2021年5月11日火曜日

長松寺の庭


















ブラジルとのウェブ会議から、京都佛立ミュージアムの運営委員会。


次から次へとご奉公が溢れ出てきて、ありがたいこと極まりないですが、途切れることなくひっきりなしで目が回ります。


海外には9教区。世界同時のコロナ禍。本年予定されていたブラジルとハワイへの特命巡教の件。ブラジル教区・日教寺の件。青少年の一座。緊急事態宣言下の京都佛立ミュージアムの休館。今回展示の図録。次回展示「思想としての法華経展」の準備などなど。


目が回り、肩ぱんぱん。


だからこそ、麩屋町の静かさがありがたいです。


京都、長松寺の庭の美しさ。


「こゝろある 人に見せばや麩屋町の 我がすむ家の庭の朝かな」


約140年前、長松清風日扇聖人がお詠みになられた御歌。


「おもしろし わがすむいへの庭みやれ 野山のながめあつめたるはや」


御書添「長松堂の庭の松かれたり、其木に」

「枯松にれんぎゃうの木をうゑそへて ちとせの後の春の花見ん」


御書添「秋のはじめつかた  我庭の萩を見てよめる

「何となく花さかぬ間も萩の枝の 風にそよげるすがたやさしも」


ありがとうございます。

2021年5月9日日曜日

必ず乗り越えられる


























土曜日と日曜日、午前と午後に住職による教区御講を奉修させていただいております。


御法門ではネパールのご奉公についてお話をさせていただきました。


4月25日、ネパール大地震から6年目。カドゥカ清地師がネパール別院のご宝前でご回向の一座を勤めてくれました。題目塔に並んでお焼香している姿、御法門している姿、頑張っている姿を見て、涙が出ます。


ここまで来たことが奇跡であり、こうして維持できていることが奇跡であり、これから未来へ向かうことも奇跡です。


つまり、いつダメになってもおかしくなかった。いつでもダメになる自信がある(笑)。途絶えたり、逃げ出したり、いなくなったり、最前線ではいつだってそんなことばかり。


1つの素敵な話の裏側に、数えきれないほど情けない失敗談があります。


6年間。ここまでよく来れたなぁ、よくやっているなぁ、これからもがんばろうな、ということを、しみじみと思い返しながら、涙が出るのでした。


もう無理かな、もうダメかな、という時に、菩薩が現れて助けてくださる、モチベーションを上げてくださる、手を差し伸べてくださる。「変化(へんげ)の菩薩」です。


今回も、そうした妙不可思議なことをつくづく感じました。


また、ネパールで頑張っている清地師を想い、目に涙をいっぱい溜めながらネパールでご奉公したいと言っている清行師を見て、涙です。


御教歌

われ道にす々む心をてらし見て 仏は力そへ給ふなり


とにかく、御法さまにお縋りしながら、精一杯ご奉公させていただこう。そういう心、そうした姿勢の私たちに、み仏はお力添えくださる。


昨日の教区御講でも素晴らしいお話がたくさんお聞きできました。


次から次へと、お仕事を終えて、学校を終えて、若い人からお年を召した方々までがお寺にお参りすること、本当にこの時代だからこそ大切。お参りを身につけていただきたいです。


安彦志津枝さんがお参りくださいました。大きな節目を迎えられるので、ご宝前で記念写真を撮らせていただきました。


20年近く前、若い住職と一緒に御講に廻ってくださった日々のこと、忘れられません。1ヶ月に最低12席はご一緒くださいました。同じ御法門を12回も聴聞されていたことになります。本当に、ありがたかった。忘れられないご奉公の思い出です。


みんなで功徳を積み重ねて、そうした尊い思い出を積み重ねてゆきたいです。


昨日、台湾では盛大に、それこそ国家を挙げて、金沢市と国際中継を行いながら八田與一技師の墓前祭と嘉南大圳起工百周年のイベントが開催され、大盛況だったようです。本当に意義深く、素晴らしいことです。その精神を受け継ぎ、私たちの時代にも実現してゆきたいです。様々な国で。


今日も11時と13時半から御講を奉修させていただきます。


ありがとうございます。

2021年5月8日土曜日

八田與一技師の墓前祭@台湾






明日、5月8日は台湾で最も尊敬される日本人、八田與一さまのご命日です。


毎年、台日両国の心ある方々が真心をこめて連綿と墓前祭を営んでくださってきました。


昨年は是非とも参列させていただきたいと準備をしておりましたが、コロナ禍で不可となりました。


明日は墓前祭にあわせて昨年延期となってしまった「嘉南大圳起工百周年イベント」が行われる予定で、台湾が国家をあげて盛大に開催くださるようです。


イベントは八田與一氏の故郷である金沢とインターネットで結び、同時中継。その模様は台湾の民視テレビ局が台湾全土にライブ中継されるとのことです。


大変に尊いこと、ありがたいことです。昨夜、八田修一さまから教えていただきました。本当に、ありがたいです。


一昨年の1112日、ご講有にお出ましいただき、ご回向いただいたことは決して忘れられません。半世紀に及ぶ台湾での日本人物故者に対する本門佛立宗の慰霊のご奉公が妙不可思議なご縁を与えてくださったものと信じます。


明日、無事盛大に開催されることを心から念願しております。

2021年5月6日木曜日

インド型変異ウイルスから生還
















週末、インドのシェーカーから連絡があり、危険な状態を脱したということで心から有難く感激しました。


Gojuushoku 

Arigatougozaimasu!

Thankyou so much for your and all members prayers

I also prayed.


Your efforts, blessings, prayers ,Bodhisatva, really took me out of this dangerous situation.


Doctor told i am getting out of danger now, but will  take some more time to recover.


Thankyou so so much


Yoroshikuonegaitashimasu


Namu Myo Ho Ren Ge Kyo 

Namu Myo Ho Ren Ge Kyo 

Namu Myo Ho Ren Ge Kyo 

Namu Myo Ho Ren Ge Kyo


「ご住職、ありがとうございます。

皆さんの御祈願に心から感謝いたします。私も同じくご祈願させていただきます。

皆さんのお力添え、祝福、祈願、諸菩薩が、本当に私を危険な状態から抜け出させてくださいました。

担当医から今は危険な状態から脱したと説明されましたが、回復にはもう少し時間がかかるとのことです。

本当に、本当に、ありがとうございます。

よろしくお願いいたします。

南無妙法蓮華経

南無妙法蓮華経

南無妙法蓮華経」


本当に、インド型と呼ばれる新型コロナウイルスの変異株、恐ろしいです。


my situation is getting critical, please save me(危機的な状態になっています。どうか救ってください)」というところから、本当に助けていただきました(涙)。


昨日、無事に退院できたというメッセージが届きました。


Gojuushoku 

Arigatougozaimasu!

I am completely out of danger now, and doctor told to stay at home and keep taking medicines.

Now i am back at home.


Thankyou so so much for your prayers and every member prayers.


Thankyou again so so much.


Namu Myo Ho Ren Ge Kyo


「ご住職

ありがとうございます。

私は完全に危機的状態から抜け出しました。そして、担当医から自宅で療養し、服薬を続けるように指示がありました。

いま私は家に帰っています。

本当に本当にあなたや皆さまのご祈願に感謝いたします。

あらためて、本当に、本当に、ありがとうございます。

南無妙法蓮華経」


よかったですー(涙)。本当に、本当に。


まだまだ、しっかり対策を取り、コロナ禍を乗り越えてゆかなければなりません。


ネパールでもインド型のウイルスが感染拡大を続けており、今日からインドからの2便を除く国際便の全てが運休になったという報道がありました。


今日、ネパールとのウェブ会議でした。清地師は無事にご奉公くださっています。とにかく、気をつけてくれるように、話をしています。


明日はFMヨコハマでスタジオ収録。まだ準備ができていません。何時までかかるか。


とにかく、みんなで支え合い、励まし合いながら、乗り越えてゆきましょう。


美しい光景、近くにたくさんありますね。お花たちが踊っているようです。


ありがとうございます。

2021年5月5日水曜日

また会う日まで






6年前の今日、西木幸子さんのお宅で住職御講を奉修させていただきました。


私にとって、忘れられない、今生人界の大切な思い出の一つです。


お会いした時はすい臓がんのステージ4、その年内の命と宣告されておられた幸子さんでした。


その後、2年間、大切に時間を過ごすことが出来ました。


そして、6年前の5月5日、ご自宅で御講を奉修させていただきました。


ご病気もあり、それだけでも奇跡のようなことでした。痩せてはおられましたが、本当に綺麗で、しっかりされていました。


御講の後、幸子さんからいただいたお手紙は宝物のように大切にしています。


命のやりとりのようなご奉公。


人間の一生、命、家族、愛情、そのぜんぶが詰まった、素晴らしい御講、お助行。


一日は、ほんとうに一生です。


ぜんぶが、二度と戻らない人生そのものです。


「世々恒聞法華経恒修不退菩薩行」


「願くは我生々として諸仏に見(まみ)え、世々恒(つね)に法華経を聞き、恒(つね)に退せず菩薩の行を修め、自他法界(一切の衆生)菩提(ぼだい)を証せんことを。」


菩薩のような素晴らしい方々のお見送りをしてきましたが、それはしばしのお別れ、またお会いできる日を楽しみにしています。


「いきかはり死にかはりつゝ法華経に 仕へん人を菩薩とぞいふ」


幸子さん、ありがとうございます。

深いお話@FMヨコハマ


水曜日のFMヨコハマ「横浜ラグーン」。今朝も無事に放送させていただくことが出来ました。


お聴きいただくと分かるのですが、とても深いお話になりました。


難しいお便りをいただき、朝の放送ですので悩みましたが、横浜ラグーンだからこそ真正面から受け止めるべきと思いました。


拙いお話で申し訳ありませんが、少しでもプラスになれば甲斐があります。よろしくお願いいたします。


今日の選曲はU2の「WITH OR WITHOUT YOU」、KOOL & THE GANGの「JOANNA」。


ボウズワードは「講師」。


YOKOHAMA LAGOON

~こころとカラダの免疫力アップ~

FMヨコハマ | 

2021/05/05/  05:30-06:00

https://radiko.jp/share/?sid=YFM&t=20210505055126


皆さまからのお便りをお待ちしています。

lagoon@fmyokohama.jp


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空飛ぶお坊さん 長松清潤チャンネル(YouTube

https://www.youtube.com/c/SeijunNagamatsu

2021年5月4日火曜日

5月4日














今日5月4日は妙深寺の初代ご住職 清照院日博上人の祥月ご命日。美しく、穏やかな朝でした。


今日は12日ぶりの夏日。空は少し白く霞んでいます。


昨日は生きてまします御法の尊さを実感、痛感いたしました。


「妙法」とは何とも説明し難いのですが、まさに「妙不可思議の法」であり、次元を超えてピンポイントで不思議な出来事が起こります。


突然「奇跡が起こる」というよりも、これ以上ない絶妙の「タイミング」で「縁」が「つながる」という方が近いと思います。


本当にありがたく、尊いご信心、ご奉公、志に、感服いたしました。


朝、福岡御導師からお電話をいただき、ネパールのご奉公について綿密に打ち合わせすることにしました。毎週ネパールのご奉公について会議を重ねてきました。いよいよ次のステージに向かいます。


今日はお助行へ伺いました。大切なお助行です。御法さまの大慈大悲をいただき、凡夫の了見を越えて、すべて妙不可思議なタイミングでお計らいをいただいているのを感じます。


ネパールの首都・カトマンズでもインド型と呼ばれる新型コロナウイルスが入り込み、猛威を震っています。


日本も今後どうなるか分かりません。お計らいがいただけるように努めましょう。


妙深寺境内にある「清涼池」に睡蓮が咲きました。明日ももう一輪咲くと思います。


今夜の長松寺は緊急事態宣言のため移動を控え、淳慧師に代行していただきます。よろしくお願いいたします。


ありがとうございます。

2021年5月2日日曜日

長文ですが












長文ですが、喜多一郎監督から転送していただきました。


喜多監督はこのたび城西国際大学のメディア学部の特別客員教授に就任され、世界に羽ばたくアーティストやクリエイターを育てていただきたい、文化力が日本の希望とお祝いのメッセージを送らせていただきました。


すると、下記のメッセージを転送していただきました。


『るろうに剣心』の大友啓史監督が書かれた文章です。長文ですが、読んでいただければと思います。


本堂から戻ると、NHKスペシャル「看護師たちの限界線」が再放送されています。


本当に、看護師の方々、医療関係者の方々に、言葉が見つからないほどです。感謝しかありません。


下記、ご許可をいただきましたので、添付させていただきます。


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文化力に関する大友啓史監督の投稿です。是非、住職に読んで欲しい!


【大友啓史Facebookより】


お友達の皆さんに、思いの丈をぶちまけちゃおうかな。溜まりに溜まっているので、スッゲー長いです()


この一年以上にも及ぶ政治の、ほんとーーーにどうしようもない無為無策ぶりに心底あきれ返る日々。失望と絶望と、そして怒りで考えがまとまらない(だから長いのです)。国民の生命生命と繰り返すが、本当の意味で一番大切なその印籠を、もはやオリンピック優先の旗印とアリバイづくりに使っているとしか思えない。尾見会長が度々提唱してきた機先を制すべき緊急事態宣言のタイミングも、それを理由に逸してきたことは去年来明々白々だ。


古巣の看板番組NHKスペシャルは、時としてその一本だけで受信料を払う価値のある番組を放送することがある。先日放送された「看護師たちの限界線」という番組がそうだ。コロナ禍の中で、今一番手を差し伸べるべきところに手が届いていない、その窮状があからさまに映し出される。


理想を胸に、懸命にコロナの治療現場を支えてきた若い優秀な看護師たちが、迷いながら、無力感に打たれながら現場を離れていく。本来なら、青春を謳歌しているその時間の全てを、生命の現場を支えることに捧げているのに、その対価が見つからない、与えられない。


若い看護師が狭いホテルとコンビニと、野戦病棟のようなコロナ患者の病室を行ったり来たり。政府からの充分な支援が届かない中で病院の経営は圧迫され、ボーナスや給与は軒並み数十%下げられる。9ヶ月?持つわけがない。となると「辞めること」が声を上げる手段、「反抗」を示す唯一の方法となってしまう。一方で、みんなに迷惑をかけて申し訳ないと、泣きながら現場を離れ、3ヶ月の休職を経て戻ってくる看護師もいる。


後者を褒め称える人が多いかもしれない。だけど、それは違う。

誰しも何か心の支えや自らの頑張りを認めてくれるもの、後押ししてくれるものが必要なのだ。それぞれが、壊れそうな自分を守るために。覆い被さってくるストレスから自分を守るために。


日々生存を脅かされる、そしてそんな中でも人としての感情を持つ患者にしっかり向き合おうとする若者たちに、自分では解決できないような、絶対追い込んではいけないような状態が続き、それに社会が、政治が何も手を貸せないでいる。

若者たちはそこからどんどん離れていくでしょう。志ある若者たちが立ち尽くし、言葉を無くし、社会を支える大切な場所から離れていくでしょう。


医療の現場だけではない。多かれ少なかれ私たちを巡る環境は、社会性を見失った「自分の狭い範囲の身の回り主義」に圧倒的に傾斜しつつある。だがそれは、必ずしも個々の趣味や責にのみ起因するものではない。


我々の税金で成り立っているはずの、政治という営みはいったいなんなのか?人の善意に、もはや奉仕と呼んでもいいような行為に直ぐに応えられない政治ってなんなんだ。

国民に甘え過ぎなのではないだろうか、自分で選んだ仕事だから、とか。1人の人間が背負いきれないモノを個人に背負わせるとしたら、特にそれが若者であるとしたら、大人として、余りに放り出しすぎなんじゃないだろうか。


社会の最低限を成り立たせるための「公的な仕事」をどんどん民間に放り出して来た結果、「公」という概念や「公」を支えるものの価値やその基準を、公に準ずる立場の人間たちが、すっかり見失ってしまっている。こんなに危急の現場で生命を必死で支えている人たちがボーナスカットや給与の数十%カット。かたや国会議員は何一つ傷付かず、ましてや河合夫妻は議員特権で、ボーナスも含め満額を貰い続けていた。その不条理を、若者たちはどう理解し、納得すればいいのだろう。やっていられない、そう思うのは当然のことだ。


夢と理想を抱き続けることができない、諦念が社会を満たしていく。それは確実に、前政権からの政治体質が残した負の置き土産だ。「やりがい詐欺」という言葉がある。やりがいのある仕事をしているんだからギャラは安くていいだろ、とか我慢しろよとか、今の時代そもそも許されない言葉だが、そんな言葉がとりわけ絶対に許されてはいけない「生命」の現場というものがあるはずだ。経済的裏打ちがあってこそ生命の現場も支えられる。そして命を支える現場があるからこそ経済も安心して機能する。それは番組中の彼女たちの葛藤によって剥き出しにされた、社会を生きていく上での当然の前提であるはずだ。


コロナ以来ずっと続く、日本の政治の無様さが産んだ閉塞感が続く日常は、一部の人たちの測量できない犠牲の上に辛うじて、現状ギリギリで成り立っているに過ぎない。そして、その現場を支えるために国民の生活を犠牲にし続けるしかない悪循環。愚鈍な発想によるどん詰まり感の繰り返しと再生産。それしか能がないのか。そんなにも政治には知恵がないのか。政治は結果だ、そう言ったのは誰だ。データもエビデンスも示されることもなく、それまでの感染対策への努力も無視して一律の私権制限。もはや行政のトップがリーダーとして正気であるとは思えない。予想だにしないコロナの状況と、それでもオリンピックを開催しなければいけないという謎の強迫観念に、皆パニックに陥り平衡感覚を失っているのではないか。もはや国民からはもちろんのこと、世界中からも決して諸手を挙げて歓迎されないであろうオリンピックに4年間の努力をかけた選手たちの宙ぶらりんな状態と、それでも準備を続けているその気持ちは察してあまりある。気の毒に思えてしょうがない。番組で見たように、一部の人たちが諦め、壊れかけ、静かな抗議の声を一斉に挙げ始め手を止めた瞬間に、全てが瓦解する可能性がある。コロナだけではない、間違いなく"ストレス"が人を殺すのだから。


国のネジの巻き方、お金の使い方、そもそも発想の根本が絶対的に間違っている、そう思わされる番組だった。大切なことに取り組む覚悟を決めた若い人たちの背中を押すような、そういう施策をこそ、大人は真っ先に考えるべきだ。それは一時的な、お上が与えるご褒美的性格を宿した場当たり的な給付ではない。


我が業界に身を引き寄せていうと、アップリンク渋谷の閉館が決まった。ずっと続くコロナの期間、知恵を絞り、クラスターを出すこともなく、この期間エンタメの牙城として懸命の努力を続けてきた映画館にも休業要請が出た。オリンピック選手だけではない、3年以上身を削って作った私の映画も、10年かけて作り上げてきたシリーズの結晶である大切なその作品も、その大波を容赦なく被っている。


努力しているものもしていないものも一括りにされる。そもそも永田町や都庁という象牙の塔に引きこもっている行政のリーダーたちは、生活のディテールやグラデーションを見ていないのではないか。甘々の水際対策に時期を誤ったGoto政策。そして、今度は灯火管制?ワクチンはどうなった??口先だけではなく、もっと具体を説明しろ。政治は結果、であるならばさっさと実現しろ。将来に備えた研究開発への予算の削減を緩やかに続けてきた末路が、ワクチンすら自国で開発できる力を失わせてしまったのか。もはや日本からノーベル賞受賞者が出ることは当面ないのではないか。


この一年間、日本はアメリカやヨーロッパ諸国等に比べ被害は少なかったのだから、準備する時間は充分にあった筈だ。日本は先進国ではなかったのか。

こういう状況を見ると大胆な規制を可能にする法律も必要だ、そんな議論がやがて再び始まるだろう。だがそんな機能を、今のこの国の政治、このレベルの思考停止を繰り返す連中に与えてはいけない。こんな発想で堂々と私権制限を濫用されたらたまったもんじゃない。世界に冠たるストレスフル国家日本を、さらにぐいぐいと推進していくことになるだろう。


1000万歩譲って、最低限必要なのは、当たり前に、国民にちゃんと声が届くリーダーの存在だ。理念が見えない、そこに至る経緯も説明できない、しかも自らの声すら発せない棒読みリーダーは不要だ。こんな曖昧な雰囲気に任せて私権制限を決定するのなら、ジョンソンやメルケルのような、彼(彼女)の声なら耳を傾けて我慢をする、せめてそういう情の伝わる言葉を発することが最低のマナーだ。それが望めないなら、国民と会話することのできる資質、スピード感と危機感を国民と共有できる感性を持った、せめて次世代の若いリーダーにさっさと交代し、オンザジョブトレーニングを重ねながら育て、その可能性に未来を託してみるべきだろう。いい加減政治は自分たちの現状を正確に把握し、自分たちの姿を鏡に映し、その行く末を真面目に考えるべきだ。


我慢を強いる、それに報いるのは飴でもムチでもない。辞めていく看護師たちの姿を見れば、ストレスを逃す場所も必要なことは明確だ。我々の仕事は、まさに今だからこそ力を発揮できるはずなのに。頭にねじり鉢巻を巻いて映画をわざわざ難しく解釈するような閉じこもった連中にではなく、僕はあの若い看護師さんたちのような人たちにこそ、一瞬でもいいからスカッとして欲しい、ほんのちょっとだけでも、ストレスを発散するお手伝いをしたい、真面目にそう思って映画を作っているのだ。今こそ貢献できる、せめてもの機会すら奪うつもりか。

この一年間、思考錯誤を続けながら、必死で安全な空間を作り上げてきた劇場と観客の努力を無にするつもりか。いい加減舐めんじゃねえぞ、エンタメを。


ライフラインの範疇から、心の分野を真っ先に取り除いてしまうところに、政治の限界と、この国の極め付きの貧しさがある。人はパンのみで生きるにあらず。エンタメはストレスを抑えるワクチンとして機能する、それを有効に使わずしてどうするのだ!

このタイミングでオリンピックに看護師を500人要請?病院を30箇所?現場で生命を削って戦っている医療関係者たちの心を、医療体制の崩壊を防ぐために我慢を強いられている人々の気持ちを逆撫でするにも程がある。


いよいよクライマックス、なのかもしれない。国と都の責任のなすり付け合いが始まった。崩壊の序章。オリンピックありきのコロナ対策は既に破綻している。もはやこの国におけるコロナ禍の最大のリスクは、オリンピック至上主義とリーダーたちの判断停止に変容しつつあるのではないか。


見えにくい日常の中に沈潜している葛藤を拾い上げる覚悟を、メディアはさらに自覚的に進めるべきだ。そこにこそ、ネットに押されるテレビメディアの復活と揺るぎない価値がある。それこそオワコンで終わるのか終わらないのか、メディアも今こそ試されているはずだ。

政治の致命的な欠落が、そのまま個人とその権利の制限にすべて覆いかぶせられていく。コロナの蔓延と同様に、そのコンディションを見過ごしていいはずがない。


https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2021113093SA000/index.html

長松寺の庭

ブラジルとのウェブ会議から、京都佛立ミュージアムの運営委員会。 次から次へとご奉公が溢れ出てきて、ありがたいこと極まりないですが、途切れることなくひっきりなしで目が回ります。 海外には9教区。世界同時のコロナ禍。本年予定されていたブラジルとハワイへの特命巡教の件。ブラジル教区・日...