公民権運動の、大きな発端となった事件、そしてキング牧師が公民権運動の指導者となる事件が、モントゴメリーで起きた「バス・ボイコット事件」でした。その当時のバスが、博物館の中に置いてありました。
1950年代の南部では、未だ公共機関のバスの座席は、白人用と黒人用にはっきりと区別されていました。モントゴメリーの市バスでは、36席のうち、全部の10席は白人専用で、たとえ後部が満席で前部に空席があっても、黒人が白人用の席に座ることは許されませんでした。さらに、白人席が満席の場合、黒人が席を譲らなければならないと決められていました。
この不条理な規則に立ち向かったのが、42才の黒人女性ローザ・パークス。デパートに勤めていた彼女は、1955年12月1日、仕事を終えて帰宅するために乗ったバスで、白人席のすぐ後ろに座りました。その途中、運転手が立っている白人を見つけ、運転席から同じ列の黒人3人と共に席を立つように命じました。ところが、これを拒否した彼女たちは、ついに逮捕されてしまったのでした。
ローザはすぐに釈放されましたが、当時のNAACP(全米黒人地位向上協会)は裁判にあわせてバスのボイコットを計画します。当時、これだけ不平等の条件だったにもかかわらず、モントゴメリーのバス利用者の3分の2が黒人でした。そのバス・ボイコットを成功させるために、デクスター・アベニュー・バプティスト教会に協力が依頼され、その指導者となったのが、その前年に牧師に着任したばかりの、弱冠26才のキング牧師だったのでした。
ローザさんは90才で、いまも健在とのこと。彼女は、この事件で仕事を失い、いやがらせも続いて引っ越しを余儀なくされましたが、公民権運動の英雄の一人として今も人権活動家の人々から尊敬されているということです。
このバスの中には、彼女を模した人形があります。そして、私たちが収録をしていると、次々と黒人の女学生が乗ってきて、彼女たちとの写真会になってしまったのでした。
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