2019年4月7日日曜日

一隅を照らす人

















明日から天気は下り坂のようです。


平成最後の桜も、横浜では明日が見納めになるでしょうか。


今年も、本当に美しく咲いてくれました。ありがとうございます。


連日の教区御講、今日も素晴らしいお話がたくさんありました。


岸昭子さん。91才で亡くなられたお祖母ちゃん。関西から妙深寺に転入されて、最晩年の数ヶ年間を過ごされました。


岸さんは福岡御導師のお父さま・日住上人に随行してご奉公された方で、それはそれは若い頃から功徳を積み重ねてこられた本物の佛立菩薩でした。


今月の妙深寺報に掲載されていますが、岸さんの施設へお助行を重ねてくれた杉本さん一家。子どもたちが導師役をするのを、岸さんは優しく見守ってくださっていたそうです。


みんなで、交代しながら、岸さんを施設にお迎えに行き、御講やお寺にお参りしてくれました。


その岸さんの趣味は「木彫り」でした。お見送りの後、一番ご奉公してくれた法子ちゃんと千春ちゃんの2人に、ご遺族から手彫りの「靴」をいただいたとのこと。


本当は一足しか無いはずだったのに、きちんと法子さんと千春ちゃんの2人分、2足あったそうです。


「えらいなー」と思ったのは、今日の御講で千春ちゃんが「なぜ靴なのかなぁと考えました。そして、気づいたんです。晩年の岸さんは一人で歩くことが出来ず、私たちは岸さんの足になってご奉公させていただきました。きっと、岸さんは、これからも足を使ったご奉公に頑張るように、皆さんの足となったご奉公がさせていただけるようにと、思ってくださったのだと思います。」とお話をされていました。


なんと、あたたかい言葉でしょう(涙)。そんな風に思えるでしょうか。


確かに、岸さんからのメッセージも感じます。この場所に、今日も岸さんがいるように感じました。ありがたいです。


でも、それ以上に感動したのは、若い千春ちゃんや法子さんのご奉公、その心、感性、ご信心でした。


お祖師さま(日蓮聖人)は「教主釈尊の出世の本懐は人の振る舞いにて候いけるぞ」とお示しです。


どんな風に感じて、どんな行動を実際に行って、どんな風に話してくれるか。


彼女たちのお話に、今日も本当のご信心、草の根の菩薩行、グラスルーツの仏教を目の当たりにさせていただきました。


笑いの絶えない、感動に溢れた、素晴らしい御講でした。


キラキラした桜の花のように、岸さんも優しい笑顔で微笑んでくれていると確信しています。


ありがとうございます。


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