2012年11月11日日曜日

「うれしさは御法の為にする苦労」

雨が降り続いています。後片付けのご奉公が終わるまで降らずに我慢してくれていたのですから、雨音にも感謝の気持ちが浮かびます。

2日間のお会式、無事にご奉公させていただくことが出来ました。ご奉公いただいた皆さまのお陰です。本当に、ありがとうございました。

6月10日以来、初めての大きな法要でした。何とかお参詣くださる方が増えればと念願していたのですが、力が及ばず目標には至らなかったようです。本当に、残念でした。

この3年間で、妙深寺には約120戸の新たな正宗徒が誕生しました。正宗徒とは、御本尊をご奉安されて3年以上の、毎月御講を立てられているご家庭のことで、文字通り本門佛立宗のご信心を正しく護持されている正式な信徒という意味です。御本尊のご奉安と御講の願主は、佛立の生命です。

正宗徒が増えることを目標にしてご奉公させていただいた3年間でしたが、圧倒的なスピードで高齢化は進み、「この方こそ妙深寺」という方をお見送りしなければならない機会も増えました。本当に、怖いくらいの勢いで世代交代を迫られています。この事実を真剣に受け止めなければ、世代交代は実現できません。受け継ぐ人がいなくなり、大切な教えはそこで絶えてしまいます。

もう何年も前から、一つの時代が終わりを告げ、新しい時代が始まっていました。もうアドバンテージは残されていない。そうした覚悟で、一からご奉公させていただかなければならないと感じてきました。この数年間、もし正宗徒の増加を期したご奉公をしていなければ、どうなっていたかを考えると怖くなります。

6月10日の大きなご奉公は、圧倒的な勢いで迫ってくる世代断絶の壁を乗り越えるためのご奉公でした。ここで、力強く訴え、伝えなければ、もはや間に合わなくなると思っていました。そして、あの日、皆さまの異体同心のご奉公によって、素晴らしい大会を開催することが出来ました。

いま、私たちは大きな壁の前に立っています。しかし、次から次へと新たな菩薩が登場して、その高い壁の向こう側が見えてきました。法鼓隊の子どもたち、ご宝前係の青年たち、ガールスカウトやボーイスカウト、遠い駐車場でご奉公くださっている壮年会の皆さま、婦人会の皆さま、お参詣受付からご案内係、挙げれば切りがないほど様々な場所で、たくさんの方々がご奉公くださいました。本当に、ありがとうございます。

こうして本年を締めくくり、明日に向かって改良のご奉公を進めます。来年は門祖日隆聖人550回御遠諱のご正当年、妙深寺創立70周年。先住のお怪我・佛立魂20周年。さらに、まさに今日お祖師さまの小松原のご法難から749年目だったのですが、来年は「小松原法難750年」。本当に、記念すべき年ですが、内容を見ると分かるとおり、ご信心の試される、覚悟を迫られる年になりそうな予感がします。「難は菩薩の積功累徳」「うれしさは御法の為にする苦労」

来年、妙深寺では一つ一つのご奉公を丁寧に、果敢に見直します。そして、一人一人のご信心を強く、深くしていただきながら改良を重ね、「教区力・受持力のアップ」を合い言葉にして頑張ります。

お会式の夜、ご奉公をいただいた皆さまに感謝しつつ、いろいろなことが頭の中を巡ります。東日本大震災から1年8ヶ月。本当に、ありがとうございます。

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