2024年4月13日土曜日

石川御導師の御三回忌
















本日は名古屋建国寺において門祖会、そして大恩ある石川日翠上人の御三回忌のご奉公をさせていただきました。


私が石川御導師とお会いしたのは31年前の春、ちょうど今頃のことでした。31年前の4月3日に妙深寺の先住松風院日爽上人がお怪我をされました。何度かお話していますが、桜満開の中、本山の修行から戻ったばかりの私の目の前で、高さ6メートルから転落し、頭蓋骨骨折、頭蓋底骨折、脳挫傷、脳内浮腫、自発呼吸も停止、意識不明の重体になった出来事がありました。


その際、小林御導師とご一緒に、妙深寺までお助行に来てくださったのでした。妙深寺の御控えの間でお会いしたのを鮮明に覚えております。あの時も、誰よりも優しい、あたたかい佇まいで、私たちを励まし、支えてくださいました。


先住は、絶体絶命の状況から、見事に回復、どこに障害が出てもおかしくないと言われていたのに、歩く、走る、喋る、運転する、完全に、完璧に回復をしてくださり、まさに現証の御利益を目の当たりにさせていただきました。平成5年のことでした。


以来およそ30年ほど、本当に石川御導師に頼りに頼り切り、様々にご指導いただいて参りました。


24年前、平成12年に先住がご遷化なり、私が31才で妙深寺の住職になった時も、微に入り細に入り、誰よりもあたたかくご指導くださいました。


今から20年ほど前、まだ建国寺さまが前の本堂だった時、御会式の導師をさせていただいたことがあります。きっと、そんな果報のない若造でした。しかし、御導師はご奉公するように機会を与えてくださいました。あり得ないことでした。これも御導師の励まし、激励、応援だったのだと思います。建国寺さまにはご迷惑をおかけしたことと思います。


何かあると建国寺に寄らせていただき、ご報告をして、ご指導をいただきました。建国寺に石川御導師がいる、このことが支えでしたし、これが自分の中の柱でした。


いま、石川御導師のいない世界で生きていること。とても寂しく、心細いです。これが正直な気持ちです。世の中もどんどん悪世末法が深まっているように感じられます。全国的な弘通衰退は止まるところを知りません。恐るべき時代が到来しています。


石川御導師は、素晴らしい新本堂、庫裡、納骨堂、教務館、建国寺ビハーラなど、建国寺の寺観をこれ以上ないほど充実させられました。現在、石川清優ご住職をはじめ、教講みなさまはこの功徳、この果報を、最大化するために異体同心で必死にご奉公に励んでおられます。


石川御導師がいつも言っておられたこと、思い返すとたくさんあります。


「お寺は、お寺の大きさでも、人数の多さでもない。どこに出しても恥ずかしくない本物の佛立信者が何人いるか、それだけが大切です。あとは関係ない」


「人がいっぱいで境内の土が見えなくなるほどの「賑わい」が大切です。」


「ご弘通は難しくありません。日晨上人は「ご弘通の出来ているお寺を真似ればいいと即答されています。」


学ばせていただいたことは数え切れません。どれも有用で、いつまでも参考になり、ご弘通ご奉公の指針、方策となるものばかりです。


とても足りませんが、今日のご奉公がご恩返しの一分になれば有難く思います。


南無妙法蓮華経

御導師、ありがとうございます。

ありがとうございます。

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