2012年3月25日日曜日

涙の裏側に

圓隆寺の谷口御導師が涙を流しながらご尊父・日明上人上座追贈のお礼を述べられ、心から感動いたしました。

昭和初期から戦後まもない頃にご奉公された教務諸師のご苦労を思う時、恥ずかしい思いが浮かぶのは私だけでしょうか。衣食住が満足に行き届かない中でのご弘通ご奉公です。

圓隆寺の御本尊さまは佛立第二世日聞上人のご染筆。護持名は「明石親会場」です。過酷な時代の中、日明上人は明石の地に見事法城を建立されました。

しかし、若い頃からのご無理があったのか、奥さまも早くに亡くされ、ご自身も50才を前にご遷化なさいました。

いま、こうした厳しい世相の中でご弘通の実績を残された方への「上座追贈」と聞く時、昨年上座に上がらせていただいた自分のレベルの低さを痛感します。価値が違います。

毎朝先亡教務員の霊簿を拝読しながらご回向させていただきますが、明治から大正、昭和初期の教務方は早逝で、僧階もそのままの方が多いものです。ご弘通の趨勢を見ると恥ずかしくなります。

谷口御導師をはじめ、残された兄弟姉妹のご苦労は大変なものとお聞きします。涙の裏側に、言葉に言い表せない日明上人のご苦労を拝察することが出来ました。

谷口御導師のご指示で、ご供養の席はゴールドマンさんご夫妻の隣りに座らせていただきました。ゴールドマンさんは谷口御導師のお姉さま。ロスアンジェルスにお住まいです。「話をせい」とのことでしたので、私に出来るせめてものご奉公と思い、一生懸命お話ししました。5月、ご講有の随行としてロスに行かせていただきます。よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

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