末法行者得分抄(扇全十二巻二九〇頁)
「○当宗は信心宗にて信者を尊貴す。故に寺院の大小 僧侶の高下をいはず。其人の信心の堅固強盛なるを貴む。
○高祖曰。日蓮は房州小湊。長狭郡。市川村のせんだらの家に生れたりと。
○尓れ共。如説抄には。佛勅を蒙り此土に生れたり。と云々。
○しかるに当宗の僧俗 祖師の御弟子として宗祖の御教へに背き。心得違ひ。習ひ損じをして。旦家の謗法をも責ず。人。一人も教化せずして。旦越の機嫌をうかゞひ。へつらひのみにて。説教をすとも。折伏の御法門を。摂受門に説きまげ。末法下種の砌に。釋尊御一代記。又は蓮師大士の真実傳。門祖の行状記を講談するにも。皆摂受讀誦の法花経を貴敬する。像法熟益の法門にとりなして。折伏を少しもする深切なし。異躰同心のよしみ更になし。唯赤き衣。金襴のけさをかけて。愚人の目を驚かし。帰依を受て。施物を貪る工夫を本心とす。
○さて愚旦の曰。わが菩提所の上人御貫首さまは。勅任官の大僧正ぢゃ。なんとえらいものではないか。其寺は。日本第一の大本山也と云ひ。寺の大きな。衣のりっぱとをのみいひて。信心を貴むもの一人もなし。折伏を当宗の第一の大慈大悲の根元たる修行と。いふことを辨へ知りたるもの一人もなし。
能化も貫首も弟子も。小僧も。檀家も。講中も。信者いふもの一人もなし。どいつも。こいつも。皆大馬鹿ものゝ。大たわけ者の。めくらの。つんぼの。こしぬけにしたる。基本は末弟等の信心なく。名聞利養によりおこる所也。
高祖曰。袋きたなしとて黄金捨る事なかれと。教へさせ給ふをしらずや。
○其きたなき袋とは。行者は貧乏。ちえはなし。家は小ひさけれども信心の黄金は捨る事はならぬと仰せられたり。
故に清風。法花経の義理功能も。三大部のわけも。むつかしき事 教相 観心 開會も何もしらぬ愚人にて小児の乳をのむ位なれども 宗祖日蓮大士の如説抄一巻を。大文字。平假名に拝写して。上木に製本して。信者一同によましめんとして上行所傳の御題目を弘めんことをのみ。唯一途に思ふのみ也。此道理をしらぬ者を。僧侶も。在家も。真のあきめくらといふ也。故に是等の人々に此道理をしらしめんとて。開目抄と申御抄あり。又々さとすべし。」
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