兼子さんは妙深寺が寺号を公称した昭和18年に入信され、それ以来、お仕事でも地域社会でも活躍される上に、教区長や連合長を歴任、数多い妙深寺のご信者さんの中でも右に出る方を探すのが難しいほど、正真正銘、本物中の本物のご信者さんでした。
お年を召してからは当然大変な日々もありましたが、今まで積み重ねた功徳は、火にも焼けず水にも漂わないということを、一生を通して、この臨終に当たっても、教えていただいたように思います。徹頭徹尾、諸事万端、現証の御利益を顕されていました。本当に、ただただ、敬服いたしました。
初代日博上人によくお仕えになりました。いま、孫の綾子ちゃんは清水清康に嫁ぎ、隆二くんは兼子誠治さんが顕された現証によって教務となりました。今では妙深寺になくてはならない教務が兼子清顕です。
ご信心ご奉公に気張られた方はたくさんおられると思いますが、その方のご家族の心や姿こそが、その方の真価を物語るものだと思います。本当に、受け継いで欲しかった家族に、いま清らかにご信心が流れていて、それで本当に幸せに、穏やかに、真っ直ぐに歩んでいるのを見ていて、誠治さんのご信心が本物であったこと、また確信させていただきました。
言葉を失うくらい、本当に、御一生を通じたご奉公に、ひたすら感謝して御題目をお唱えさせていただきました。
97年間の人生が、こうして生きなさい、こうして信心しなさい、と無言のお折伏としてくださっているようです。
それは、若い僕たちが「信心がありがたい」「信心は大切だ」と言うよりも、何十倍も、何百倍も、説得力がある。正真正銘、97年間の人生をかけて、証明してくださっているのだから。
本当に、すごい方でした。本物中の本物でした。
ありがとうございます。
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