2010年7月9日金曜日

甘すぎる本人確認です、憚りながら

 期日前投票に行ってきました。

 そして、帰り道に少しコーヒーを飲んで帰ってきました。何となく、選挙と投票に限定して、この国を案じていました。

 何度目かの期日前投票ですが、なぜ、こんなに本人確認が甘いのか、毎回不安に思います。そんな気持ちを、今回は直接聞いてみました。

 投票所の入り口で案内してくださっている女性に、「本人確認はしなくていいのですか?」と聞いてみると、「ええ、大丈夫ですよ(笑顔)。裏側に書いていただくだけでいいんです(笑)」と。

 その裏側とは、名前と生年月日と住所を書くだけ。後は、何にもなし、です。

 「いや、でも、これだけだと不正できてしまうのでは?」と言うと、キョトンとして「え?」と。今回は、ずっと疑問に思っていたので、投票所の中の監視員の方にもお聞きいただいて、「いえ、そんな不正を行う人はいないと思いますが、怖い団体や宗教団体は悪用する可能性があると思います」と言いました。すると、案内の女性から「こわーい」と答えられたので、ガクッとして、それ以上は突っ込まず、投票しました。

 さて、みなさんはどう思いますか?別のウェブサイトを見てみると、本人確認のずさんさを指摘する声が溢れています。国民から溢れているのに、10年ほど前に緩和されたというのだから驚きですね。本当に、ブッシュが大統領に選ばれた時の選管が糾弾されていましたが、当然。いくら人間が見たいものしか見ないと言っても、あの時は現実に少し気づいたのでしょう。民主主義って、どこで担保されているのか分からない、危うい幻想的なシステムだということに。

 期日前投票。投票日当日も危ないけど、名前と住所を確認して、パソコンで紹介して終わり。宣誓書を書いた人物と登録されている本人かの確認なんてしない。もし他人が、自分の代わりに勝手に不在者投票を行おうとしたら、その人物の氏名と住所と生年月日を調べておけば、簡単に「成り代わる」ことができてしまうシステムなのです。以前は、身分証明書の提示が義務づけられていたそうですが、それが1998年か、1999年に緩和された(涙)。

 躍起になって票を集めようとする団体が、ギリギリのところで、こういう「穴」を利用しないとも限りません。というか、そういう「穴」を事前にふさぐのが立法府の使命。シートベルトやら何やら、法律が次々に作られていくのに、選挙や投票という民主主義の根幹を為すシステムについては、「穴」を用意してくれているなんて。

 『憚りながら』言わせていただくと、公明党の党首が富士宮で元気に演説している姿が映っていましたが、よくここでできるなぁと、逆に感心してしまいました。大相撲の野球賭博どころか、ここまで暴力団との結びつきを暴力団の元組長本人から暴露されているのに(涙)。『憚りながら』、すごいと思いました。

 ま、とにかく、一人ひとりがしっかりするしかない。つまり、投票に行くことです。個人、個人が。一人、一人が。

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