妙深寺の先代ご住職、松風院日爽上人が亡くなられてから、明日でちょうど25年。
25年前の今日、ご遷化の前日、病室で二人きりにしてもらいました。これからどうしたらいいか、聞きました。その時の力強い言葉が今も僕を支えています。
いなくなったことはもうどうでもいい。そんな大したことじゃない。いたってことがすごいんだよ。
いたってことに比べたら、いなくなったことなんて大したことない。
友人や先輩と「出会ってから38年」などと言っていますが、父は僕が31才の時に亡くなったから、父と過ごした年月より友人たちとの年月の方が長くなりました。不思議な気持ちです。
父の強烈な存在と偉大な後ろ姿、かっこいい生き様は、永遠の憧れであり、目標であり、支えです。
25年間、走り回り、飛び回り、這いつくばって必死にご奉公してきたつもりですが、振り返れば満足できることも見つかりません。悩みに悩み、ジタバタしてきただけの25年間だったかもしれません。
これからはもう少ししっかりとしたご奉公が出来るようになりたいです。いつまでも未熟では申し訳ないです。言い訳している間に終わってしまう人生なんて自分も許せない。
いてくれたことが、すごい。いなくなったことより。
宇宙の大原則、エントロピー増大の法則によればみんなバラバラになる。あっという間に消えて無くなる。バラバラになるのが宿命。
いま、いること、今まで、いてくれたこと、これこそが奇跡。いなくなったことを嘆くな。ただ嘆くなんてよくない。こんなに無常の世の中で、少なくとも、会えたんだよ、いてくれたんだよ、それがすごいんだよ。そのすごさをかみしめて、感謝して生きるしかない。
簡単に会えると思っていたら、きっと会えなくなる。永遠に会えなくなって人は後悔する。後悔しても、はじまらないよ。
明日、先住松風院日爽上人の25年目の祥月ご命日です。すごい方でした。かっこいい、筋を通す、仁義を貫く、ヤバいくらい怖いし、強いし、優しいし、ステキな方でした。僕の何千倍、何万倍も素晴らしい方、素晴らしいご奉公をなさった御方でした。
お参詣ください。
よろしくお願いいたします。
南無妙法蓮華経
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