2011年6月1日水曜日

班長さんへの手紙 平成23年6月1日


ありがとうございます。

六月となりました。東日本大震災の前と後、みなさんご宝前に向かう気持ちに変化はあったでしょうか。私は、変化がなければおかしいと思います。

大自然の猛威によって突如として幸せな生活を奪われた方々。それを目の当たりにした私たち。世界中の人が見ているはずです。いま、書店では死生観や宗教の本が販売数を伸ばしていると聞きます。

「なぜこんな目に逢うのか?」「日本はどうなるのか?」「私たちの暮らしは?」「何が間違っていたのか?」「どうやって生きてゆけばいいのか?」「これからどう生きるべきなのか?」

誰もが抱える思いです。あの日から何かが変わった。あの日から、何かを学び取りたい。多くの人がそう思っているはずです。

佛立信徒は、この疑問に答えなければなりません。みなさんも、多くの不安を抱えていることでしょう。しかし、佛立信徒は幸せです。すぐそこに答えがあるのです。お寺に来れば、答えがあります。ご宝前に向かえば不安も消えます。妙深寺で御法門を聴聞すれば大震災の深い意味に気づき、これからの生き方、暮らし方も見つかる。

大震災以降、妙深寺は様々な支援活動を行ってきました。何度も書いてきたように、佛立寺院は「消防署」であり、佛立菩薩は「ファイヤーファイター(消防士)」です。「いざ」という時に活かせる、本領を発揮するご信心でなければ意味がありません。

六月二日から三日にかけて陸前高田で第二回目の炊き出しを行います。被災地と妙深寺の本堂が一体となり、前回の活動は成功し、避難所の方々に大変喜ばれました。一過性の支援や自己満足、パフォーマンスでは仕方ありません。継続します。

真摯な活動に賛同してくださった全米食肉輸出業組合が全てのお肉を継続して無償提供くださいます。津波により部員の約半数が命を落とした野球部員のためにジャイアンツの清武オーナーが高橋由伸選手のサイン入りボールや色紙をプレゼントしてくださいました。お届けします。その他にもご協力くださっている方々を挙げれば切りがないほどです。全て皆さまのお陰です。心から誇りに思います。

先住のご祥月に当たり、十日から十一日にかけて二十四時間の口唱会を行う予定です。二十四時間というと「私には無理」「最初から最後までしなきゃいけないの」と思ってしまう方がいるかもしれません。しかし、あまり構えずに参加してください。平日ですから無理をしないで。でも、その時は感じられなくても、する前とした後で人生が変わります。風景が変わるはずです楽しみにしてください。

先住の功績は数えきれませんが、教えてくださったご信心の筋とは極めて厳しいものでした。苦難困難に遭っても、その筋を曲げない確固たる信仰心。困難な時こそ発揮されるべきご信心。情実にも流されず、貫かなければ本当の現証の御利益は顕れないこと。そして、そういうご信心が出来れば必ず現証の御利益をいただく。逆に、途中で投げ出したり、逃げ出したり、目を逸らしたり、流されたりすれば、苦しみは続き、悩みは晴れず、問題は解決しない。

私たちは、二十四時間の御題目口唱や、一万遍のお看経を通じて、先住から教えていただいた厳しいご信心の姿勢を、厳しい時代だからこそ思い起こし、それを掴みましょう。御題目の声を一緒に重ねましょう。孤立してはいけない。慢心してもいけない。だからといって、佛立信心から外れているのに仲がいいだけなんて害になる。

それが先住の厳しい教えです。胸に刻みましょう。

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