2011年4月4日月曜日

無限や永遠に関する仕事 【孫正義氏】

孫正義氏が東日本大震災で被災した地域に個人で100億円の義援・支援金を寄付すると発表した。ソフトバンクも企業として10億円以上を寄付するという。さらに、孫氏は今年から引退するまで個人の報酬をすべて寄付すると発表した。被災された子どもたちが18才になるまでは支援を続けなければならない、長期戦になるのだ、と。
大震災後、政財界人さまざまな人がいろいろなことを言い、いろいろな動きをしてきた。傍観者、評論家、保身に躍起の人、にわか学者、重機や防護服やホウ酸を取り扱う企業に投資する者、関西圏の不動産投資で一儲けしようと企てる資産家。
それらを半ば呆れて眺めていた。
国士がいない。この国には。豊かさを享受するのみで、言葉で遊び、駒を転がすのみで、何も感じなかった。
しかし、その中で、やはり孫氏は次元が違った。金額の大小ではない。孫氏は首尾一貫して人間愛を語り、世の中をよりよく変えるという夢を語り、それを実践してきた。敢えて批判や口汚い言葉を受け止め、それを聞く場所に厭わず立ち続けてきた。そんな孫氏を、私は小僧ながら遠くから尊敬してきた。
今回の大難に当たって、人間性が問われ、新たな人の「つながり」が生まれ、人間が変容していく中で、孫氏はその生命を昇華されたのだと思う。私もまたそのように感じているし、考えている。
人間にとって決定的な問いは、「お前は無限という状況にかかわっているか」である。それが人間にとっての基準となる。無限の重要さを知っている時、人は自分の関心を不毛で無意味な事物に向けることが出来ない。人間は、ただ人生にとって本質的なるものを把握した時にのみ有効な生活を送れる。そして、もし本質的なるものを持っていない時、その人の生涯は台無しになる。
孫氏は次元が違った。同じ時代に生きていることを誇りに思う。世界は捨てたものではなかった。私は、坂本龍馬のことを書いているが、龍馬を敬愛する孫氏は、やはり龍馬と同じように、民の心に寄り添い、同時代人の誰とも異なる次元の理想を抱いて生きていたのだ。志が違う。それが分かり、救われた気持ちだ。
龍馬も、西郷や大久保や桂など次の時代の権力者と肩を並べ、語り合っていたが、その国家観は完全に独立したもので、結局理解されたことはなかった。龍馬以外は、結局小さな「とっくり社会」から抜け出せなかった。龍馬が欠けた新しい国づくりが、龍馬の夢とかけ離れて行われたことを残念に思ってきた。
大震災後、首尾一貫した孫氏の言動を見聞きし、今回このような生涯を賭した発表を聞いて、新しい国や世界が始まるのを実感した。同じ時代に生きていることを、心から嬉しく思えた。
本質的な、無限や永遠に関する仕事を始めた孫氏を、心から誇りに思う。

1 件のコメント:

宮崎光子 さんのコメント...

宮崎光子と申します。

ホームページで情報の公開をしています。

http://nihonfujin.web.fc2.com/

歯科で薬害に遭いまして、孫さんに助けて頂きたいと思っています。

携帯電話の危険性もやっておりまして、
どうして原発の危険性については発言されるのに携帯電話の危険性について何も言われないのか不思議です。

よかったらぜひ見てください。

歯科で口がヒリヒリになった人捜しています。お心当たりのある時はご一報お願いします。
なおこの書き込みも私のサイトで情報公開しますので、ご了承お願いします。

炎の中にあるもの

人は死ぬ。必ず死ぬ。どんなことをしても150年生きる人はいない。人は老いる。人は病む。そして人は死ぬ。 生ものだから死ねば腐る。だから埋めるか、土に返すか、燃やして灰にするか、動物に与えるか、する。世界には様々な葬送の仕方がある。 仏陀は火葬された。仏陀は分骨された。ガンジス川に...