2025年1月17日金曜日

京都国立博物館で宮川禎一先生と








京都国立博物館の宮川禎一先生とじっくり、ゆっくり、たっぷりと打ち合わせをさせていただきました。


2012年出版の拙著『仏教徒 坂本龍馬』(講談社)を書いていた頃には想像もつかないことでした。宮川先生は龍馬研究の第一人者、トップ・オブ・ザ・トップと言っていいほど大変な方ですし、僕なんて相手にしてくださらない、むしろ叱られるのではと思っていました。


坂本龍馬について、しっかりと資料を読み込めば分かることを分かっていない人、懐疑的な先入観で見落とす、わざと見過ごしてる人たちがいることなど、膨大な資料をもとにお聞きして、まったく同感、感激でした。お話を聞いていると「快感」と言っていいほど心が晴れます。


勝ち組となった側からではなく、たとえば福井藩から見た幕末史は全く違う景色が広がります。横井小楠と松平春嶽ライン、中根雪江と由利公正、そして永井尚志、坂本龍馬。さらに、長岡謙吉と中井弘(鹿鳴館の名付け親)についてなど、幕末維新史の研究家にとって極めて興味深いお話が出来ました。


とはいえ、今回の面談の主たる目的は2025年2月21日から開催予定の京都佛立ミュージアム「真説・坂本龍馬展」についてです。ご指導いただき、ありがたいです。


今回の企画展では坂本龍馬に関する数多くの資料の中でも重要文化財に匹敵する数点を展示させていただく予定です。


それは暗殺直前の5日前、慶応3年11月10日に書かれた書簡と、龍馬が幕府による長州征討の様子を矢印(一説には日本初の矢印)を用いて描いた「長幕海戦図」の実物を展示する予定です。


暗殺される5日前の書簡の中には「新国家」という言葉が綴られています。当時、幕府も薩長の面々も、権力闘争に明け暮れ、新しい国をどうするか、どのような新国家を建設するのか、というビジョンや方策は持っていませんでした。


龍馬にはそれがあった。長岡と中井を横浜に派遣して議会制度を学ばせたり、国家観、国体論、議会制度、国際関係など、様々な手を打ち、方策を練っていました。しかし、自分は新政府人事案の中に名前を入れていない。この人事案を薩摩に見せたところ不審に思われる。


陸奥宗光がこの時の様子を回想録で述懐しています。


「坂本さァ、こん中に、おまんさァの名が落ちちょりもんど」


西郷や薩摩の面々が龍馬に尋ねると、龍馬は答えたと言います。


「窮屈な役人になるがは性に合わん。世界の海援隊でもやりますかいのう……」


後年、名外務大臣となった陸奥宗光はこの場面を次のように残しました。


「その時の坂本は西郷よりも二枚も三枚も大人物に見えた」


宮川先生とお会いし、坂本龍馬の真価や思想、もし彼が日本に暗殺されずにいたら、という仮説について語り合えたことは、最幸の喜びでした。


「新国家」の書簡、「長幕海戦図」は実物展示になります。絶対に、またとない貴重な機会になりますので、お越しいただきたいです。


されど、弾丸の京都往復は本当に厳しい。重要な連絡も次から次へと入るし、締め切りの過ぎた原稿に追われているし、トホホです。


がんばります。

ありがとうございます。

2025年1月16日木曜日

松任谷由実さんの「A HAPPY NEW YEAR」@横浜ラグーン


1月15日「小正月」。そんな素敵な節目に横浜ラグーンを放送させていただくことが出来ました。本当に、ありがとうございます。


1月7日までの松の内を「大正月」、15日を中心とする3日間を「小正月」と呼ぶのですね。お正月に働き続けてくれた女性たちをねぎらう意味で「女正月」という地方もあるそうです。


歌声が流れてきただけで泣けてきてしまう。そんな曲でスタートさせていただきました。松任谷由実さんの「A HAPPY NEW YEAR」。


車イスで生活されているヒメマルさん、統合失調症を抱えている「プリンはおいしい」さん。今週も何より大切で、深いお便りをいただきました。


今週は松任谷由実さんの「A HAPPY NEW YEAR」と青春時代の思い出が詰まった「BLIZZARD」を選ばせていただきました。ボーズワードは「機嫌」でした。


ありがとうございます。


ONAIR DATE 2025/01/15 (Wed)

https://radiko.jp/share/?sid=YFM&t=20250115053000


引き続き皆さまからのお便りをお待ちしています。素朴な疑問、質問、何でも結構です。


番組メールアドレス

lagoon@fmyokohama.jp


下記のサイトから直接FMヨコハマに送ることも出来ます。

是非、お便りください。お待ちしております。

https://www.fmyokohama.co.jp/form/message?p=6504


横浜ラグーン、今後ともよろしくお願いいたします。


番組提供

株式会社ティー・エフ・ピー

https://www.tfp.vc


〈 協力 〉

100万人のクラシックライブ

https://1m-cl.com


M&Aベストパートナーズ

https://mabp.co.jp


妙深寺

https://myoshinji.jp/


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2025年1月15日水曜日

権力者や大富豪が賢い人とは限らない






せっかくの一日、飛ぶように時間が過ぎてしまいました。もう夕方、まだやることは山のように残っているのに(涙)。


ロサンゼルスの大火災の状況、今朝、第一座のご挨拶で由季さんからのメッセージを朗読、ご披露させていただきました。これほどの被災者、避難者がいる中で、喜ぶことはできませんが、スコット家は未だ類焼を免れています。本当にありがたいことだと思っています。ありがとうございます。


インターネットの火災地域の情報マップを見ても、スコットさんの家のエリアだけ凹んで火が回ってない。もちろん、サンタアナはあと24時間は強く吹くようですから、油断も、安心も、出来ません。引き続き、どうかご祈願のほど、よろしくお願い申し上げます。


約10時間ほど前、由季さんからメッセージをいただきました。Ventura地区の火事も鎮火しているそうで、本当にありがたいです。


しかし、残念ながら避難しておられる正法教会の近くで2件ほど火事があったそうです。ほぼ「放火」で間違いありません。放火、火事場泥棒。この世の地獄のような状況で、すでに地獄の心の人、鬼の心の人がいたということです。本当に情けなく、悲しく、悔しくなりますが、これが現在の世界の実情です。


格差が広がり、物価が高騰し、ホームレスや麻薬中毒者が溢れる米国の都市。


敵対意識を煽り、互いを分断させ、憎悪を助長増幅してきた末の大災害。事実より利害損得、保身のための誹謗中傷。陰謀論や憎悪こそ山火事の火の粉のように広がっているのではないでしょうか。


何度も言っていますが、徳の高い人、頭のいい人、素晴らしいリーダーが、権力の座に就いたり、大富豪になったりすることは古今東西あまりありません。むしろ歴史を振り返ればそれとは逆のことの方が多いのです。


ただ地位に就いたから、お金持ちだから、偉い人だから、成功者だからと、そうした徳のない人や愚かな人の言うことを信じて、右往左往していたら、せっかくの人生は台無しになるし、この世界もよくなることはない。


仏教者であれば、自分の目で見て、自分の心で感じて、自分で判断すべきです。もちろん、それが難しいことは分かります。凡夫ですから、末法ですから。でも、それが挑戦であり、それが佛立です。迷ってはいけません。


これからの世界が不安でなりません。残念ですが、ロサンゼルスのお寺の近くでも放火があったなんて、心に闇を抱えた人が何をしでかすか予想もつかない状況です。油断せず、心を鏡に向けましょう。私たちにはお看経があります。


引き続き、ご祈願のほど、よろしくお願い申し上げます。


ロサンゼルス大規模火災、早期鎮火・終息、被災者、避難者身体健全、在住信徒の面々、身体健全、異体同心、災難除滅、御利益感得の御願い。


南無妙法蓮華経

南無妙法蓮華経

南無妙法蓮華経


昨日まで連日の教区御講、無事に奉修させていただくことが出来ました。奉修と御法門に心血を注いでいたら、声が枯れて今朝は出なくなっていました。修行が足りませんね。でも、最後までもってくれて、よかったです。


昨夕は郷士坂本家十代目の坂本匡弘さんとお会いしました。御講終了後、急いで着替えて、横浜龍馬会の会長代行で弁護士でもある黒澤先生の事務所へ伺い、京都佛立ミュージアムの次回展示の打ち合わせをさせていただきました。


打ち合わせ後は坂本匡弘さんと二人きりで2時間ほど過ごしました。いろいろな話がありますが、本当に夢みたいです。坂本家のご子孫と向き合ってゆっくり語り合えるなんて。北海道に移住した坂本家のこと、函館に行った沢辺琢磨のことだったり、偉大な画家・お祖父さまの坂本直行氏のことだったり、『閑愁録』だったり。


夜は飯野会長を囲んで横浜龍馬会の新年会に参加させていただきました。僕よりお坊さまのような斎藤さま、横浜龍馬会の小川さま、名古屋の小田社長にもお会いできて、貴重な時間となりました。


混沌とした時代、龍馬さんが夢みたように、誰もが笑ろうて暮らせる世界を目指して生き切りたいものです。


明日は京都ぜよ。

2025年1月14日火曜日

羊たちが恐れるべきこと






世の中には理不尽なことも多いし誰もが正直というわけでもなく人間には表や裏の顔があるが、真偽不明の偏った情報を信じれば不幸になる。


羊たちは沈黙しているが、狼たちは吠え、野干たちは鳴き続けている。


仏陀は「悪い友と一緒にいるな。卑しい人と交わるな。善い友と一緒にいよ。尊い人と交われ」「悪友を避けて善友を求めよ、しかし善友が得られなければ、孤独に歩め」と言った。


開導聖人は「人の善悪はその友による。」と御指南されている。


法華経には「若し悪友に値えば即ち本心を失う」とあり、御教歌には「人のため善友になれ悪友に なるな本心ともにうしなふ」とある。


涅槃経には「菩薩は悪象等に於いては心に恐怖すること無く、悪知識に於いては怖畏の心を生ず。悪象に殺されては三趣に至らず、悪友に殺されては必ず三趣に至る」


逆にダンマパタの第23章「象の章」では林の中を歩く穏やかな象に譬えて次のような言葉を残した。


「愚者と交わるくらいなら独り歩め。林中の象のように、悪をせず小欲にして独り歩め。」


日蓮聖人は『立正安国論』に間違った知識や誤った情報に対して警戒せよという教説を示した。


「菩薩悪象等に於ては心に恐怖すること無かれ悪知識に於ては怖畏の心を生ぜよ悪象の為に殺されては三趣に至らず悪友の為に殺されては必ず三趣に至る。」


産地偽造や添加物だらけの食物を避けるように、むやみに真偽不明の情報を受け入れていてはいけない。いつか自分も狂う。本心を失う。

2025年1月13日月曜日

サンタアナに祈る


ラジオ収録を終えてランドマークタワーを出たら17時半。みなとみらいも、満月も、遠くに見える丹沢も、富士山も、美しかった。


今朝は5時間の御題目、お看経、一万遍口唱会。心から気持ちよかった。自然に微笑んでしまう。


開講弘通記念発願式、みなさまの純粋な誓願に手を合わせ、本年中のご奉公の成就を祈念し、重ねてロサンゼルス大火災の早期鎮火と終息をご祈願し、御題目を重ねました。ありがとうございます。


ロサンゼルスからのレポート。たくさんの被災者、避難者の方々がいる中で、ありがたいという言葉を使うことも憚られますが、1.5マイルのところで火の手は止まったままで、「避難勧告」から「避難準備」へとアナウンスがダウングレードし、本当に不思議なことと感得しました。


もちろんこれから数日はサンタアナの強風が予想されるので、全く油断するなどできず、引き続き全力でのご祈願が大切と思っています。


原稿の締め切りがあり、スタジオに入るまで没頭しようと思っていたのですがなかなかそうはいきませんでした。参ります。申し訳ないです。


南無妙法蓮華経

ありがとうございます。

168年目の開講弘通記念日
















168年前、安政4年(1857)1月12日、幕末維新の仏教改革者・佛立開導日扇聖人は本門佛立講をご開講され、「仏教ルネサンス」と言うべき本化仏教の再興を開始されました。私たちにとってとても大切な記念日です。


12日の日曜日は寒参詣に引き続き、御講を3席奉修させていただきました。それぞれ素晴らしい御講でした。全てのお席でロサンゼルス大火災の一刻も早い鎮火と終息を祈願言上させていただいています。とにかく、ギリギリなところ。なんとかよろしくお願いいたします。


妙深寺では明13日、開講記念弘通発願式を奉修させていただきます。生きたお寺・妙深寺としてご宝前に一年間のご奉公を誓願いたします。佛立らしさの追求と体現。そのまま一万遍口唱会に入ります。最幸の5時間になりますので是非お参詣くださいませ。


1月10日の夜、妙深寺のINS(インド・ネパール・スリランカ)の定例会議をしました。約1時間、最初から最後まで英語の会議です。課題はありますが僕たちには夢がある。みんなで異体同心、尽きない情熱を燃やしています。


昨日の佛立倶楽部御講、そのまま法話がYouTubeにアップされています。初めてお参りくださった方々にお話しているだけなので恥ずかしいです。でも、ありのまま、何か伝わればありがたいです。


とにかく、168年目の開講記念日。言葉だけではダメです。失われた30年。いや50年?佛立のアイデンティティに立ち返り、佛立らしくないことを削ぎ落とさなくてはなりません。


佛立らしさを失っていなければご奉公は成就します。ご弘通は発展します。そうでないならば改良が必要。佛立のアイデンティティをしっかり認識して佛立らしく生きることです。それしか生きた甲斐はないです。


歓喜踊躍、みんなで頑張りましょう。

今日もありがとうございました。


南無妙法蓮華経

Praying for LA

ありがとうございます。

2025年1月12日日曜日

ギリギリ












ご祈願、ありがとうございます。72時間、ほんの数百メートル手前で火の手が止まってくれています。


ただJ・ポール・ゲティ美術館の南、ウエストゲートやブレントウッドまで炎が迫っていて本当に恐ろしい。被災者、避難者の方々を想い、祈り続けます。


放火や空き巣の報道があり愕然とします。地獄のような災害にあって悪魔のような行動を取る人がいること。ただこうした人はずっと以前から心は地獄にいたのでしょう。言葉が見つかりません。


SNSにも陰謀論に没入している人たちの投稿やコメントが溢れていますし、宗教家や占い師のような人が妄想を繰り広げています。


大災害にあたって人間性の素晴らしさを発揮する人たちもいれば、この世の終わりを感じさせる愚かな人たちもいる。すべてギリギリです。


とにかく、引き続きよろしくお願いいたします。


土曜日は寒参詣から新年初の住職御講が午前と午後、16時から佛立倶楽部御講、17時からボーズバーでした。


夜が明けて日曜日は寒参詣から住職御講が3席予定されています。全ての法要でロサンゼルスでの大規模火災の鎮火、早期終息を言上、ご祈願させていただきます。


南無妙法蓮華経

ありがとうございます。

京都国立博物館で宮川禎一先生と

京都国立博物館の宮川禎一先生とじっくり、ゆっくり、たっぷりと打ち合わせをさせていただきました。 2012年出版の拙著『仏教徒 坂本龍馬』(講談社)を書いていた頃には想像もつかないことでした。宮川先生は龍馬研究の第一人者、トップ・オブ・ザ・トップと言っていいほど大変な方ですし、僕な...