2017年4月16日日曜日

宇宙からの贈り物

『宇宙からの贈り物』


 シュメール人はアッカド帝国に滅ぼされ、アッカド帝国はバビロニア帝国のカルデア人に滅ぼされた。カルデア人は遊牧民で、夜になると星の動きを読み、季節の変化にともなって星が移動することを知り、活用しはじめた。そして、多くの星が規則的に変化しているにもかかわらず、五つの星だけ他の星よりも一段と輝き、何より全体の秩序から外れていることに気づいた。カルデアの人は、それらの星を「行く先に迷っている星」「惑える星」「プラネット=惑星」と呼んだ。それが、水星、金星、火星、木星、土星である。


 カルデア人は、この五つの惑星に神が住んでいると考え、太陽と月を付加した七つの星に、人が生まれてから死ぬまでの一切と、地震や洪水や飢饉(ききん)という自然現象の全てが支配されていると信じるようになった。これが星占い、占星術の起源である。


 この惑星による運命論を、根底から突き崩したのは、約450年前のニコラス・コペルニクスだった。この聖職者にして政治家、医師にして詩人でもあった数理天文学者は、地球が宇宙の中心で制止しているのではなく、太陽の周りを回る惑星の一つに過ぎないということを明らかにした。地球自身がプラネットだったのである。1543年のことだった。七つの惑星が地上の人や出来事に影響を与えているという考えは、地球がその惑星と別の存在、宇宙の中心にあればこそ、それなりに理に適っていたのだが、コペルニクスは地球も大きな体系の中の一つの惑星だと明言したのである。


 星占いは、こうした発見の後でも相変わらずの人気がある。それは、ほんの一息ついてリラックスを求めるための一杯のコーヒーのようなものなのかもしれない。しかし、真実の仏教では、こうした占いを見ることを戒めている。それに心を縛られて、自分が幸せになる可能性や「自由」を失うことになるからである。


 宇宙や星の運行には法則があり、発見もあり、未知の世界に興味も尽きない。しかし、それは「占星術」とは違うものだ。むしろ、相変わらず占星術のようなことで、人生や、あるいは国家経営まで、一喜一憂、右往左往しているとなれば、むしろ「ドレイクの法則」の方が頭に浮かぶ。


N=Ns×fp×ne×fl×fi×fc×L/G


 天の川銀河に人類のような高度技術文明を持つ生命が存在するかどうかという問題を考える時に、必ず出てくる「ドレイクの方程式」が前述の数式です。

 この銀河系に存在する高等文明の数を「N」とすると「Ns」は、銀河系に存在する恒星の数。「fp」は、その恒星が惑星系をもつ確率。「ne」は、そのなかで生命が生存可能な環境をもつ惑星の数。「fl」は、そこに生命が発生する確率。「fi」は、その生命が知的生命体に進化する確率。「fc」は、その生命体が他の星に対して通信をおこなえる確率。「L」は、その高等文明の継続時間。「G」は 恒星の寿命。

 数式一つ一つに数字を当てはめ、科学的に推定を加えたものでは、今現在の時点で人類と同じような高等技術文明を持つ知的生命体が存在する可能性のある星は約1000個。議論の余地はありますが、これは十分あり得る数字だというのです。

 この数式で最も重要なのは「L」。ある学者は皮肉にも、高度な技術を持つようになり、宇宙の存在を知り、理解するようになった文明の継続時間を100年としています。智慧を発達させると同時に人類は愚かさから自滅するというのです。

 1000個の恒星までの平均距離は、およそ100光年。文明の継続時間がもし100年だとすると、地球圏外の生命と交信することは極めて困難ということになります。

 宇宙に意志があり、宇宙が人類を求めていたとするならば、御仏は宇宙の意志を知り、宇宙の意志を体現された方でしょう。想像を絶する宇宙の大きさと時間の流れの中で、過去の人類、現在や未来の人類を説かれるスケールに驚愕(ぎょうがく)せずにいられませんし、仏教とは宇宙の中で生を受けた人間の最も人間らしい生き方を教えてくださるものだと確信しています。

 昨年、ギャラップ社の調査では、米国の45%の人が「人類は約一万年前に神により創造された」と答えています。創世記や占星術に迷っていては、高度な技術文明を持つ人類も数百年も経ずに自滅してしまうかもしれません。

 今年も天災や人災が相次ぐのでしょうか。私たちが本音と建て前の口先信心であれば、破滅の予兆の中で苦しむことになるでしょう。しかし、宇宙からの最上の贈り物、真実の仏教、御題目口唱のご信心を私たちこそ頂いているのです。私も家族も、必ずご守護いただく菩薩の一年。菩薩の誓いで一年をスタートいたしましょう。


http://www.butsuryushu.or.jp/jp/eyes/200501.html


以上、12年も前に書いた文章でした。


僕たちの地球は地軸を中心に時速約1600キロで自転している。


そして、太陽を時速約10万キロのスピードで回ってる。


さらに、その太陽系の中心にある太陽は、銀河系を中心に時速約85万キロで移動している。


さらに、さらに、その太陽系や地球を含んだ天の川銀河(銀河系)は、時速約200万キロ以上の猛スピードで宇宙空間を突っ走っているー。


今も。


この瞬間も。


占いではなく、この奇跡的な体系にワクワクする。


仏教徒として、法華経の世界そのものに感じて、ドキドキするー。

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