御本尊の紐を新しくしなければならないということで、マグマスパジャパンの小泉正太社長がお寺にお参りされるのを待っていました。
日曜日の夕方、一人でお参りするなんて、ありがたい!と思って待っていました。
会って、本堂にあがり、紐も新しくお取り替えさせていただいて、局長室でゆっくりとお話をしていました。
すると突然、「ちょっと外にお客さまが来たから、お迎えしよう」と言われて出ていくと「いけばな龍生派」の四代目家元・吉村華洲先生が来てくださっておりました。
なんのことか分からず、ポカーンとしていると、「明日、誕生日だから、無理をお願いして、妙深寺に御華を届けていただいたんだ」とのこと。
「えー!!」と驚愕しました。あまりにももったいなく、ありがたく、凄いことで、ビックリ仰天。夢にも思っていなかったです。
龍生派、小泉社長からシェアしていただいて、一度ホームページを拝見したことがあります。
龍生派は古典華と自由花の二つのいけばなの手法を護持し、その両方でそれぞれの個性の表現を目指す流派です。「立花(りっか)」と「生花(せいか)」の高次での融合、表現を伝承して現代に伝えておられます。まさに「個性表現のためのいけばな」です。
小泉社長からのリクエストは市場も閉まってしまった後のことだったようで、御弟子さまの作品をお持ちくださいました。それは数多くの作品の中から「これが長松らしい」と選んでくれたものだそうです。
龍生派「松真の胴束」。松坂香掬さまの作。確かに、感性、個性のほとばしる一品。なかなか写真ではお伝えできません。
本堂正面玄関、エントランスに飾らせていただいております。実は、明日の夜までしかお飾りできません。明日の朝、家元がもう一度わざわざお寺に来てくださって手を入れ、夜にまた取りに来られて撤収されると。
本当に、1日だけのお飾りです。
僕のような者の誕生日のために、こんなことをしてくださって、言葉もありません。申し訳なく思います。本当に、ありがとうございます。
せめて、東日本大震災で亡くなられた方々を追悼する大塔婆の前にお飾りさせていただきました。この大塔婆も陸前高田の高田松原の松で作られたもの。いま本堂に飾らせていただいている大きな松も高田松原の幼木を妙深寺の境内で育てたもの。
すると、不思議なことに「松真の胴束」を作られた松坂香掬さまは陸前高田のご出身とお聞きしました。本当に、あり得ないような御縁です。それを選ぶ小泉夫妻も凄すぎです。
本当に、ありがたいです。心から、ありがたく、感謝しています。
お時間のある方は、明日3月1日にお参りいただき、その眼でご覧いただければ幸いです。
覚悟の52才。決意して迎えることができます。
本当に、ありがとうございます。
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