2026年3月19日木曜日

妄信に生きて妄信に死ぬことほど愚かなことはない。

 

もうすぐ春のお彼岸ですが、世界に目を転じれば愚かな戦争が繰り広げられています。


懸命に作ったインフラを人間自身が破壊し合う。ピンポイントでトップの命を奪う。善悪二元論、自分たちは神の側、敵は悪魔の軍団という設定。あまりにも愚かなことです。


宗教の側面から世界を見てきた自分にとって、今回の戦争は極めて残念な人間性の敗北を意味しています。


これは宗教的妄信によって始めれ、支えられている戦争。再び世界は妄信によって危機を迎えているのです。あまりに古典的で原始的な理由によって世界が地獄と化す可能性もある。


いくらAIが進化しても電気がなければ動きません。InstagramやTikTokで写真や動画を見るにしても、ネットで何をやるにしても、どこかで、巨大なサーバーが大量のエネルギーを消費しながら動き、冷やされているから成り立ちます。エネルギーがなければ何もかも動きません。


産油国の戦争は収束できるのか。愚かな政治家がナショナリズムと恐怖を煽り、宗教を利用して過激な行動を繰り返しているのですから、収束の見通しなど立ちません。


2003年11月、エルサレムのホテルでアメリカから来た福音派の団体と遭遇しました。ユダヤ人の友人はしたたかに彼らを揶揄していましたが、彼らはイスラエルをイエスの再臨のために欠かせないのだと支持していました。


不思議な話と思いましたがそのうねりは扇情家のようなテレビ伝道師たちによって過激さを増し、米国の敬虔で保守的なキリスト教徒の中で広がってゆきました。


2005年、アーミッシュの暮らす村を訪れました。彼らが「secularism(世俗化)」や「worldliness(世界主義)」を嫌悪し、古き良きアメリカのキリスト教徒として社会と隔絶した中に暮らしている姿を垣間見ました。まさか同じとはいかないまでも、行き過ぎたリベラルに反発するように、ここまで保守的なキリスト教徒が大きな勢力を持つようになるとは思っていませんでした。


いつしか自由で夢に満ちた憧れのアメリカは変わってしまった。その予兆はありましたし、実は19世紀のアメリカの国家思想「マニフェスト・デスティニー(Manifest Destiny)」から自己像としてずっとあったのだと思います。「アメリカの拡大は神に与えられた正当な使命」と。


特定の勢力による世界再編が進行していることを認識する必要があります。もはや同じ人間とは思えないほど豊かな富裕層と、世界の政治や経済をコントロールできる国や野心的な政治家が目指している世界の再編。


イラン攻撃の前にアメリカはベネゼエラを急襲し、大統領を拉致しました。政権転覆はできなかったものの、ベネズエラは産油国です。しかも、世界最大級、あるいは世界最大の確認原油埋蔵量を持つ国。EIAは2023年時点で約3030億バレルの確認原油埋蔵量があり、世界全体の約17%を占めるとしています。今回の世界的なエネルギー危機を見越した動きだと思われます。


世界最大の権力を有する者たちが民主主義や国際法を無視してまで得たいものは何か。産油国を盾に反イスラエルのイランを倒すこと、エネルギー危機を回避するためにベネゼエラを確保しておくこと、おまけ程度にベネゼエラの石油に依存してきたキューバの体制転換を図る、西半球の主導権を取る、ということでしょうか。


彼らは駒を動かしながら様々なことを試みているようですが、そのようにうまくいくのでしょうか。恐るべき彼らの予想の範囲内かもしれませんが、少なくともイランでは誤算が生じているし、何より女学校への爆撃で失われた約170人の子どもたちの命の代償は永遠につきまとうと思います。


キューバでも一般市民の生活を直撃する恐ろしい事態が進行しています。それが工作員による偽旗作戦なのかどうかもわかりませんが、大停電が市民生活を脅かし、病気の方など弱い立場にいる人びとの希望や命を奪っていると思われます。


すべてが夢物語であればいいけれど、現実に起こっている戦争。すぐそこに私たちの生活を直撃するエネルギー危機があるかもしれません。もしそれが訪れれば、街の中からあっという間に食べ物が消え、私たちが便利に使っているものは使えなくなり、生きるための争奪戦が始まります。弱い立場にある人ひどが苦しむことは目に見えてます。そんなことにならないための世界の均衡を堂々と破壊する挑戦。恐ろしく愚かだと思います。


人びとが妄信から目を覚ますことを願います。妄信に生きて、妄信が理由で死ぬなんて、これほど愚かなことがありません。


世界の平和を心から祈ります。

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妄信に生きて妄信に死ぬことほど愚かなことはない。

  もうすぐ春のお彼岸ですが、世界に目を転じれば愚かな戦争が繰り広げられています。 懸命に作ったインフラを人間自身が破壊し合う。ピンポイントでトップの命を奪う。善悪二元論、自分たちは神の側、敵は悪魔の軍団という設定。あまりにも愚かなことです。 宗教の側面から世界を見てきた自分にと...