23日から25日にかけて、本山奉仕会が開催された。私は、急遽この本山奉仕に参加される方々を受け入れ、お世話することとなり、3日間の中の最初の2日間だけ京都に帰り、このご奉公に当たらせていただいた。
最初の「本山奉仕会」が行われたのは昭和27年とお聞きしたと思う(いまは確かに思い出せない)。その当時の偉大な御導師方が京都の宥清寺に集い、朝一番から御宝前のお給仕、内陣から外陣までのお掃除、回廊の雑巾がけなどをされたという。「これぞご信心!お給仕!」というお手本を、当時の御導師方はお示しくださったのだろう。以来、198回にわたって本山奉仕のご奉公は続けられてきた。昨年までの3年間は、佛立開講150年を記念して全国の住職方が参集し、本山奉仕のご奉公に上がった。私はちょうど1年前、この第196回の本山奉仕に当たらせていただいた。
それにしても、いろいろな理由があって急遽担当することになった本山奉仕だが、今回は「寺院・教会の役員の部」と題して、支庁・布教区から代表者がお集まりくださった。住職や御講師方の本山奉仕とは全く違った感慨で、各寺院で幹部としてご奉公をされている講務の方々の本山奉仕を拝見することが出来た。私にとっては、こちらの方が刺激になる。
受付のご奉公をさせていただき、一人一人にプログラム等をお渡しした。点呼を取り、班を編制し、これからの3日間の本山奉仕に於ける注意事項、集合時間、服装などを説明。点呼から開行式などで進行させていただいたが、なかなか難しい。その夜は法悦殿に泊まって本山奉仕の進行管理をさせていただく。
朝、5時15分に起床し、5時45分に庫裡に集合。右の写真は暗くて見えないかも知れないが、本堂の回廊をお掃除されている本山奉仕の方々である。気温は4度~6度。京都の中でも、北野は本当に冷える。本山修行中の、身体の芯まで冷える寒さを思い出した。本山の御講師が、今回の本山奉仕は歴史に残るほどの寒さだと言っておられた。そんな中、みなさんは雑巾を絞り、一生懸命に本山の回廊をお掃除くださった。
夜明け前の本山、厳かな本堂内。お給仕、お掃除の終わった本堂内は、一瞬の静寂が訪れ、続いてお参詣者の唱題の声。何ともいえない雰囲気がある。
実は、ご信者ではない外国の方を京都にお連れし、観光案内をしたことがある。みなさんもご存じのような京都の観光地、特に金閣寺や竜安寺などの観光寺院にも連れてゆき、庭などを見せた。仕方ない、海外でも有名な場所なのだから。
しかし、そこに引き続いて、私は彼らを本山・宥清寺にお連れしたのである。本堂に案内し、御宝前の前に座っていただき、少しだけ御題目をお唱えさせていただいた。
ご信者ではない外国の方。京都を後にする前に感想を聞いてみた。「私が連れて行った中で、どこが一番素敵だった?」と。すると、なんと「ゆーせーじ!」と答えるではないか。ご信者ではないのに!「え?なんで?」と聞いてみると、「いや、何ともいえない荘厳な雰囲気があって、感動したのです」と。
ありがたい。その本山を、御本意に叶うように護持させていただかなければならない。歴史的建造物とか、宝物があるからとか、そういうことではなく、生きたご信心で護持しなければならない。ご弘通で護持しなければならない。
とにかく、本山奉仕の方々の、純粋なご信心の姿勢、必死のお看経の姿には感激した。勉強させていただいた。幹部の方々が、本山の本堂で、このように修行されているということも、少し知っていただきたいと思い、ブログに載せさせていただいた。本当に真剣に、真摯に、ご奉公くださっていた。
ありがたい。
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