2024年11月30日土曜日

日本の仏教、世界の仏教


再び京都に向かっています。年に一度の京都組の住職御講。11月の週末は今日しか取れませんでした。


昨日は全日本仏教会の国際交流審議会。前期に引き続いて委員長を拝命してしまい、微力ながら何とか答申をまとめられるよう努力しています。各宗派を代表する国際感覚の豊かな、最前線に立って奮闘されている方々が集まっておられます。


白熱の議論、ピリピリする瞬間もあれば、建設的な議論や参考になる情報交換もあります。自国第一主義や民族主義の台頭する国では査証の取得も容易ではなく危険な場面も増えています。


気候危機や難民問題、ジェンダー平等も主要なテーマで、マウイ島で3つの仏教寺院が焼失したのは気候危機による直接的な被害ですし、世界中で頻発する戦争や紛争と、居場所を失った方々への支援、宗教界の抱えるジェンダー平等、様々なハラスメントについても切迫した問題として提議されています。


昨夜、20時過ぎに妙深寺へ戻り、今朝早く京都へ向かっています。


昨日、松本現薫師が京都国立博物館へ行き、宮川禎一学芸員様と来年の龍馬展について打ち合わせをしてくださいました。本当にありがたいです。


ありがとうございます。

2024年11月29日金曜日

いい負を取る@横浜ラグーン






FMヨコハマ「横浜ラグーン」、今週も無事に放送させていただくことが出来ました。おかげさまです。ありがとうございます。


先日愚かにも自転車で転びケガをしたのですが、そのアクシデントから学んだことがたくさんありました。11月27日の放送ではこのことに触れながら「いい負を取る」ということについてお話しました。


因果の道理は「プラスとマイナスの法則」です。最初にプラスを取れば次はマイナス、最初にマイナスを取れば次はプラス。


「いいマイナス」を取ることが出来れば次は「大きなプラス」になる。マイナスをマイナスと悲観的に受け止めず、プラスの前の試練だと受け止められたら、とても素敵だと思いました。


「ギブ&テイク」と言いながら、多くの人は「テイク」が先で「ギブ」を後回しにしています。「もらった」ら何か「あげる」は反対です。「与えるから」「もらえる」という法則。年末を控えて慌ただしい今、アクシデントやトラブルがあっても、前向きに乗り越えていただきたい。そんな想いを込めました。


今週の選曲はロバータ・フラックの「FEEL LIKE MAKIN' LOVE (愛のためいき)」とファントム・プラネットの「カリフォルニア」、ボーズワードは「悲観」でした。


ONAIR DATE 2024/11/27 (Wed)

https://radiko.jp/share/?sid=YFM&t=20241127053000


引き続き皆さまからのお便りをお待ちしています。素朴な疑問、質問、何でも結構です。


番組メールアドレス

lagoon@fmyokohama.jp


下記のサイトから直接FMヨコハマに送ることも出来ます。

是非、お便りください。お待ちしております。

https://www.fmyokohama.co.jp/form/message?p=6504


横浜ラグーン、今後ともよろしくお願いいたします。


番組提供

株式会社ティー・エフ・ピー

https://www.tfp.vc


〈 協力 〉

100万人のクラシックライブ

https://1m-cl.com


M&Aベストパートナーズ

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妙深寺

https://myoshinji.jp


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母に感謝の妙深寺報














秋の御会式、高祖会の御法門を収録した妙深寺報が完成しております。内容からしてまた史上最高を更新したのではないかと思います。いち早く手に取ってお読みいただきたいです。どうか、よろしくお願いいたします。


表紙にはコレイア御導師と母の写真を選びました。本人は「絶対にイヤ」「冗談じゃない」「やめて」と大反対でしたが今生人界の素晴らしい記念写真ですので掲載を断行させていただきました。


渾身の寺報、「一実」から始まった紙媒体を活用したご奉公は生きたお寺・妙深寺の伝統です。「妙深寺報」はこの体裁で発刊するようになって20年以上過ぎたことになります。


紙に限らず、寺報、ホームページ、ブログ、ツイッター、YouTube、ラジオと、いろいろなことに取り組んできました。すべて「お伝えしたい」「お伝えしなければ」という愚直な思いが原点です。


法華経修行の真骨頂は他者とのかかわりにあります。自己を磨く修行は決して自己のみで成立しません。それでは磨けないし、磨いたことにならない。自己と他者、正依の二法、その双方の関係性や働きかけによって修行しなければなりません。


他者への自発的、積極的な関与、働きかけ。信仰心に自発性と積極性がなければ未熟、本物ではないことになります。「化他即自行」という原則は思っている以上に大切な位置にあります。


感動したら、伝える。嬉しいことがあったら、誰かに伝えたくなる。ごく自然のこと。法華経に説かれる「随喜転教」は理屈ではなく心の働き、アクションに表す感動の信仰心のこと。


「信心増進」とは「初心の心に帰る」ことです。どんどん進む、段階を上る、レベルアップする、というよりは、最初の心、ウブな、ピュアな心に立ち返ることを言います。


「信心増進と申すは初心の正直の所にかへるが信心増進と申すなり」扇全3巻272頁


来年で25年。先住がご遷化になり、私が住職になってから、来年で25年です。母がいてこそ四半世紀のご奉公が出来ました。25年。大きな節目です。


さらなる随喜と感動をお伝えできるように努めます。最新号の「妙深寺報」には澤田御導師の御法門、コレイア御導師の御法門が掲載されています。コレイア御導師の御法門では過去70年に及ぶブラジルと妙深寺の御縁、日博上人のご奉公に触れてくださっています。


「ヨコハマラグーン」を通じて妙深寺に出会った斎藤さんのお話も素晴らしいです。ラジオをやってきてよかったです(涙)。乗泉寺の伊藤さまのお話も私たちのお手本のようです。是非ご一読いただきたいです。


先日、ネパールでINSのみんなに「雪山童子」について話をしていたんです。良潤師や清行師、カルパ、ランガ、シェーカー。雪山童子はみ仏の教えを半偈聞くために身を投げたという壮絶な説話。パーリ語やテーラワーダにも同様のジャータカがあるようです。このお話は日本の「いろは歌」の原典と言われます。


「然れば雪山童子の古を思へば半偈の為に猶命を捨て給ふ、何に況や此の経の一品一巻を聴聞せん恩徳をや」松野殿御返事 / 日蓮聖人


たった半偈、漢字で言えば僅か8文字のために命を捧げた少年。しかも、その8文字は「生滅滅已、寂滅為楽」。み仏の金言ではありますが、正直なところ「このために?」と思ってしまうほどシンプルな半偈。


本化の菩薩であるお祖師さまがこの雪山童子の説話を引用されている真意は想像を絶するほど深いです。雪山童子が求めた御法門と本化の御法門は全くレベルが異なります。本化の御法門であるならば、どれほどの随喜と覚悟をもって聴くべきか、いただくべきか、ということになります。みんなで話をしていました。


ローマのキケロが引用したソクラテスの「最高のソースは空腹である」という言葉の逆で、飽食の膨満感の中ではどんな食事も美味しく感じません。なかなか難しいですが飢えることは大切だと思います。


いつもいる、いつでも聴ける、いつでも会えると思っていたら、大切に出来ません。なかなか聞けない、滅多に会えない、すぐに消えてしまう、と思えば、貴重に、慎重に、大切に思えます。人間の心は難しいですね。


妙深寺報、毎月刊行してズラッと並んでいますが、丁寧に読んでいただきたいです。


これから数年間、私たちは法華経修行の核心、発露である「歓喜踊躍(かんぎゆやく)」を柱とします。幸せになるために、幸せを感じながら毎日を過ごせるように、ご信心させていただきましょう。


とにかく、母に感謝です。

ありがとうございます。

2024年11月28日木曜日

龍馬が見守る京の街






















宗会後、来年の龍馬展にご協力いただくべく東山の霊山歴史館へ伺いました。個人的には何度も伺っていますがご挨拶は初めてです。


幕末維新ミュージアム・霊山歴史館の木村武仁学芸課長さまにご挨拶させていただきました。以前テレビ番組でご一緒されたとのことで、白井貴子さんにお取り継ぎいただきました。本当におかげさまです。ありがとうございます。


何度拝見しても見応えのある展示、さすがです。来年の展示では霊山顕彰会の初代会長・松下幸之助氏の龍馬評をご紹介させていただきたいと考えています。


せっかくなので久しぶりに龍馬さんのお墓にお参りしました。本当に久しぶりです。ここに通い、無我夢中で執筆に取り組んでいた頃を思い出します。


霊山はまばゆいばかりの紅葉に彩られ、本当に美しかったです。美しい紅葉に囲まれて京の街を見下ろしている龍馬さん。せめて龍馬がここに眠れてよかったと思いました。


「世の人は われをなにとも ゆはばいへ

わがなすことは われのみぞしる」


毀誉褒貶は人生の雲霧、何を言われようと、何を思われようと、与えられた今生人界の果報に感謝し、命あるかぎり歓喜踊躍して、この道を進むしかありません。


ありがとうございます。

2024年11月26日火曜日

炎の中にあるもの


人は死ぬ。必ず死ぬ。どんなことをしても150年生きる人はいない。人は老いる。人は病む。そして人は死ぬ。


生ものだから死ねば腐る。だから埋めるか、土に返すか、燃やして灰にするか、動物に与えるか、する。世界には様々な葬送の仕方がある。


仏陀は火葬された。仏陀は分骨された。ガンジス川には流されなかった。歴史的事実。マガダ国、シャカ族、ラーマ村、リッチャヴィ族など、仏陀の遺骨は8つに分骨され、それぞれ大切に荘厳された。仏舎利塔の起源だ。


ネパールの世界遺産パシュパティナートでは今日も次々と遺体が運び込まれ荼毘に付されていることだろう。


このバグマティ川はガンジス川の源流の一つにあたり、ヒンドゥー教徒の彼らにとって魂の浄化や救済に欠かせないと信じられている。この川に流せば輪廻の束縛から解放され、モークシャ(解脱)を得られるという信仰だ。


さっきまであったリアルな故人の遺体が火葬されて僅かな灰や骨になる。その全てが川に落とされ、跡形も無く消え失せる。リアルからバーチャルではなく、完膚なきまでにスピリチュアルになる。目の前で。


日本でも同様のことが行われているのだが、美しく整備された斎場の分厚い扉の向こうで火葬される。遺骨になって対面しても係員が淡々と骨の部位を説明するのを落ち着いて聞いたりする。故人がある種の変化や変身を遂げたという安堵感を抱くのかも知れない。信仰というか、安堵感だろうか。


日本は生と死の世界の壁を高くしてきた。昔はネパールと大差なかったはずだが、近代化と共に壁を高くしてきた。ネパールでは未だに生者の世界と死者の世界の境界線が曖昧だ。交差しているし、本当は一つの世界であることが実感できる。


目の前に、ほんの一歩踏み出せば死の世界が広がっている。惜しくて仕方ない自分の生命はいとも簡単に失われ、あっけなくあちらの世界に行くことも感じられる。リアルに。スピリチュアルに。


一つの炎の中に一人の人生がある。当たり前だが、それは何ものにも代え難くかけがえのない命、人生だったはずだ。


ただその炎を眺める者たちにそれほど切実な想いはない。獅子に捕らわれた哀れな仲間の横を淡々と通り過ぎるヌーの群れのように、僕たちは死について恐怖を抱けないまま、ただ炎を眺めている。


本化仏教の実践は自然と死の瞑想やジャーナリングを伴う。それは、それまで以上に人生の意味を深く考え、生命の価値に気づき、恐怖に打ち克ち、精神的に成長し、他者への慈悲が溢れ、今を大切に生きる道だ。この全てが含まれる。難しいことをするわけではない。


パシュパティナートの炎の中に、かけがえのない命、ただ一つの人生がある。それが燃えている。いつか自分も燃えてゆく。いつか自分も灰になる。リアルな自分は失われ、スピリチュアルな自分になる。それしか残らない。


南無妙法蓮華経

ありがとうございます。

2024年11月25日月曜日

変わる勇気@横浜ラグーン


ネパールから帰国した11月20日の朝、横浜ラグーンを放送させていただくことが出来ました。


今週はリスナーの皆さまからいただいたお便りにお応えいたしました。最初はラジオネーム「売れないモデル」さんからいただいた。すごいお名前。でも、きっと素敵な方だと思います。


今週は切実なお便りに、たくさんの時間をかけてお話をさせていただきました。本当に、皆さま、ありがとうございます。


そう、実は先週「酪農マンさん」が妙深寺に来てくださいました。私は九州でお会いできなかったのですが、たくさんのお土産をいただきました。お寺のみんなで頂戴いたします。ありがとうございます。


番組でご紹介した言葉。


「最も強いものが生き残るのではない。変化に敏感なものが生き残るのだ」


「人は負けることを知りて人より勝れり」徳川家康


なぜか、今週のメッセージは「変わる」「変化」の大切さに気づかせていただくものが多かったです。変わりたい、変わらなければならない、変わります、変わってみせる。いろいろな段階がありますが、大切な一生、勇気を奮い起こして、より良く変わりたいものです。


今種はエルトン・ジョンの「サクリファイス」と「キャンドル・イン・ザ・ウインド」(別題:孤独な歌手、ノーマ・ジーン)」を選曲いたしました。ボーズワードは「上品」でした。


ONAIR DATE 2024/11/20 (Wed)

https://radiko.jp/share/?sid=YFM&t=20241120053000


引き続き皆さまからのお便りをお待ちしています。素朴な疑問、質問、何でも結構です。


番組メールアドレス

lagoon@fmyokohama.jp


下記のサイトから直接FMヨコハマに送ることも出来ます。

是非、お便りください。お待ちしております。

https://www.fmyokohama.co.jp/form/message?p=6504


横浜ラグーン、今後ともよろしくお願いいたします。


番組提供

株式会社ティー・エフ・ピー

https://www.tfp.vc


〈 協力 〉

100万人のクラシックライブ

https://1m-cl.com


M&Aベストパートナーズ

https://mabp.co.jp


妙深寺

https://myoshinji.jp


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映画『インターステラー』10周年

今日横浜は最終日、映画『インターステラー』の10周年記念IMAX。12月某日、大好きなこの作品を一人で観に行ってきました。 映画『インターステラー』は現代のオペラ。まずハンス・ジマーの音楽が素晴らしい。そして、何といってもこの映画はノーベル物理学賞を受賞したキップ・ステファン・ソ...