「勇気を失わず生きてゆこう」
妙深寺「役中テキスト」令和8年1月号
「班長さん、ありがとうございます。住職 清潤」
ありがとうございます。
新年、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
一年前と今年、数年前と今、大きな違いがあることを感じておられると思います。物価の高騰をはじめ、生きにくい、暮らしにくいことばかりが進められています。お金持ちを優遇する政治が進み、高齢の方々や医療関係、介護職などは本当に厳しい状況のままです。
何が正しいか分からない、どちらがいいか分からない、世界中で価値観が揺らいでおり、ますます混乱は増すばかりです。
しかし、負けるわけにはいきません。
弘安2年、58歳になられた日蓮聖人がご信者の四条金吾さんに出されたお手紙があります。金吾氏は同僚の悪口を主君が信じ、所領まで召し取られ、苦境に立たされました。お祖師さまのお折伏の通りに実践して名誉も所領も挽回しましたが、周囲の反感と嫉妬と讒言(人を陥れるために事実をねじ曲げて悪く言うこと)は増し、窮地は続きました。
お祖師さまは「人は優れた者をねたむ」と慈悲深い言葉を与えながら、油断していたら負けてしまう、と危機感を抱かれています。
悪い出来事が続いても寸前で助けていただいたのは「目出たし、目出たし」と言われ、ご信心が強ければ必ずお守りいただけると励まされました。それだけではなく、よほどご心配だったのか、「法華経の兵法」というものを授けられました。
「いよいよ強盛に大信力をいだし給へ。我運命がつきて諸天守護なしとうらむる事あるべからず。(いよいよ強盛に大きな信心の力を起こしなさい。自分の運命が尽き、諸天の守護がないのだと恨むようなことがあってはなりません)」
とお諭しになられました。結びには(現代語)、
「結局『心』こそが何より大切です。いくら日蓮が祈っても、貴方に不信があれば濡れた木に火をつけようとするようなもので、燃え広がりません。
だからこそ、自ら励み、強盛な信心の力を起こしなさい。これまで命が助かってきたことを、不思議なことだと思いなさい。どんな兵法よりも法華経の兵法を用いなさい。(略)兵法や剣の型の肝要は、この妙法から出ているのです。深く信心を取ってください。決して臆病であっては、願いは叶いません」
この最後のお言葉は覚えてください。
「ふかく信心をとり給へ。あへて臆病にては叶べからず」
臆病では成就しない。勇気が大切なのです。『教行証御書』という一年前のお手紙にも、
「日蓮が弟子等は臆病にては叶ふべからず。」
とあります。しっかりと御題目をお唱えして、世の中の嫌な雰囲気にも、悪い出来事にも、自分の欲にも負けず、臆病にならないように、勇気を失わず、勇気を奮い起こして、ご奉公させていただきましょう。
あらゆるものが値上がりする中、妙深寺も厳しい時代に突入しています。葬儀も簡素化、ご信心まで簡素化する中の護持ご奉公です。臆病にならず、勇気と自信と誇りを持って、正々堂々、お折伏できるようにしましょう。
お役中さんはお世話係ではありませんし、集金係でもありません。一人ひとりに大切なご信心を起こさせる「雨ニモマケズ」の尊い菩薩です。みんなで悪世末法の世界を支えましょう。
元旦会の御法門、「うれし」「おもしろ」が今年の柱です。嬉しいこと、面白いことを毎日見つけながら、強く、明るく、楽しんで、みんなでご奉公させていただきましょう。
南無妙法蓮華経
ありがとうございます。

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