったことと思います。本当に、ありがとうございました。

今回の門祖会で、「平成の改新委員会」が発足いたしました。奉修後、第一回の会合が行われました。総勢80名。「喜び」にフォーカス出来るよう、シンプルな信行ご奉公の在り方へ、改良、刷新したいのです。お力をお借りします。ダラダラと続く委員会ではなく、今回はズバッと進めて参ります。よろしくお願いいたしますー。

寒い中、たくさんのお参詣をいただきました。また、新たに正宗徒になられた31戸の方々を代表して、千絵美ちゃんが正宗徒章を受け取ってくれました。重ねて有難さを感じました。

心がホカホカしながら、京都までたどり着きました。

18時から麩屋町・長松寺のお総講を勤めさせていただいて、今夜中に横浜に戻ります。明日も、ぜひ妙深寺にお参詣ください。

2013年2月15日金曜日

隕石落下の動画


ロシア非常事態省などによるとウラル地方チェリャビンスク州で15日午前9時20分(日本時間午後0時20分)ごろ、隕石が落下し、学校のガラスを割るなどして100人超が負傷し、病院で手当てを受けた。重傷者はおらず、死者の情報はない。

地元住民によると、同州の上空で閃光が光った後に5、6回の爆発音が聞こえたため、一時は「飛行機が上空で爆発したのか」「ミサイルが飛んで来たのか」などと騒ぎになったという。

非常事態省は地元住民に対し、パニックに陥らないように呼び掛けた。

以上、共同通信より。

明日の深夜、史上最も大きい隕石が地球の近くを通過するという。極めて大事な時を迎えているように思うのだが。




週末は妙深寺へ

明日、明後日は、妙深寺の門祖日隆大聖人550回御遠諱のご正当となる門祖会を奉修させていただきます。奉修御導師には玉川信行寺の指田日行上人をお迎えいたします。その御題目口唱の声、お姿を、まず拝見させていただけば、お分かりいただけると思います。その上、ご弘通に懸ける情熱、創意工夫、信念など、学ばせていただくことばかりです。

今年は、妙深寺創立70周年。この門祖会で「平成の改新委員会」の委任状を下附させていただきます。70年の妙深寺を振り返り、未来への第一歩を踏み出す記念すべき門祖会です。

その記念すべき門祖会。指田御導師から厳しくご教導を賜りたいと思います。是非とも、万難を排して、お参詣ください。

明日の10時、第一座は私が奉修させていただきます。明後日、日曜日の9時半から第二座、11時から第三座です。指田日行上人にご唱導いただきます。

最近、つくづく思うのは、やっぱり御法門聴聞していないとダメです。まさに「法門を聞かぬ間は凡夫にて 仏のちゑの出るよしなし」です。ポイントがズレます。せっかくのご奉公も出来なくなります。

どうか、お参詣ください。私は、明日の夕方京都を往復します。18時からは長松寺の夜のお総講を勤めさせていただくつもりです。こちらも、是非お参詣ください。

ありがとうございます。

2013年2月14日木曜日

「私にとっての3・11 いのち つながりの中…」より


 来月、三月九日から十二日まで陸前高田にお伺いして、三回忌のご奉公をさせていただこうと思っています。妙深寺の本堂とも中継を結び、法要を勤めさせていただきます。写真は、一周忌の時のものです。

 昨年の十二月、黒崎とし子さんがお講席で紹介してくださった文章です。皆さまにご紹介したいと思っていて、なかなか出来ませんでした。黒崎さんからのご紹介の言葉も含めて、是非ご一読ください。

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NHK教育テレビ こころの時代〜宗教。 人生シリーズ
「私にとっての3・11 いのち つながりの中…」で放映されたお話です。

 宮城県の医師  岡部健(たけし)さんのお話

 人生を最後まで自宅で過ごさせたいと、患者を20年にわたり在宅緩和ケアを続けてきた。往診をしていた地域が東日本大震災の津波に襲われ、岡部さんは、いのちのつながりを改めて考える。

 これからの宗教の在り方が、岡部さんの経験から、とても考えさせられるお話がいっぱい有りました。

 在宅ケアは、相手の価値観の中に入る。相手の家に行くと言う事は、患者さんのサイドに立たなければいけない。ご家族はもとより患者から出て行けと言われたら何もできない。病院は、入院、退院も権限が医者にあり、居させてくださいと言っても選択できない。逆に患者さんが最後の時間を看取るまで、どんなものを必要とするか、しっかり準備すれば在宅フィールドのおもしろさもある。病院勤務の時は、人の命の向き合い方として「一人一人の命を一分一秒でも長く保たせる」と思っていたのですが、末期癌の患者さんから延命治療でなく、自然な死を望みたいと言われ、在宅緩和ケアで診た事で、死の受け止め方を知った。28歳のお母さんが、死の直前、おじいさんがお迎えに来たけど子どもが小さいから追い返したと。

 日本のスピチアルケアの原点には、死生観、地域の中に非常に多く関係している。緩和ケアの目標に、身体、精神、社会性、霊性があり、WHO(世界保健機関)の目標としている定義が全て入っていた。

 私は今まで病院で死亡診断書を書く医者であり、看取りとは別と痛烈に認識していた。医学の理論での治療ではなく、患者の心に寄り添いながら診察する。ケアしながら患者の気持ちを聞く、そんな中で、お迎えが来るのを待つ。何年、何百年たっても魂は生きているから、特に東北がそうなのかも知れないが、あの世とこの世が繋がっている事を感覚で自然に持っている。そうだから各家で神棚、仏壇があり大事にして祈り、死を恐れない。

 亡くなる一週間前に、あの世からお迎え来るのが見える。病院では見えた患者は、幻覚と病気の分類の中に入れられ薬を出す。緩和ケアの場合は、その人にとって苦痛なのか苦痛でないかを知り、お迎えが来た患者は、穏やかになっている。お迎えが来ることによって、あの世のつながりの道しるべを感じるからである。

 2012年、自分(岡部さん)が胃癌となる。自分の命の行方を見つめる時が来たが、自分が緩和ケアしているのに、自分が死んでいくのに準備不足と思った。行く道しるべが何も見えない中、母親が亡くなり、今までいくつもの法事をしていたのに、お経が新鮮な物で「なんて素晴らしい事が書いてあるのか」病気をして気づく。60年間、なまのものを見ないで目かくしてしてきた。

 3・11では人のために命を投げ出した人。本能に近い反応を出す。人間って自分中心に考えている動物と思っていたが大津波など予測しない中、人のために命を投げ出すような、本能に近い気持ちが人間の中に有るのだと。

 また、生と死に向き合い、考え、荒波をくぐり抜けて来た。これからは、宗教者の出番。亡くなる前に「こんな時間は、お経を唱えると良いですよ」と伝える宗教家がいれば、穏やかに家族も患者も看取れる。そういう知恵を40年前には地域に残っていたが、これを壊してきた。医者では戻すことができない。

 医学の中には、あの世学は無い。あの世は、宗教学の中にしか無い。臨床宗教家が出てきて、そういう場を作るのが大切。生き死にの崩壊は、病院の囲い込みが原因だ。ベルトコンベヤーのような経過死の間に、経過に付属していろんな宗教性とかを失った。人を看取れる、きちんと送れる時間がある文化に戻って欲しい。

 震災復興は、お金もいるがお金だけでは復興は出来ない。心を支えるのは、人の死をきちんと見つめて、受け止めていく文化が大事。(2012年9月、岡部健さんは死去されました。)

 黒崎の母も99歳。今年の9月ごろ、風邪から体力を無くし、危なかった時、本当は一週間前、母が曰く「青柳ヨシさんが足が無い姿で夢に現れた」と。そこで嫁の私がご宝前に「まだダメだ」と断りました。私たちは、ありがたいお題目があり、現証もいただけます。命の尊さ、つながりを改めてかみしめました。

 11日という日は、佐藤祐治さんのお講席で3・11の大地震を体験いたしました。昨日11日は前助行で、今日の教区お講の佐藤祐治さんの席でご披露出来たことが、岡部健さんの「いのちのつながりの中…」と何かご縁を感じました。12月はお懺悔と改良の月。

 来年の課題は、心の介護信者をめざそう!

2012年12月12日(水)
上星川教区お講 佐藤祐治さんのお席で
ご披露者:黒崎とし子

Caminhada Budista - Av. Paulista - 02/02/2013

電車を乗り継ぎ、ブラジルの銀座・パウリスタ通りまで行って行われた下種結縁ご奉公の様子。すてきな映画です。

宗教的な土壌が違いますから、日本で同じようなご奉公をしても周りの人は上手に受け取ってくれないかもしれませんが、それでも「正しい仏教を広めたい」という情熱、行動に感激します。

映像も素敵。アマラル・教行師の撮影・編集かな。すごい成長、大活躍ですね。サンパウロでの得度式に参列させていただいた時のことを思い出します。

ありがとうございます。



2013年2月13日水曜日

遺言

急遽、先住の頃から診ていただいているお医者さまに診察していただきました。この数年間、何とかご奉公できてきましたが、ここが限界かなと自覚しました。

先住のご病気を見つけてくださった先生で、何もかも分かってくださっています。有難いことです。

とにかく、体調管理を徹底して、自分の身体のことを考えてスケジュールを組み、養生するための時間を設けないと、そのまま一直線ということです。本気で「養生」を覚えなければ、「不養生は謗法」ですね。先生から「一人の身体じゃないのですから、お願いします」って。先生にお願いされるなんて、僕は馬鹿過ぎますね。

自分の性格にはいくつか大きな欠陥があることを自覚しているのですが、その中の一つに、「養生」を忌み嫌う傾向があると思っています。そこには自分でも気づいている理由や主義があるのですが、ここに至って申し訳ないと思うようになりました。

ご信者さまにご祈願いただいているのを、深く受け止めなければ。「まともなご奉公もできていない者が、養生だけしてどうする」と今まで思ってきたのも、少考え方を改めます(涙)。本当に。

どちらかというと、先住も生き急いで、突き詰める方でしたから、その影響もあります。書斎にあった先住の写真。母と、今の法光師、清翔師ともちねーちゃん。囲まれて、幸せそうです。そして、『佛立魂』にも書いた平成4年の遺言。突き詰めてます。そういうのが、移るんですよね。

とにかく、与えられた命を生き切らなければ申し訳ないので、自分の在り方を改めます。改良いたします。ありがとうございます。

2013年2月12日火曜日

AKB48とヒロトとマーシー


これは、あまりにもすごい動画で、元気出ました。
大声で笑ってしまいました。ヒロトもマーシーも、かわいいです。

AKB48の高橋みなみさんと甲本ヒロト、マーシー。すごい組み合わせ。




N=Ns×fp×ne×fl×fi×fc×L/G

 原稿を書きながら国会の予算委員会を観ていた。

 石原慎太郎氏が、40年前の話としてスティーヴン・ホーキング博士が紹介した「ドレイクの法則」について触れた。驚いた。時々、この方はこういう話をする。

 大自然の中で突出した人類。自然界から資源を搾取することによって成立する文明社会。投資先を探してのたうち回る「たたり神」のような制御不能のマネー。降りられないゲームなのだ。経済偏重。国会事故調をも軽くあしらえる東電と巨大複合商品である「原発」。核拡散と核実験。中国の大気汚染。それに怯える周辺国。

 子どもたち。放射能汚染に引き続き、この大気汚染。その規模や地球の状況からして、日本の高度経済成長期のそれとは大きく異なるはず。

 これだけ考えても、すでに人類の自滅は明らかになりつつあるように思える。蛇が、自分の尾を食べているようなもの。人類にとって、少なくとも日本人にとって、東日本大震災を大きなターニングポイントにすべきだと思っていたし、そうしなければならないと思っていたが、本当に、それは夢に終わりそうだ。

 何も変わらない。

 気づくと、自分も、流されてしまう。

 いったい、何が言いたかったのか、何がしたかったのか、分からなくなり、身体が動かなくなる。萎えてしまう。あきらめてしまう。

 これではいけないのだ。そう思い返しても、問題が散漫になるように仕組まれているのか、あるいは、問題に焦点が合わないように餌付けられているのか分からないが、常に、問題に巻き込まれた当事者と、その周辺にいる者に、圧倒的な温度差が生じている。

 まさに、「ドレイクの法則」が当てはまる。人類に残された時間は、少ないと思う。

 だからこそ、この無気力や無関心を乗り越えて、新しいパラダイムに踏み出さなければならないし、それを提示しなければならないと思う。

 私は、それが「仏教ルネサンス」という動きの中にあると信じている。

 下記、もう何年も前に書いた『宇宙からの贈り物』という文章。

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 シュメール人はアッカド帝国に滅ぼされ、アッカド帝国はバビロニア帝国のカルデア人に滅ぼされた。カルデア人は遊牧民で、夜になると星の動きを読み、季節の変化にともなって星が移動することを知り、活用しはじめた。そして、多くの星が規則的に変化しているにもかかわらず、五つの星だけ他の星よりも一段と輝き、何より全体の秩序から外れていることに気づいた。カルデアの人は、それらの星を「行く先に迷っている星」「惑える星」「プラネット=惑星」と呼んだ。それが、水星、金星、火星、木星、土星である。

 カルデア人は、この五つの惑星に神が住んでいると考え、太陽と月を付加した七つの星に、人が生まれてから死ぬまでの一切と、地震や洪水や飢饉(ききん)という自然現象の全てが支配されていると信じるようになった。これが星占い、占星術の起源である。

 この惑星による運命論を、根底から突き崩したのは、約450年前のニコラス・コペルニクスだった。この聖職者にして政治家、医師にして詩人でもあった数理天文学者は、地球が宇宙の中心で制止しているのではなく、太陽の周りを回る惑星の一つに過ぎないということを明らかにした。地球自身がプラネットだったのである。1543年のことだった。七つの惑星が地上の人や出来事に影響を与えているという考えは、地球がその惑星と別の存在、宇宙の中心にあればこそ、それなりに理に適っていたのだが、コペルニクスは地球も大きな体系の中の一つの惑星だと明言したのである。

 星占いは、こうした発見の後でも相変わらずの人気がある。それは、ほんの一息ついてリラックスを求めるための一杯のコーヒーのようなものなのかもしれない。しかし、真実の仏教では、こうした占いを見ることを戒めている。それに心を縛られて、自分が幸せになる可能性や「自由」を失うことになるからである。

 宇宙や星の運行には法則があり、発見もあり、未知の世界に興味も尽きない。しかし、それは「占星術」とは違うものだ。むしろ、相変わらず占星術のようなことで、人生や、あるいは国家経営まで、一喜一憂、右往左往しているとなれば、むしろ「ドレイクの法則」の方が頭に浮かぶ。

「N=Ns×fp×ne×fl×fi×fc×L/G」

 天の川銀河に人類のような高度技術文明を持つ生命が存在するかどうかという問題を考える時に出てくる「ドレイクの方程式」。この銀河系に存在する高等文明の数を「N」とすると「Ns」は、銀河系に存在する恒星の数。「fp」は、その恒星が惑星系をもつ確率。「ne」は、そのなかで生命が生存可能な環境をもつ惑星の数。「fl」は、そこに生命が発生する確率。「fi」は、その生命が知的生命体に進化する確率。「fc」は、その生命体が他の星に対して通信をおこなえる確率。「L」は、その高等文明の継続時間。「G」は 恒星の寿命。

 数式一つ一つに数字を当てはめ、科学的に推定を加えたものでは、今現在の時点で人類と同じような高等技術文明を持つ知的生命体が存在する可能性のある星は約1000個。この数式で最も重要なのは「L」、高等文明の継続時間である。ある学者は、高度な技術を持つようになり、宇宙の存在を知り、理解するようになった文明の継続時間を100年としている。智慧を発達させると同時に人類はその愚かさから自滅するというのだ。1000個の恒星までの平均距離は、およそ100光年。文明の継続時間がもし100年だとすると、地球圏外の生命と交信することは極めて困難ということになる。

御講席に80名ー!

一軒の家に、こんなにたくさんの人が入るんだなーと思って、感動しました。

昨日の御講。午前中の黒崎さんのお宅が40名、午後の平石さんのお宅が80名。80名って、本当にすごい。日頃からのご信心、ご奉公の賜物に違いありません。子どもたちだけで20名。明るくて、楽しい、有難い御講でした。

午前の黒崎さんのお宅には100才になる「むめさん」が御講を楽しみに、お元気に待ってくださっていました。ご宝前の間にある箪笥の上に、一緒の写真を飾ってくださっていて、光栄ですー。あんな年の重ね方はお手本です。きっと、ご家族の在り方も、見習うところがいっぱいあるはずですね。お年を召した方との、豊かで、幸せな暮らし。ヒントがたくさんあります。

仏教では「功徳化」ということが一つの大きなテーマになります。どんなものでもそうですが、その価値は使われ方によって決まります。身体も、時間も、お金も、功徳化するか、罪障化するかは、使われ方によります。

自分の住まいを功徳化できる「御講」。「たくさんの人が自宅に来るなんて嫌」と思う方もいると思いますが、普通であればお寺でしか聞けない仏の教えを、自分の住まいを以て、伝え、弘め、通わす「場」にするんです。そうなり得ることの尊さ。あるのですー。

80名の御講って海外の御講みたいですが、本家本元のこの日本でも、こうして盛り上がってご奉公させていただいているということを、知っていただきたいです。精進します。

ありがとうございます。

2013年2月9日土曜日

ミシシッピ

今朝の3時過ぎ、胃の中にあったものを全て出して、朦朧としてしまいました。風邪ではないはず。今日から横浜での教区御講だというのに、これではいけない。

今夜、18時から夜の住職御講。引き続き19時からボーズバーです。

お席に向かわせていただいています。電池を入れ直さないと。

写真は、先日書斎で見つけた古いネガを焼いたもの。ミシシッピ。

2013年2月8日金曜日

御講有のご観覧に



ご講有にご観覧いただけたことは、何よりの励みになります。

そして、そこでお話くださったお言葉の一つ一つを、大切に、真剣に、受け止めなければならないと思います。

厳しい時代、厳しい弘通現勢の下、今後、さらに緊張感を持って、志高く、工夫を凝らして、進めてゆかなければならないと感じさせていただきました。

ありがとうございます。

澤田広報局長や現薫師がご案内したご講有ご観覧のご様子は、現薫師が詳細にレポートしてくれました。


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 今日は、「坂本龍馬と仏教展」を本門佛立宗の最高指導者である講有・山内日開上人が来館くださり、ご紹介説明をさせていただきました。約20分ほどでしたが、じっくりとご覧いただきました。

 はじめに広報局澤田局長からこれまでの来館者数について報告させていただきました。約20日間で650名、うち4分の3が宗外一般の方の来館であること。25日には160人の来館があったことなどをお伝えしました。本門佛立宗のご信者でないという方が多く、仏教や佛立宗に触れ、知っていただいていることに好感をもってくださっていました。

 受付カウンターでは、陳列されている「仏教徒 坂本龍馬」を手にされ、「この本が今回の土台やね」と。そしてガラスケースをご覧になり、海外教区でそれぞれの特色をもって制作されたグッズを販売し、海外教区の支援とさせていただいていることを説明させていただきました。こちらもはじめてご覧下さったようで感心してご覧にくださいました。

 そしていよいよ内容へ。1章「龍馬の偉業」では、薩長同盟の裏書きをじっくりとご覧くださいました。

 2章「暗殺」では、屏風、掛軸をご覧いただき、ご自身も「20年ほど前に坂本龍馬記念館に行って実物をみたもんだ」とおっしゃっていました。

 「誰が龍馬を暗殺したのか」というパネルもご覧になり、「ミステリー風にしています」とお伝えすると「ほお、なるほどな」と楽しげに笑って、3章に移ってくださいました。

 3章「龍馬の復活」では、「汗血千里の駒」、「竜馬がゆく」とご覧いただき、龍馬の死後から
復活する過程には様々な意図があったと考えていいのではないかと説明。「皇后の御瑞夢」の新聞をご覧くださりました。

 4章では、閑愁録をご覧になり、特に朗読は途中からですが、映像の内容を原文をご覧になりがながら最後まで聞いてくださりました。

 そして、次の5章「長松清風との接点」に至って二人の等身大の立ち姿をご覧になると「開導聖人も当時としては大柄な御方。(この二人の姿を見ると)開導聖人は、(龍馬の)この写真をご存じではなかったと思うけど、立ち姿が非常によく似ていて通じるものがある。開導聖人は、この閑愁録を手にとられて堕落した僧侶を批判していることなどに感銘を受けて(ご指南に)書き残された。偶然ではない必然、以心伝心というのを感じるなぁ。」

 さらに、

「(閑愁録で)いっているのは、当時の僧侶への批判や。今はどうや。今の教務にも当てはまる。教務の改良、改革が必要や。」

と厳しいお言葉をいただきました。

 勝海舟、山岡鉄舟の御題目をご覧になった時は「ほお」と感嘆されて、「日蓮宗の様式と開導聖人の様式と大きく違う。日蓮宗では開導聖人の御本尊を認めておらず、一時は交流していなかったくらいや。(勝海舟の様式は)これか」と感想をくださいました。

 開導聖人御直筆の屏風は圧巻でご覧いただきました。実は開館中、この屏風に魅力、開導聖人の書の力を象徴するようなエピソードがありました。それは、以前、前を通りかかった男性がポスターを見ながら「おれは坊主は金儲けしかしていない思ってる。偽善や」という内容のことをボランティアスタッフの方に話していたそうです。そこでボランティアの方も「そういう僧侶も残念ながらいるかもしれませんが、本当はそうじゃないんです。一度展示をみてください。」とお勧めをして、一緒に展示を説明しながら回ってくださりました。

 そして、最後に開導聖人の屏風の前に立った時、男性はじっと屏風を見据えながら「こんな字を書く人物にニセモノはいない。本物ですね。」といって帰って行かれたそうです。開導聖人の書を見て、そこから伝わる息づかいや力強さを感じ、僧侶の中にも本物がいるんだと、来館前よりも少し見方を変えてもらって帰っていただくことができた、ということがありました。このお話を講有上人にすると非常に喜んでくださりました。

 ご覧いただいた最後に「(坂本龍馬の企画展示は)一般の方も喜んでもらえるだろう」とお言葉をいただきました。

 本来であれば開館直後にご覧いただくべきだったのですが、展示内容の修正やシアタースペースがしっかりできた状態でご覧いただくことができたことはよかったのではないかと思っています。

 かなり緊張もしましたが、時には笑顔で、時には真剣に、教務(僧侶)に対しては厳しいお言葉もいただきました。

 御講有上人には、激務の中、貴重なお時間をいただき言葉もありません。いただいた言葉をしっかりと胸に刻んで今後の運営に活かしていきたいと思います。

 説明しながらの撮影で、こんな写真しか撮ることができませんでした(涙)すみませんでした。

2013年2月7日木曜日

平成25年1月の「夜の住職御講」の御法門


平成25年1月の「夜の住職御講」の御法門です。

御教歌
「非理にして入りたるものは非理に出でん げに土器はもとの土かな」

一般の方もお参詣されている中での御法門。少し難しいかもしれませんが、妙深寺の御講願主の方々にとって、一年間の指針となるように説かせていただいたつもりの御法門です。

ありがとうございます。




写真

今日、長野で見せていただいた写真。そのまま心に残って、何度も見返しました。

昭和20年代の一場面が、モノトーンの、薄ーい一枚の写真に刻まれています。うっかりしていたら、歴史に埋れていたはずの写真だから、なおさら感動したのかもしれません。

劇的な、偉人の、世襲の者が語り継ぐような風景ではなく、一人の教務の孤独なご弘通の一場面。ブログも何もなく、その当時を物語る人も少なくなった今、今日この写真に出会えなければ、きっと、誰も見ることはないはずの写真、歴史、出来事です。

昭和初期、別の信仰をしていた男性が松山から長野の須坂に居を移しました。当時、信州に住む本門佛立宗の信徒は僅か。その信州に派遣されていた一人の佛立教務が彼と出会います。

師命を受けた教務は、「善光寺の門前」と言われる信州の地で、ご弘通に身命を捧げていました。孤独に歩む険しい道のりの中で、彼の瞳は、輝きを増していたに違いありません。

この教務に須坂で出会った彼は、自身の信仰を捨てて本門佛立宗の信徒となりました。以来、その地でご奉公に励み、石田氏をはじめとして、平成の今もご弘通を担う方々を教化されてゆきました。当時、須坂の佛立信徒は50軒を超えたといいます。

今日、こうして写真を見ました。私は単に過去を懐かしむのではなく、佛立のイズムを憶い、今の私たちのご奉公を振り返りました。恥ずかしい気持ちがします。孤独の中でご奉公していた教務。自分のご奉公をどこかに発表するわけでもなく、コツコツとご弘通を重ね、それを未来に受け継いでくださいました。未来に受け継げるだけのご奉公をしてくださったのです。

どうやら、私たちは果報を使ってばかりのようで、過去にしてくださった種まきの結果を収穫するばかりのようです。そんな、気持ちを強く持ちました。

しかし、いま、この方のお孫さんが、信州の地で思いを新たにご弘通に身命を捧げてくださっています。本人の意図よりも偉大な、天の意志、あるいは御法の御心を感じます。ご本人も、きっと、それを一番感じておられる。全く無信心だったのに、今こうしてご奉公されている。

このシナリオは、人間には描けません。いつも、言っていますが、やせ我慢の、思い込みの、妄想や幻想の類いではなく、「全ては完璧なタイミングで進行している」と確信できるから、本物です。あちらのシナリオは、すごい。

100年単位の幸せ、意図って、すごいです。その方が、「功徳はこれ堅牢」と仰せになっていた意味が、今になって、今更ながら、分かるのです。積みし功徳は、火にも焼かれず、水にも漂わずに、ついてくる。悪業もまた同じ。だから、有難いし、怖いのです。

本物はすごいです。偽物が多いから、つくづく、そう思います。改めます。ありがとうございます。

「横浜は寒いぜよ」

今日は長野別院・長野教区の教区御講。新幹線で向かっています。

一昨日は局長室会議で、深夜までご奉公いただきました。遠い方は帰宅が0時を回ったのではないかと思います。妙深寺の「平成の改新」は極めて厳しい現状認識から始めています。ご奉公に当たっている方々の、ご信心、強い危機意識と責任感が、有難いです。

昨日は告別式のご奉公でした。南太平洋での地震や津波など、後で知って慌てました。気を引き締めなければならないですね。来月は三回忌のために9日から11日まで陸前高田に参ります。

そうそう、昨日、横浜に龍馬が来てくれたそうです。赤レンガ倉庫で「横浜は寒いぜよ」と言っているとか、いないとか。彼も忙しいですねー。
http://goo.gl/REgk9

京都佛立ミュージアムでの「坂本龍馬と仏教展」も、拙著『仏教徒 坂本龍馬』も、よろしくお願いしますー!
http://goo.gl/Z07sm

http://goo.gl/qaycZ

2013年2月5日火曜日

テラコヤスコラ vol.4 『仏教徒 坂本龍馬』

こちらも大変お恥ずかしいのですが、テラコヤスコラ vol.4 『仏教徒 坂本龍馬』映像です。

限られた時間の中で上手にお話できなかったように思いますが、ご覧いただければ有難いです。

『龍馬伝』の年代とか、薩長同盟の時期など、少しお話の中で間違いがあって、訂正しないといけません。お話は、難しいですー。

次回は、3月2日に坂本龍馬研究の大家・小美濃先生のテラコヤスコラです。楽しみにしていただければと思います。

ありがとうございます。

http://www.ustream.tv/recorded/28978023

 
Video streaming by Ustream

恥ずかしながら、KBSラジオの音源ですー。


全く恥ずかしい限りですが、先日放送されたラジオの内容をアップしてくださいました。

もう少し上手にお伝えできればよかったのですが、緊張していたのですねー。残念っ!

とにかく、少しでも多くの方に、私たちのご奉公を伝えてゆければと思います。

本当に、取りなしてくださった今達さん、出演させてくださったKBS京都の皆さま、ありがとうございましたー。




2013年2月4日月曜日

生きる甲斐と生きる価値

目まぐるしいご奉公で、顎が上がっています。

それでも、月末のラジオ出演、東京での会合、静岡でのご奉公、横浜の月始総講、京都でのテラコヤスコラと、何とか無事にご奉公出来ました。そして、今夜は、長松寺の御総講。

京都佛立ミュージアムへの来館者は、1月は518名、1日の最高来館人数は164名。2月は2日の公開講演会が83名、昨日の日曜日は42名。この週末の両日とも、ご信者さま以外の来館者の方が圧倒的に多いのが特徴です。

本当に、地道な広報活動のお陰です。2日のテラコヤスコラの日でもご信者さまは32名で、51名が一般の方々。昨日に至っては、ご信者さまは僅か8名で、一般の来館者が34名。有難いことです。

4月以降も、こうした流れを作ってゆくために、一般の方々にとっても見応えのある内容の展示を続けてゆきたいものです。叡智を結集しないと出来ないですね。これまで使っている言葉も、内容も、外に目を向けて、分かりやすく、面白く、楽しくしてゆかないと。

市川團十郎さんも亡くなられてしまいました。さみしい限りです。つくづく無常を感じます。

寒参詣も、開導聖人の御一代を振り返り拝見させていただいて参りました。後半になりますと、御法さまのため、ご弘通のために激動の御一生を過ごされた開導聖人にも、御晩年が近づいていると感じて、息苦しくなることがあります。

死なない者は一人もおりません。誰もが、どんな人であっても、どんな人生であっても、死を迎える。生涯を終える。

この結末が分かっているから、人生は輝くのか、それとも切なく、寂しいものなのか。

御教歌。
「信心をしてくらしたら人間も いきてかひあるけふの一日」

「甲斐」
「その行為に値するだけのしるし。また、それだけの値打ちや効果。」

「生き甲斐」
「生きるに値するだけの価値。生きていることの喜びや幸福感。」

「信心をしてくらしたら人間も いきてかひあるけふの一日」

冷たいようですが、生きて甲斐のある一日、一生と、生きている甲斐のない一日、一生というものがあります。冷酷です。でも、これが真理です。

命、一つ一つの価値に、差別はないでしょう。命ほど、尊いものはないです。

しかし、その生き方と、その他の生命との関わり方によって、甲斐のある命と、甲斐のない命、価値ある命と、価値のない命があると見るのが、時に冷酷、残酷な、「真理」というものだと思います。

他の命を傷つけて、壊して、殺していて、自分の命は尊い、価値がある、とは言えません。

ですから、自分だけが、生きている喜びを感じる、自分だけの幸福感、という意味ではありません。

もっと普遍的な意味、天から見て、宇宙から見て、御法さまから見て、「生きて甲斐のある一日」、自分にとっても「生きて甲斐のある一日」という意味を、教えてくださっているはずです。

「信心をしてくらしたら人間も いきてかひあるけふの一日」

信心とは、信心で教えていただく生き方とは、人間の可能性を追求した究極の生き方です。

「信心を ほんまにすると やめられぬ」

信行、ご奉公、菩薩行に精進しなさい、と教えてくださっている。誰もが無常の身の上ですが、それが人間の、本当の「生き甲斐」だと、教えてくださっている。

それが、仏教だと思います。これが、仏教です。

2013年2月3日日曜日

地震予測検証 / 防災情報 Hazard Lab【ハザードラボ】

昨夜、ほとほと疲れ果てて眠りにつく直前、地震予測のホームページを見ました。そこには、2月1日以降にM5クラスの地震が、青森の北部から、北海道の帯広、釧路にかけて発生する可能性があると出ていました。何気なく、これを見ながら、ウトウトと。

4時過ぎ、目が覚めて、大きな地震があったことを知りました。まさにこの地域でした。震源の深さは108キロ。その前後、余震が発生しています。

まだ停電している地域もあると聞いています。お気をつけください。下記は、地震予測検証 / 防災情報 Hazard Lab【ハザードラボ】です。参考になります。

http://sp.hazardlab.jp/

2013年2月2日土曜日

テラコヤスコラ vol.4 『仏教徒 坂本龍馬』

この後、15時から始まります。Usteam中継でのテラコヤスコラ vol.4 『仏教徒 坂本龍馬』。HBS番組として京都佛立ミュージアムから中継します。

さっき資料ができました(汗)。よろしくお願いします−!

2013/02/02 14:45〜16:30
HBSjapan
テラコヤスコラ vol.4 『仏教徒 坂本龍馬』講師:長松清潤館長

幕末最大のヒーロー、坂本龍馬。なぜ彼は、二十一世紀に生きる私たちをこんなにも魅了するのでしょうか。

龍馬のイメージは時代に合わせて都合よく作り上げられ、実際の坂本龍馬という人間が、真実どんな思想を持っていたのかということは、恐らく、未だ解き明かされていません。

当講演では、海援隊が龍馬存命中に残した唯一の公式出版物『閑愁録』にスポットを当て、真実の龍馬の姿を探ります。それと同時に、幕末から明治にかけて�日本人の思想��日本という国家�がどのような変容を遂げたのかを検証し、日本の未来を見つめます。
USTREAMチャンネルは下記よりアクセス!

http://www.ustream.tv/channel/HBSjapan

http://goo.gl/vC7Uu

2月2日(土)15時〜 @京都佛立ミュージアム

2013年2月1日金曜日

実感すること、できること

ふと気づくと、毎年同じことばかり書いているんじゃないかな、と思う時があります。

たとえば、寒参詣中の空。寒参詣が始まった頃は真っ暗なのに、頑張って後半までくるとピンク色に変わっていること。

6時50分過ぎになると、本堂のお祖師さまのお顔に光りが射して、7時5分くらいに右側へと移ってゆくこと。

とっても幻想的で、大宇宙の中で地球が回っていることを感じられるんです。幻想的だけど幻想じゃない。ここ大事。法華経本門の教えです。ヴァーチャルではなく、事実、実相の実感。

みなさん、あと少しです。がんばろー!