2008年12月26日金曜日

宇宙を身近に感じる

 今朝、流れ星を見た。
 ブラジルからのお客さまをお送りしようと5時過ぎに外に出てみると、空が透き通っていた。西の空は暗い漆黒で、東の横浜港に向かって徐々に紫から紅く変わっていく。寒い風に吹かれながら、「綺麗だなぁ」と思っていると、北の空に一線、「スゥー」っと流れ星。うわー。横浜で、こんな時間に流れ星が見えるなんて。
 今年の夏、留学していた長男を迎えに行った時のこと。一緒に車を運転している途中、前方の空を横切る大きな大きな流れ星を見た。長男は見れなかったようで、「僕も見たい、見たい」とすねてしまった。そこで、公園を探して車を停め、だっこして抱えながら夜空が見れるようにした。しばらくそうしていても、なかなか流れ星を見ることができない。長男が、「ブッダにお願いしたら、流れ星を見せてくれるんじゃない?」と言って、「南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経」と唱えた。すると、またスゥーっと流れ星が。長男は大声で喜び、興奮しながら「ね、ブッダは何でも聞いてくれるよね。すごいよね」と言っていた。ほほえましい、嬉しい思い出だ。
 とにかく、綺麗な流れ星を見ることが出来て、とても嬉しかった。来年は、アポロ11号が月面に到達してから40年目を迎える。アポロ11号は、1969年7月16日にケネディ宇宙センターから打ち上げられ、地球を1周半周回して月へと向かい、1969年7月20日、東部標準時16時17分、人類初の月面着陸を実現した。1969年は私の生まれた年でもあるので、特別の感慨がある。
 また、以前にも書いたが(「今朝の空」で)、1969年というのは天文学の世界では特別の出来事が続いた年で、1969年2月8日13時に、メキシコのアエンデ(Allende)近郊に落下した全部で2トン以上あった隕石は、45.66億年前に固まった太陽系で最も古い物質だった。歴史上はじめて太陽系外から飛来した隕石と考えられていた想像もつかないほどの壮大なスケールの隕石の飛来だった。実は、余りにも憧れて、アエンデ隕石の欠片を譲ってもらって大切にしている。
 さらに、来年は、ガリレオ・ガリレイが望遠鏡を初めて空に向けてから400年目に当たるということで、世界天文年とされている。世界天文年も掲げるのは、「一人ひとりが空を見上げ、宇宙の中での自らの位置に思いをはせ、宇宙、地球、そして人間というものについて、自分なりの発見をすること」を目的としている。人類を「地球人」として再認識し、未来に向かって一緒に行動していくことを目指しているという。素晴らしいことだと思う。
 宇宙からの俯瞰的な視点は、仏教や佛立信仰がもたらすものと同じだと思う。キリスト教など科学と対峙してきた宗教もあるが(1600年、地動説を唱えたジョルダノ・ブルーノは火刑に処された)、仏教は常に科学の先にある。自然科学ですら仏教の説くところと合致してゆくと確信している。
 とにかく宇宙を身近に感じることは大切だと思う。

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