2011年7月26日火曜日

清翔の涙

清翔が、泣いていた。最近、変わろうとしているのが痛いほど分かる。うまく出来ない自分に腹を立て、自分自身が一番情けなく思っているのだと思う。立ち居振る舞い、お給仕、随行のご奉公。様々な面で注意を受ける自分。

この前から、御衣の掛け方ひとつ、私が随行役をして、彼の肩に掛けてみる。一つ一つ、丁寧に教えてあげなければならないと、私自身も改良した。

昨日、涙を浮かべて、「もっと出来ると思っていました。」と言った。「その悔しさ、情けなさがお前を変える。頑張るしかない。」と伝えた。

涙を浮かべていた清翔。打たれ強い男だと思っていたが、ようやく、彼も変われるかもしれない。その悔しさ、情けなさが本物であれば、男として、人間として、教務として、成長するだろう。

成長するために、男泣きは、必要なもんなんだ。男に限らない。泣くほどの痛みや哀しみ、怒りや情けなさをバネにして、人はより良く変わらなければならないんだ。

甘えて、逃げている奴に、成長があるはずもない。情けなさに慣れて、泣いても忘れて、アホなことを繰り返している奴に、成長などあるものか。

自分も、何度泣いたか分からない。ただ、泣くたびに、「二度と泣くものか」と思い、何とか至らぬ自分を変えてきたように思う。

清翔の涙は、いい涙だったと思う。気づいたのだとしたら、大丈夫。そばにいて、見守り、教えていこう。

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