映画『火垂るの墓』のラストで、池の畔の豪邸から「レコード久しぶりやわ~、懐かしい」というお嬢さまたちの声が聞こえます。
忘れられない場面です。
悲惨な世界。罪のない人、子どもたちまでが飢餓に瀕し、死んでゆく残酷な現実の中で、裕福に、呑気に、自分の世界にいる人もいる。
高級住宅街か別荘の、貯水池を挟んだ洞窟に逃げ暮らした清太さんと節子ちゃん。
いま、苦しんでいる人に、心を寄せること、肌で痛みを感じることの大事。
長男が、ブタペスト駅でウクライナの方々の側で野宿したこと、NATO本部のあるブリュッセル、ドイツのベルリンにいたこと。眠れないほど心配だったけれど、同じ時代に生きている人間として、戦禍に傷つく人たちと同じ空気を吸うことは大事大切と信じる。
多くの人びとの苦しみや悲しみ、現実を、肌で感じ、学んでほしい。一生の宝物になるような体験や経験を重ねてほしい。
僕もイラク戦争が許せず、開戦から半年後にイスラエルに飛んだ。長男は生まれたばかりだった。でも、いてもたってもいられなかった。エルサレムやガリラヤ、パレスチナ自治区、ベツレヘムで、人びとと出会いながら、戦争を繰り返してきた人間の業について学んだ。
遠くにいる私たちも、火垂るの墓のラストシーンに出てきた呑気な人たちにならないよう、出来るかぎりの支援をさせていただきたいです。
今日、ウクライナから日本に避難してきた妊婦さんの支援に手分けして行ってもらいました。支援の機会を与えていただき、心から感謝しております。
ウクライナの子どもたち、女性たち、皆さまの無事、命を祈ります。
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