雲一つない快晴の下、盛大に、ご講有のご唱導による本門佛立宗・韓国教区 開教100周年の記念慶讃法要が奉修されました。本当に、素晴らしい法要となりました。ありがとうございます。
韓国と日本の、総勢400名以上のお参詣をいただいて、慶讃法要に引き続いて祝賀会が開催されました。100年分の、大きなご奉公でした。簡単に言葉に出来ないほど、準備は大変だったと思います。頭が下がりました。
日本と韓国の間には不幸な歴史が横たわっています。百年という歳月の中には悲惨な戦争があり、その深い傷は未だに疼いて私たち両国民を苦しめています。
韓国に於けるご弘通ご奉公は、明治45年・大正元年(1912)から始まりました。李氏朝鮮は日清戦争の後に清国から自立、1897年に大韓帝国となりますが、1910年に日本に併合されました。その後、日本の統治が続き、無惨な戦争、連合国の勝利と日本の敗戦がありました。
韓国の方々は、大混乱の中で日本の仏教、ご信心を守られた方々です。戦後の、日本への憎しみが沸騰するような中で、消えかけた法灯を守り伝えてくださいました。
さらに、朝鮮戦争から今日まで、韓国でのキリスト教の圧倒的な広がりや反日感情などが渦巻く中で、多くの韓国のご信者方が、歴史や社会に向き合い、自問自答を重ねながら、ご信心しておられると思います。簡単なことではありません。圧倒的に、難しいことです。
ある時、姜ご住職はある人から「韓国でのご弘通は、卵をもって石を打つようなものだ」と言われたそうです。韓国の諺で、「不可能なこと。意味のないこと」という意味です。つまり、石は固いけど卵は柔らかい。卵で石を打っても、すぐに割れて何の意味もないということで、韓国で本門佛立宗の教えを広めるということは、それほど不可能なこと、頑張ったって無駄、意味のないこと、と言われたのですね。その言葉が、脳裏に焼き付いていると仰せでした。
しかし、最近、テレビか何かで、この韓国の諺を引用した良い解釈を聞いて、希望を持っているとも仰せになりました。
石は生きてないけど卵には命がある。石はいつかは割れて砂になる。卵はいつかヒヨコになって、砂を踏みつけて立ち上がるかもしれない。そのために、その日のために頑張ります、と。素晴らしい言葉でした。
慶讃法要に先立って、韓国教区の100年間の歴史を分かりやすく解説した2ヶ国語のビデオが流れました。素晴らしい内容でした。睦子さんが寝ないで編集したそうです。柴山局長も日本語のテロップを付ける作業をお手伝いしたと聞きました。本当に、涙が出ます。
何も分からない中、日本から嫁いできました。ご奉公に、頑張ってます(涙)。僕は、睦子の姿を見るだけで、目に涙が浮かんできて、ダメです。妙深寺からお参詣した大半の人たちが、そんな睦子を応援したくて韓国まで来てくれたのだと思います。
パンフレットも、素敵でした。本当に、こうした細やかなご奉公の積み重ねが、大きなご奉公を成功に導きます。ご奉公をさせていただいてきて、痛感します。裏側で支えるご奉公。本当に、有難い。
ありがとうございます。見てます。
2012年10月28日日曜日
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