2015年1月22日木曜日

「今度のちぎりこそまことのちぎり」

夜明けのコロンボ市街。

遠くから、どこかで唱えられているお経の声が聞こえてきます。

この別院からも、私たちの御題目の声が響いています。

厳かな結婚式を奉修させていただきました。

新郎のカルパと新婦のチャラニさんは、伝統的な、キャンディ時代の正装に身を包み、お数珠をしっかりと手に握りしめて、着座。

May the Buddha, Bodhisattvas and the Guardian Gods in the Gohonzon protect us.

May the light of their wisdom, be adorned with the pleasure of the Dharma, become one with the Buddha mind and embrace us with compassion.

We would like to pray respectfully to the Gohonzon.

We pray in front of the sacred Gohonzon at the Wedding ceremony of;

Groom, Kalpa
Bride, Chalani

May they enjoy ever lasting happiness of a prosperous family life,

By the meritorious power under the protection of Buddha, Bodhisattvas and guardia gods.

カルパらしい、大きな御題目の声が後ろから聞こえていました。

本当に、ありがたいです。

日本でも結婚式は大変なことですが、スリランカではもっと大変なようです。

本当に、盛大に執り行われます。

しかし、宗教がはっきりと自覚されている国なので、憧れや格好の良さを求めて教会で結婚式をするようなことはありません。

お寺での結婚式というものもないそうです。

自分の信仰で、しっかりとする。

それがスリランカ。

今日、カルパとチャラニさんは、ご宝前での結婚式をしっかりと選び、無事に奉修いただきました。

愛する夫を亡くされた、上野さまに宛てられたお祖師さま(日蓮聖)のお手紙。

上野殿後家尼御返事には、夫婦とは、愛とは何かが、記されているように思います。

生々世々の間ちぎり(契)し夫(おとこ)は大海のいさご(砂)のかずよりもをゝ(多)くこそをはしまし候ひけん。今度(このたびのちぎり(契)こそまこと(真)のちぎりのをとこ(夫)よ。そのゆへは、をとこ(夫)のすゝ(勧)めによりて法華経の行者とならせ給へば仏とをが(拝)ませ給ふべし。」

新郎と新婦が揃って、ご宝前で契りを交わす。

やはり、すごいことです。

自分たちのためだけの結婚ではなくなり、諸天も歓喜するほどの慶事に出来るということです。

生まれ変わり、死に変わりしてきた中では、本当の意味での、愛の普遍化は、出来なかったはずだから。

愛の普遍化。

二人の愛が、本当の意味で誰からも祝福される。

みんなのための二人へ。

「今度のちぎりこそまことのちぎり」

やっぱり、伝統的な仏教国であるスリランカで、HBSの、本門のご宝前で結婚式をするというのは、珍しいことで、多くの人から「なにそれ?」「どうしたの?」「そういう変な宗教やってるんだ」という誤解も生みやすいのです。

しかし、自意識を持って、本当に純粋な信心を持って、こうして奉修できたこと。

「まことのちぎり」に違いない。

もうすぐ8時です。

9時半には披露宴会場に向かいます。

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