






7月28日、真夏の日曜日、横須賀 信常寺で開導会を奉修させていただきました。神奈川県下、高祖ご上陸の地に建立された信常寺は100年以上の歴史。ご住職の信清日宏御導師からご下命をいただき、身の引き締まる思いでご奉公させていただきました。
信清ご住職は私より数年先輩のお兄さん。子どもの頃から存じ上げているのですが、お互いに年をとりました。44年前、昭和56年の七諱(高祖日蓮大士700回御遠諱)、みんな一緒に得度しました。
鈴江昭薫ご住職もそうですが、若い頃から信清ご住職はハンサムで、穏やかで、頭がよくて、礼儀正しい。僕は不良で落ち着きがなくて恥ずかしかったです。僕がかろうじて人間になったのは30を過ぎてからだと思います(汗)。それまでは畜生界や修羅界をウロウロしていました(涙)。
気がつけば時代はガラッと変わり、ご指導いただいた御導師方は化を寂光へと遷され、御導師方と一緒にご奉公されていた先輩ご信者の多くも寂光へとお帰りになられました。
もちろん、私の母も含めて、まだまだ元気に頑張ってご奉公してくださっている方々もおられますが、6年後の高祖日蓮大士750回御遠諱に向かって、まさに、バトンを託された私たち世代、信清支庁長や鈴江布教区長を中心に、本当にしっかりとご奉公しなければならないと思っております。
ご承知のとおり、厳しい時代です。50年前の、700回御遠諱とは全く違う世界。今年4月の統計では前の年より人口が55万人も減少。この数年間はずっと同じように減り続けています。
横須賀市の人口が約37万人、鎌倉市が約17万人、合計で54万人。今の日本は毎年横須賀市と鎌倉市が無くなるような規模で人口が減り続けているということになります。こんな大きな横須賀市と鎌倉市が毎年消えている日本なんて、想像を絶します。
それぞれのお寺も、そこに集まるご信者さん、そのご信心も、そのご弘通も、まったく違う状況の中にあります。本当に、厳しい時代です。しかし、だからこそ、原点に立ち返って、もっともっと佛立らしく、強く、明るく、楽しく、正しく、ご奉公することが大事だと思うのです。
それこそ「歓喜踊躍」だと思っています。ものしり顔の、頭でっかちの、しかめっ面して、気難しそうな顔の中に、真実はありません。仏道修行の真実は「歓喜踊躍」です。
「所詮、信と随喜とは心同じなり。随喜するは信心なり。信心するは随喜なり」日蓮聖人 / 御講聞書
「自ら喜び難きこれ罪障也。睡眠、退屈、懈怠等、皆サハリ也。」開導聖人 / 扇全15巻415頁
感謝して、感動して、その感激、随喜、よろこび、うれしさを忘れず、忘れていたら思い起こし、掘り起こして、我も唱え、人にも勧める、利他の実践、化他の修行、菩薩行に精進することが大事だと信じます。
昨日、横須賀の信常寺で相沢さんのご長女、ご長男にお会いできたのが、何よりも感激しました。
2006年5月、横浜国立大ホールで「グランデ・ファミリア」という大会を開催させていただきました。それはそれは大きなご奉公で、必死に、懸命に、神奈川県内を走り回りました。そこで、信常寺の相沢さんともご奉公したのです。夢を語り合ったり、課題を話し合ったりしました。
大きなご奉公を終えて数年、相沢さんは亡くなられました。僕は、スマホの中に残っている相沢さんの連絡先をなぜか消せなくて、ずっとそのままにしていました。「あい〜」だから、パッと開くと連絡帳の先頭の方に出てきて目に入るのだけど、たくさんの思い出があって、そのままにしていました。
信常寺と言えば相沢さん。でも、そのお嬢さまや息子さんとはお会いしたことがなかったのです。
昨日、なんと、そのお二人にお会いすることが出来ました。立派に、しっかりと、見事に、ご奉公なさっておられました。ご長女はお給仕の係、ご長男は汗をかきながらご奉公くださっていました。もう、心から感動しました。それだけでも、超巨大なお土産をいただいたようなものです。
初めて相沢さんの息子さんとお会いして、スマホの中に残るお父さまの連絡先を見ていただきました。自宅の番号も入っています。自宅にまで電話して打ち合わせしていたから。それを見ながら男泣きなさっていました。本当に、ありがたいです(涙)。お父さん、絶対に、絶対に、喜んでおられます!間違いありません。誇りです。喜びです。確信します(涙)。
やっぱり、歓喜踊躍。心が震えなかったら、法華経のご信心ではありません。苦しく、さみしいこともありますが、泣いたり、笑ったり、手に手をとって、生きている今、いてくれたこと、今いることに感謝して、感動して、全身全霊で生命を最大化する。その旅です。その営みが仏教です。
そして、なんと、なんと、相沢さんのお墓にもお参り出来ちゃいました!ご供養のお席に移動する途中、信常寺さまの霊園にご案内いただき、歴史ある霊園に樹木葬のエリアが整備されたのを見せていただいたのですが、広大な墓地の中に相沢さんのお墓を発見!
相沢さん、さすがです。長松清潤、信常寺さまで、相沢さんのこれまでのご奉公をしっかり見せていただいたように思います。お墓参りまでさせちゃうんだから、相沢さんすごい。本当に、目には見えないけれど、命は続いてゆく。功徳は火にも焼けず、水にも流されず、生き続ける。
長々、すいません。昨日はそういう一日でした。負けないで、頑張りましょうー。
ありがとうございます。