妙深寺報の7月号は、13日よりはじまる夏期参詣、19日と20日の両日にわたって奉修される開導会の特集となった。
妙深寺の夏期参詣は7月13日~8月13日までの32日間開催される。例年お参詣数は伸び、毎年「今年の夏期参詣は熱い!」という言葉が寺報に踊ってきた。さて、今年はどうなるか。遠方からのお参詣者も多いのだが、どこに住んでおられようと、この期間だけは「何としてもお寺にお参詣するぞ」と信心錬磨の気持ちを奮い立たせる。
朝は6時から夜は22時まで開いているのが妙深寺。この時間内であれば誰でもお参詣できる。観光寺院のように拝観料もいらない。暇つぶしでは困るが、お看経をさせていただきたいのであれば朝の6時から22時までいていただいても構わないのだから、有難いではないか。始発電車に乗って出勤前に三ツ沢のお寺までお参詣する方もいれば、暑い一日を仕事や学校で過ごした後、また頑張って頑張って後参詣(夕方以降のお参詣)に精を出される方もいる。いずれにしても、夏期参詣がはじまる。今年も、自分自身はもちろん、家族も、あるいは友人までも声を掛けて、夏期参詣に挑戦していただきたい。
夏期参詣は、一日では分からない。せめて一週間連続してお参詣しなければ、その醍醐味というか、妙味は分からないだろう。夏期参詣中は朝のご供養が出る。懈怠している人に、「朝のご供養(朝ご飯)が出るし、美味しいから行きましょう」と誘ったりしても、それだけで終わってしまったら果報を減らさせているだけになってしまう。俗に言う「ご供養泥棒」にしないためにも、せめて一週間連続のお参詣を勧めて、動機や誘い方はいろいろあるとしても、「あぁ、なるほど、こういうことか」「朝参詣とは、このように気持ちの良いものか」と感じさせていただきたい。
さて、妙深寺の、この夏の開導会は、『仏教史上初の開導会』ではないかと燃えに燃えている。というのは、日本の仏教団体は「葬式仏教」や「既成仏教」と皮肉を込めて呼ばれるように、形骸化していて本門佛立宗のような活動とは大きくことなっている。日本国内で完結したり、地域限定だったりする。最も多いのが自分のお寺で精一杯というスタイル。今は「単立法人」といって、どの宗派にも属さないお寺単体の宗教法人が多いらしい。なんか変。結構、恐ろしいビジネスのようなことをしているお寺がある。先日もそんなご相談を受けていたのだが。
話が横道に逸れたが、日本有数の仏教諸宗でも、国外へ教えを伝えるという点で努力しているところは少ない。ニュースで「外国人の得度式」などと放送されたりするが、それは「一日出家」「一日得度」というもので観光や体験入学、「一日署長さん」などと変わらないレベル。外国人を受け入れても、海外への布教といっても、「日本文化の輸出の一つ」程度に止まっているのが実情だ。新興宗教の中には力を入れて海外布教をしている所もあるが、先ほども述べたように中途半端な状態で止まっているところが多いように思う。
今回の妙深寺の開導会は、奉修御導師にブラジルからコレイア・教伯ご住職をお迎えする。コレイア御導師は、イタリア系ブラジル人で、ポルトガル語、日本語、最近は中国語やサンスクリット語まで勉強されており、開導聖人の御真筆(草書であるから読解が非常に困難)まで判読できるようになられているから、日本の本門佛立宗のお教務さんでも負けてしまう。日系人ではない海外の教務(お坊さん)が日本のお寺の「奉修御導師」をすることは、本当に宗内でも稀なこと。記録に残っていないから、史上初ということになる。
しかも、そこで説かれる御法門のテーマは、「そのまま救う」と題して、法華経の実践、カトリックや全世界の宗教、仏教の中でも葬式仏教などとは違う本物の仏教がどれだけ有難いかを、分かりやすく説いてくださるのですから、妙深寺のご信者は本当に幸せです。仏教界広しといえども、100%日本人ではない「導師」が育成できていることが、どれだけすごいことか。ダライ・ラマ氏よりもコレイア御導師の存在の方が貴重だと思う。若い時、ムチャクチャしてたというところも、私は個人的に共感する(笑)。
まさに、仏教界の奇跡のような存在がコレイア御導師。何としても、全ご信者にお参詣をいただけるように「将引」していただきたい。知人、友人に伝えれば、必ず「本門佛立宗とは、本当に既成仏教とも新興宗教とも違うのですね」「あなたのお寺は本当に違う」と言われるはず。戒名料や墓地販売でのトラブルなど、耳目を覆いたくなるような話が尽きない仏教界。理不尽なお寺との問題で悩んでいる人も多いのですから、眼からウロコのお話だと思う。即刻、本門佛立宗のお寺を訪ねていただきたいと思うし、妙深寺の門を叩いていただいたいと思うばかり。
さて、19日の夜には、「BOSE PAR SPECIAL 2008 Super Lotus」と題して、下種結縁のためのトークライブを行う。どのようなことになるか分からないのだが、奉修企画部が案を練っている。しかし、これには参加条件があって、ご信者さんならば一人で参加してはいけない。必ず友人などをお連れしなければならないということなのである。いろいろと考えるもの。すごい。コレイア御導師の来日、来寺が楽しみである。
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