私たちは、本門佛立宗のご信心をさせていただいている。「本門」はブッダの説かれた「法華経」の、「本門(ブッダが普遍的な存在を自ら明らかにされた後に説かれた部分。法華経の後半)」の教えに基づいているという意味であり、「佛立宗」とはその名のとおり「久遠本仏によって建立された宗旨」であることを意味している。
この名は、全世界の方々に説明するだけでその意義が会通してしまう本当に尊い、妙不可思議な名前である。しかも、後世の人間が勝手に付けた名前ではなく、約750年前に上行菩薩後身・高祖日蓮大菩薩(お祖師さま)が命名下さっているのだから、妙不可思議も極まっている。
「法華宗は釈迦所立の宗なり。其故は已説、今説、当説の中には法華経第一なりと説き給ふ。これ釈迦佛の立て給ふ所の御語なり。故に法華経をば佛立宗と云ひ又は法華宗とも云ふ。又は天台宗とも云ふなり。故に伝教大師の釈に云く「天台所釈の法華宗は釈迦世尊所立の宗」と云へり」
「当に知るべし、今の法華宗とは諸経中王の文に依つて、之を建立す。佛立宗とは釈迦独尊の所立の宗なる故なり」
「天台法華宗は佛立宗と申て佛より立られて候」
「経に云く「於諸経中最在其上」。又云く「法華最第一」。伝教大師の云く「佛立宗」云云」
「佛立宗 世尊法久後要当説真実」
英語に翻訳しつつ、この名前とその説明を聞いただけで、私たちの信仰の意義を多くの海外の、仏教に精通する方々に分かっていただける。極東の仏教では、実在のブッダを軽んじて独特の教義を展開した故に、南伝の上座部仏教とは決して相容れないものもある。ブッダそのものの存在を否定したり、あり得ない教義になっていることが明白なものもある。
もちろん、「仏教」という大枠で一括りにすることは、出来ないこともないし、世界平和への協調のために日本にある新興教団が仏教の名の下に集うこともある。しかし、世界情勢に対して「仏教」の名の下に集うことは大切かも知れないが、「ブッダの本意がどこにあるか」「ブッダの希求する平和を実現するためには、どのような方法が適しているか」ということについて、教義として本当の交流をすることは出来ないのではないか。
単に、排他的な新興宗教のグループでもなく、完全に仏教3000年の伝統と決別したグループでもなく、宗旨や教義を蚊帳の外に置いて平和活動を提唱する新興宗教でもない。それが、本門佛立宗であることを、私は誇りに思うのである。
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