2008年4月4日金曜日

100周年最大のインパクト

 ブラジル本門佛立宗の100周年。この100年に一度の盛儀に、実は日本から飛び入りのご奉公をしてくれたのが、ひろし君と磯貝さんだった。
 私がブラジルご奉公に行くことを知って、「僕もお供します」と言ってくれていたのだが、現実に彼の仕事は忙しいし、とてもブラジルまでは来れないと思っていた。しかし、この1ヶ月でビザを取得して、団参に遅れること1日にして別便でブラジルまでお参詣したのである。磯貝さんも同行してお参詣くださった。昨年もブラジルご奉公の後、イタリアで合流した。今回は、実にブラジルまで来てしまったのだからスゴイ。
 しかも、ブラジル到着後、空港からそのまま日本人開拓者慰霊碑の法要と水野家の墓地法要に参詣に間に合ったのだから素晴らしい。飛行機の中で「コーヒーの壺」を読破してのブラジル入りだった。
 実は、ひろし君はブラジルに行く直前にあるビジネス・ニュースに出演していた。彼の事業を番組で取り上げてくれたわけだが、その番組を見た日本最大の車メーカーの専務からお電話をいただいたという。これも有難い話であり、これだけで驚きなのだが、ひろし君からブラジル行きの話をすると、「ブラジル現地法人の社長が友人であるから紹介しよう」という話になった。故に、ご奉公の合間を縫って、その社長と会談することになった。妙不可思議の御利益としか言いようがない。ご信心に中途半端はない。ひろし君を見ていると、本当に不思議だ。縁を呼び寄せている。お計らいをいただき続けている。
 空港には吉川くんが迎えに行ってくれた。吉川君とは吉川淳省師の弟で、ブラジルで広くビジネスをしている。サンパウロ・日教寺への朝参詣もしっかりするご信心を持っているし、ブラジル日系人コミュニティー、経済界にも通じ、上院議員のウィリアム・ウー氏とも親交が深い。彼とひろし君や磯貝氏との出会いは、きっと何かを生み出す。そう思って、淳省師に御願いした。快く空港まで迎えに行ってくれて、開拓慰霊碑で合流することが出来た。ブラジルでひろし君と会えるなんて!磯貝さんまで!すごいなぁ。
 私が日教寺でお話をしてお教化になったことは、ひろし君のことであり、彼のプロフィールは日教寺のご信者さんを中心に知れ渡っていた。その後、彼らはブラジル滞在中、数え切れないブラジルのご信者さんから声を掛けられることになった。
 何より有難かったのは、吉川君の友人たちをひろし君がお教化してしまったことである。これは、もうすごいとしか言いようがない。ひろし君はブラジルでもお教化してしまった。しかも、3人も。
 私は団参者一行とリオ・デジャネイロに来てしまったので、サンパウロで彼と別れた。彼はリンスにもお参詣し、法要中はビデオ撮影のご奉公、磯貝氏もカメラ撮影のご奉公に汗を流してくれた。磯貝氏はご信心をして数ヶ月だが、ブラジルまで来てくれた。しかし、リンスの大宣寺の本堂に入った瞬間に涙が出てしまったという。有難い。これが本門佛立宗のご信心だと思う。
 ひろし君からリオにメールが届いた。

 「ありがとうございます。本日日教寺に開門参詣をさせて頂きました。残念ながら口唱会だったため御法門もなくお話する機会はありませんでした。しかし原稿は作ったので帰国後斉藤御導師にメールし、皆さんに御披露して頂く事になりました。御住職に事前にチェックして頂ければ幸いです。御有志は大宣寺、日教寺共にさせて頂きました。というのも、何と最終的に3人をお教化させていただき、3人とも今朝、お寺で御本尊拝受願いを書いてもらうという、大おはからいをいただいたからです。2人は吉川君の教化子(吉川君のところの社員なので)にしましたが、昨日仕事の打ち合わせであった女性(彼女も彼らの友達でした)はどうしても私に教化親になって欲しいと言われ、私が教化親にさせていただきました。本当にありがたく、もったいないです。(さらに、もう一人いけそうです)ブラジル弘通を、全力で頑張ります!今日の夕方からイタリアに行きます!御住職と皆さまもどうかお気をつけて!」
 斉藤御導師は、この「ひろし君」という存在に、心から感激してくれていた。これこそ、この姿こそ、本当の佛立信心の実践ではないか、と。喜んで、嬉しくて、お教化したくて、誰かの力になりたくて、仕方がない。そこには、宣伝とか、広報とか、利害とか、誰かに言われた教化の数字とか、ノルマとか、そういうものがなく、真っ直ぐ、純粋に、御法さまへの真摯なご信心がある。そして、誰彼と無く、この素晴らしいご信心へ誘い、その彼の純粋性に打たれて、多くの人が心の壁を取り払い、お寺にお参詣をし、実際に御題目口唱を実践して、自分自身で信心することを求め出る。斉藤御導師は、これぞ100周年最大のインパクトとばかりに、彼のご奉公ぶり、お教化ぶりに感動していた。
 また、イタリアに到着したひろし君からもメールが来た。これも、驚きと感動のメールだった。それは、この1年間、正法帰入を祈願してきたアンドレアがご信心をすることになった、お教化することができたのです、という報告だった。
 アンドレアは、2月に私がイタリアに行った時にも、時間のない中でテルミニ駅まで来てくれて、そこでご信心の話をした。仕事柄、イタリアの創価学会のプレジデントとも面識があり、本門佛立宗と彼らでは何が違うのかとしきりに聞いていた。短い時間ではあったが説明した。今回、イタリアにひろし君が立ち寄り、アンドレアと話をして彼がご信心するようになるということは大変なことなのである。とにかく、アンドレアは「良い奴」なのだから。
 私から、「ひろし君の素晴らしいご信心、ご奉公は、世界中の菩薩を覚醒させているよ。本当に有難いよ。佛立が、よく変われば、世界が変わります。ブラジルに来たのは、ずっと前から決められていたのですね。日博上人をはじめ、日水上人も、本当に喜んでおられると思います。イタリア、気をつけてね。頑張ってください。ありがとうございます」などと返信した。アンドレアのお教化についても、感激の返信を送った。
 重ねて、返信が来た。
 「御住職さま。ありがとうございます。しかしアンドレアのお教化は私の力ではありません。まず御住職、ケンジ、私がずっと御祈願させて頂いていた事。これが、まずアンドレアが信じる、きっかけの大きな要素だったと思います。つまり、そのことで佛立宗が、本当に人のために祈る、本物の仏教であることを理解し、納得してくれたと思います。自分の得にならない(表面的には)のに、人の為に祈り続けるということが、まずアンドレアにとって驚きでした。次に、御住職が先日アンドレアにお会いしていただきお話をしていただいたこと。これも彼の非常に大きなモチベーションになっています。ですから、勿論、今日も佛立宗のお話を一生懸命させて頂きましたが、結局は積み重ねであり、我々の誠意が伝わったということだと思います。何よりも、絶対に、絶対に、御法さまのおはからいであることは間違いありません。ですから、最後のスイッチを押したのは私かもしれませんが、私の力でお教化が出来たのでは断じてありません。だからこそ、尊く、ありがたいです。そして、これもブラジル開教100周年の現場に立ち合わせていただいた功徳だと思います。本当に本当に心からありがたいです。多分、日水上人と日博上人にご褒美を頂けたのだと思います。私は、ご住職に出会えて、佛立宗に出会えて、本当に本当に良かったです。ご住職に心から御礼申し上げます。ありがとうございます!これでアンドレアが苦しみ(まずは病気)から逃れられたら、こんなに嬉しいことはありません。生きていて良かったと思います。そして、こうやって心から人のためを思える自分にならせていただいたことが何よりありがたいです。私は絶対に絶対に負けません!これからもご弘通に命を賭けて頑張ります。負けてはならぬ祖師のお味方ですから・・・・・ありがとうございます!!!!!!!!!!ひろし拝、」
 もう、言葉がない。ひっちゃかめっちゃかやっていた頃から考えれば、想像もつかない。本当に有難いと思う。彼の気持ち、本当に理解できるだろうか。本当に、彼は素晴らしい人格者、人間になっておられると思う。昔から彼を知っている私にも想像がつかなかったが、実際に彼はこうして本当の仏教を実践しているのである。
 結局、ブラジルで3人をお教化、イタリアでアンドレアをお教化してしまった。ひろし君、すごい。有難い。なんてすごいんだろう。ひろし君のブラジル来訪は歴史に残るご奉公だった。これが、100周年最大のインパクトであったように思う。

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