ケンタッキー州レキシントンの空港はやはりアジア人が一人もいませんでした。空港から45分、広大で美しいケンタッキーの農村地帯を抜けた人口17000人ほどのダンビルの街も典型的なアメリカの穏やかな街です。
ここにクリストファー・ミラーさんの家族が住んでおられます。空港を出るとクリスさんが迎えに来てくれていました。
ダンビルまで走り、コーヒーショップへ。アジア人は相当珍しいです。機内で仮眠しただけなので、ここでトイレに入りコーヒーを買っていただきました。少しは目が覚めた。
彼は昨年12月に宗門のホームページに問い合わせのメールがあり、北崎立耕師が返信をし、比較的近くのサウスカロライナに住んでおられるゴールドマン直子さんが交流してくださっていました。
とても珍しいプロフィールで、子どもの頃からとても宗教的な探究心を持っていて、仏教をはじめ様々な教えを学び、数年前までキリスト教の牧師をしていたり、それでは満足できず最近は仏教の「浄土教(Pure Land Buddhism)」を学んだり、信仰しようとしていたりしました。しかし、昨年インターネットで本門佛立宗の教えに出会い、興味を持ち、コンタクトしてこられました。
米国教区では日本と同じように様々な機会とルールがあり、とにかく立耕師や直子さんがやりとりを重ねてくださり、そこまで探求心と信仰心が強いのであればしっかり面談をしてお話を聞こうと今回の訪問となりました。
彼の家は、ダンビルの街で大変由緒ある農家で、素敵なお宅でした。家に到着し、まずは彼の半生をゆっくりお聞きしました。そして様々な宗教に関する疑問や意見もお聞きしました。
1時間ほど彼の話を聞いた上で、私から仏教と他の宗教との本質的な違いや、法華経と浄土教の違い、法華経の中でも本化仏教の説く普遍的で現実的、特に「現在的」なスタンス、観念的でもなく、哲学的なだけでもなく、空手形を切るような教えでもない、プラクティカルな仏教についてお話をいたしました。
話は多岐にわたり、私の個人的な体験、ESPNでの仕事や現証という最も重要な変化や実例についてお話をさせていただき、山のような意見交換ができました。因果律、この世界のあり方、命の話、心の話、宇宙の話など、本当に楽しい時間でした。
彼は「鳥肌が立つ」と感激してくださり、合計で朝の9時半から夕方の6時半まで、少しホテルに荷物を置いたりしましたが、極めて貴重な時間を過ごしました。
フレンドリーで美しい奥さまと、学期末を無事に終えた子供たちのために、ご褒美のアイスクリームを一緒に食べようとお店まで行きました。ゲイルくん、イーライくん、アビーちゃん、最幸にかわいかったです。素晴らしいご家族でした。
国立ガラス美術館にも立ち寄り、京都佛立ミュージアムの館長としてご挨拶することができました。
とにかく、仏陀の本懐は今この世界に生きる私たちの所作振る舞い、人生そのものをよりよく実現するためにあり、この心の中に浄土を見出し、その浄土に往来し、この世界を浄土にするために生きる、法華経の第20章に現れた菩薩をモデルとしてかけがえのない人生を歩むことです。この美しく、広大な自然の中で、愛する家族とともに、宗教的な探究心を持つ彼が、真理に目覚め、実践修行を積み重ねていただければありがたく思います。
本当に素晴らしい出会い、貴重な時間でした。言葉の壁はもちろん、心の壁も全く感じない、素晴らしいケンタッキーでのご奉公でした。
西海岸と時差が3時間ほどあるので、今は午前4時。夜が明けたらクリスさんに空港まで送っていただき、マサチューセッツへと移動します。
ありがとうございます。
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