あまり、不穏なことを言い過ぎると、カルト宗教みたいと揶揄されてしまいそうだが、立正安国論上奏750年御正当の年に、実際日本の上空を、「人工衛星打ち上げ」名目で他国が長距離弾道ミサイルを飛ばした。これによって、近年まれに見るほどアジアを中心とした国際社会の緊張が高まり、特に北朝鮮と日本の関係は危機的な状況を迎えている。これは紛れもない事実。お祖師さまが「立正安国論」で仰せになったことを振り返るべき機会ではなかろうか。
今から遡ること750年前、1260年(文応元年)7月16日、前執権で幕府最高実力者の北条時頼に上奏された「立正安国論」。時にお祖師さまは39才。この「立正安国論」はその後もお祖師さまご自身の手によって加筆されている。これは、「立正安国論」が、時の権力者・政治家に対してのみの書物ではないということを明らかにされたのである。身延に居を移された中の1278年(建治・弘安の交)聖寿57歳の御時に、この「立正安国論」は「広本」として後世の者に対して宣揚されている。このことの意義は大きい。
新潟でジェンキンス氏とお会いした時にも書いたが、北朝鮮という国家の恐ろしさ、異常さは枚挙に暇がない。思想がもたらく国家、つまりは国民生活を、著しく危険な方向に導いている。
大統領よりも権力のある一宗教者が国家を左右するイスラム国家、イランなどは現在もそうだ。選挙もあり、民主的な国家の体裁を整えているものの、これはこれで課題も多い。しかし、いずれにしても、事前に報告(警告?コンセンサスもなく一方的であったため)をしていたとしても、今回の発射によって緊張が高まっている。宗教と思想が国家にどれほどの影響を与えるかも考えさせられる。
今回この時、今年に当たって、長距離弾道ミサイルの発射と他国との緊張の高まりの中で、いろいろと感じることがあるのではないか。少しでも、お祖師さまの立正安国論の中のお言葉に思いを馳せ、他国侵逼難をはじめとする自然界や社会の混乱や危機について考えるべきであろうと思う。
恐れながら、何度もその御意を書かせていただいてきたが、つまり社会に満ちる「人の心」の間違い、誤りを、正しい御仏の教えに沿いながら生きれるように気づいていかなければならないということ。「信仰の寸心を改めて」と。
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昨今の与野党執行部のお粗末な足の引っ張り合い、種々の問題の本質には突っ込まず、ただセンセーショナルに煽るばかりの多数マスコミを見ていて、正当な議会制民主主義の政策論争ではなく、社会を乱す内乱が起きているように感じてしまっています。
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